非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎の作品情報・感想・評価・動画配信

非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎2004年製作の映画)

IN THE REALMS OF THE UNREAL

製作国:

上映時間:82分

3.7

「非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎」に投稿された感想・評価

茻

茻の感想・評価

3.0
ヘンリー・ダーガーの「非現実の王国で」を知って、読んで(完全版ではない)、この映画を観た。

正直よく分からない。
ただ、こういう人がいたのだなぁと言うこと。

この作品に出てくるダーガーを知る人物も、大人しい人物と言う以外は、好意的であるかないかを含めて、それぞれ違う印象を持っているようで、ダーガーと言う人物の全体像が私にはなかなか想像できない。
ダーガーを深く知る人はいなかったからなのだが。
ただ当時近所に住んでいた子どもだったと言う人の話からだけは少しダーガーを垣間見れた気がする。

「非現実の王国で」のカルト的人気を知って、本を読んでみたものの、作品自体が順序立った完成作ではないし、ダーガーの創造した世界に入り込めはしなかった。
それはこのドキュメンタリーを観ても変わらなかった。

また何年か後に触れると感想も変わるかもしれない。
途中から何が現実で何が非現実なのかわからなくなった。彼の創る物語が、「非現実」とはいえ現実の彼の体験に影響を受けているからではないかとおもう。彼の頭の中を覗くような映画だったと私は感じた。
東佳苗

4.7
アウトサイダーと呼ばれる人たちの創作は
承認とか、お金の為ではなく、もっと純粋で閉鎖的な空間での自分との対話だ と言われることが多いけど
それは観測者側のエゴで"無垢で空虚な変人"としてだけ枠をつけるのは違う気がした

衰弱する直前で作品が発見されて
もう遅いよ と言ったこと、
もっと早く世界との関係性を変えたかったんだと、苦しくなった
寝る間も惜しんで寝食も粗末な生活で創った世界の彼女たちと自分のこと、直接語ることがなかった生涯を色んな角度から吐露して、自伝も書いて…丁寧過ぎる資料の山が物語ってる

望まない孤高と純粋さだけで生活はできない
"養う"以外の愛することの選択肢が 
ダーガーにあったらよかったのにと思った
Oyu

Oyuの感想・評価

5.0
ヘンリー・ダーガーの壮大な絵が動く*色使いや線、世界観も全て本当に好き。時々画集を見返してはこの映像を思い出す。

例え孤独で偏屈な老人だと周囲に思われていても、精神が豊かでこんなにも素敵な作品を創り出すことができるのなら・・・きっと幸せだったんだろうなと思う。

現実の残酷さと美しいファンタジーが入り混じったような不思議な世界*
木子

木子の感想・評価

3.7
You’re innocent when you dream
n

nの感想・評価

5.0
以前、ラフォーレミュージアムで原画と共に鑑賞した。

この人の存在の前には、どんな言葉も陳腐になってしまう。けれど、言葉がなければ彼がこうして世に出ることはなかったろう。

世間を知らず、そして恐らく女性を知らず、両性具有の少女をひたすら描き続けたダーガー。周りからはただの貧しい掃除夫だと思われていた。だけど彼の小さな部屋と、その頭蓋骨の中には、誰も侵犯できない聖域があった。

ダーガーが何を考えてたのかはわからない。彼が幸福だったか不幸だったか、それも完全にわからない。

だけど唯一確かなのは、彼が美しい世界を作ったということ。
だから彼は芸術家なのだ。

一片の嘘もない純粋な世界。一切の駆け引きもない閉じた世界。
誰もにきっとある。わたしにも。
だから救いになる。閉じてていいと思える。誰にも侵犯されない聖域があるから、息ができる。そういう者もいる。
技量的に描けない構図やポージングを
コラージュやトレース、模写を駆使し
作品に反映させるなど
現代だとプロの絵描きでも
普通にやってることだと思いますが
(もちろんフリー素材で・・・)
ダーガーの場合、ネットもない時代に
我流でその手法にたどり着いたというのが
スゴいですね。

ヴィヴィアンガールズが
両性具有なのもスゴイですし
創作用の素材を
せっせと収集していた意欲も
スゴい
毎日椅子で寝るくらい
創作に没頭してたのもスゴイ。
長編大作がまさかの
マルチエンディングとかもスゴイ。

ダーガーの人生
個人的に☆100万点。
姐

姐の感想・評価

3.8
ヘンリー・ダーガーが好きで、ずっと気になっていた映画。
死後に作者の意図しない形で作品が公表されることの是非は議論が尽きない題材で、私自身は生前作者が処分しなかったものについてパブリックドメインに近しい存在になると考えているけど、ヘンリーに関しては大家ネイサンとのやり取りの中で、他の人の目に晒されるかもしれない可能性は理解していたのではと思った。ネイサンとの関係が良好であったことが、ヘンリーの対人関係にとって数少ない救いだったんじゃないかな。
GT

GTの感想・評価

-
誰にも見せる気などなく、一万五千ページにも及ぶ小説と数百点もの挿絵を描いたアメリカのアーティスト、ヘンリー・ダーガーのドキュメンタリー。「誰にも見せるつもりがない」と書いた通り、死後その努力が認められ有名になったアーティストだ。世間的には病院の掃除夫として貧しい暮らしを送り、また幼い頃のトラウマのためか人付き合いも恐ろしく下手、というお世辞にも幸福な生涯を送ったとは言い難い人。そんな彼の唯一の心の拠り所が、「非現実の王国で」という、所謂ファンタジー小説だった。彼は自らが作り上げた「王国」で、自らの孤独を慰めていたのである。「うわっ、サミシイ〜、こうはなりたくないネ」。現代の醜悪な価値観の元なら、こんなことを言う奴が大勢いそうだ。全くふざけるなと言う話だ。芸術というのは、孤独で、世間から阻害された者に、唯一残されたオアシスなのだ。私も実は創作者なのだが(自分語りごめんなさい)、ヘンリー・ダーガーはその芸術にかける熱意という点で、私の目標である。
…とここまで長々と書いてきたが、これではヘンリー・ダーガーのレビューである。映画としてはどうかというと、ドキュメンタリーをあんまり見たことがないので映画そのもののレビューがムズイ…。ダーガーの絵がアニメーションみたいに動く演出は凝っててすき。説明が結構抽象的というか分かりづらいため、ヘンリー・ダーガーを全く知らない人が見ても「???」となりそう。
多分、世界で最も有名なアウトサイダーアーティストとなった、ヘンリー・ダーガーの実態に迫るドキュメンタリー映画です。

関係者へのインタビューが主ですが、時折出てくるダーガーのキャラクターが動くシーンは、良くできているなぁと思いました。
あれだけで、「ゴッホ 最後の手紙」みたいな感じで非現実の王国の映画を誰か作ってくれないかなぁとか空想してました笑

名前すらもダージャーなのかダーガーなのかはっきりしない、謎に満ちた画家の数々のエピソードに触れることができる貴重な映画ですが、まぁダーガーをまったく知らない人が見ても何なのかよく分からないと思いますので、万人受けはしない作品です。
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