19世紀のドイツに実在した素性不明の孤児カスパーハウザーの生涯。
16歳まで地下牢に幽閉されていた青年がまっさらな状態から社会の風刺に晒されながら知る人のやさしさと卑しさ。カスパーを演じたブルーノ…
ドイツでは有名な19世紀に実在した、16歳まで地下牢に幽閉され解放されるも5年後に暗殺されたカスパー・ハウザー。
やはり何かしらの高貴な出自のご落胤なのだろうな。
幼い頃から長い期間を知的障害者収…
突如現れた野蛮児に教育を施す話はつい最近トリュフォーの『野性の少年』で観たので、比較しつつ観賞した。
あっちは全然習得してくれない野生児に対し根気強く教育していく過程が印象的だったけど、こっちの野生…
冒頭の騒々しくうねる草原と、そのうねる音は一切拾わずパッヘルベルのカノンが流れその空間に耳を澄ませるように誘導するようなテロップが入るシーンがこの映画全体を象徴しているように感じました。激しい叫び…
不思議な映画だった。
カスパー・ハウザーは、「文明」に疑問を投げかけ、文明を内在化する人の自己意識を揺さぶる存在だった。しかし彼の死後、「科学的」な解剖がなされ、カスパー・ハウザー自身も文明に取り込…
16歳まで地下の牢獄に監禁されて、世界を知らずに生きてきた実在の男、カスパー・ハウザーの話。そんなテーマなので、どこかアヴァンギャルドさを期待していたが、いたってシンプルで、平坦すぎる作品だった。…
>>続きを読む実在の謎の孤児カスパー・ハウザーが見つかって殺されるまでのお話。カスパーことブルーノ・Sが尋常でないハマり方でしたが、実際に似たような環境にあった人物だと知って愕然。
かなり淡々とした描き方で、つ…
同じように有名な野生児を題材にしながら「野性の少年」とのこの差はなんなんだ。
ブルーノ・Sがあまりにも切なく美しい容姿なので「世の中クソだからやっぱ美しいものは生きていけないよな」という気持ちに浸っ…