ブリキの太鼓の作品情報・感想・評価

「ブリキの太鼓」に投稿された感想・評価

王子

王子の感想・評価

5.0
オールタイムベスト。もはや僕にとっての精神的自慰行為としての映画。大人ってクソだよね、っていう映画を大人が作るというパラドックスにはこの際目を瞑りたい。

主人公のオスカル少年役の当時11歳(たしか)の少年に多少なりとも性的なシーンを演じさせているが、「そんな醜悪なことさせてはいけない!」と大人が考えること自体が、この作品が暴きたかった社会の構造なのではないか。
KAIRO

KAIROの感想・評価

3.8
大人の醜さを知り、3歳の誕生日に成長を止めることを選んだ少年オスカルくんの話。


このオスカルくん、身体は3歳のままなんだけれど心はどうなのか、っていう。

太鼓を叩くのを止めるよう注意された時は、3歳児のように泣き喚き抵抗しているのに、16歳の家政婦マリアの前では欲望を剥き出しにした青少年で。
そういう都合の悪い時だけ3歳の精神に戻るオスカルくんの言動が起因して、オスカルくんを守ってくれていたお母さんや叔父さんが死んでしまって・・・

なんだかこの理不尽さや不条理さが戦争というものやそれに振り回される人々を象徴しているのかなと思ったりしました。

しかし冒頭のオスカルくんが生まれるシーンから始まり、有名な(?)うなぎとか苛性ソーダとか気持ち悪いシーンが多々あり、ちょっとしんどかったです(>_<)

けれども傑作であることは間違いないなと思いました!観る人は選びますが・・・笑


あとオスカル役のダーヴィットベネント君が、現実でも両親の離婚がきっかけで成長を止めたと聞いて興味をもちました!
なるほどこの演技は実体験から生まれているのか・・・
aqui

aquiの感想・評価

4.0
オスカルの怪演。あの表情。
すごい面白かった。いろんなテーマがてんこ盛り。トラウマになりそうな太鼓の音と音楽。これはすごい。
ナチスドイツが席巻していた暗黒時代を背景に、その時代に生きた少年オスカルが強烈なインパクトを与えた作品です。
占領下にあった国の重い雰囲気が上手く醸し出されてましたね。それを少年オスカルの狂気めいた言動につなげていくストーリーも良かったです。
子どもは大人をよく見てます。それ故に大人の愚かさを見れば、世の中に対して嫌悪感ができることでしょう。少年オスカルは成長を止め、超常現象的な能力を身に付けたりと、不気味な行為を繰り返す様は異様です。
大人たちが作った狂気の世界に対して、子供なりのささやかな抵抗が本作のテーマだと私は思います。
ナチスの残虐行為に釣り合うぐらいの抵抗て…。子供の抵抗としても不気味さがないと釣り合わないですよね。
非常に興味深い作品でした。
nana

nanaの感想・評価

-
大人の醜悪さを目の当たりにし、3歳で成長する=大人になることを止めた少年オスカルの物語。

撮影時に何歳だったのかは知らないけれど、オスカル役の子がとても印象的です。
感情を露わにしたり、押し殺したり。
子供らしさを見せたり、大人のような一面も見せたり。
結構いろんなシーンを演じていて、どうやって演技指導したのか…

確かに大人は欲望にまみれて醜いかもしれない。
子供のように純粋ではいられないかもしれないけれど、それでも年を重ねて酸いも甘いも経験していくのが人間なんだろう。

「3歳の僕がおとなになるまで」なんて可愛いパロディタイトルも思いついたけど、舞台となっているのは、ナチスドイツが台頭する第二次世界大戦前後のダンツィヒ。
激動の時代の中、街や人々の(今となっては)異様な雰囲気が、不思議な少年オスカルの存在に加えて更に恐ろしい映画にしています。
成長を止めたオスカルと、物語全体に漂う「死」の気配がまるで背中合わせのよう。

非現実的でかなり過激な描写もありますが、こんな時代が現実にあったんだよな。
レンタルDVD
このガキ、全ての意思表示を太鼓で済ますつもりかと、これは疲れる映画だなと覚悟を固めるも、意外と普通にお喋りもできる話のわかる奴で安心した。
かつて18歳の童貞だった俺は五つも歳上の初彼女との初デートの映画でこれを選ぶという謎なことをしてしもた。映画好き童貞がやることはよく解らないが、当時評判だったこの映画の何がいいのかもさっぱり解らなかった。ので後日また一人で観に行った。けどやっぱり解らなかった。その後名画座にてまたまた観てみたけど依然解らなかった。彼女とは上京する事になるまでの一年間仲良く付き合ったから女というのは尚更に解らない。半年ほど経って帰省した時、実家の録画ビデオの中にこれがあったのでなんか嬉しくてまたも観てみた。筋は全部知っている。こんなにしつこく観てしまうのがそもそもなんでなのかよく解らない。ともかくその日は、オスカルを乗せた列車が走り去るラストシーンに至るや、もう全身が痺れるほどの感動に呆然としていたという解らない顛末。今、何となく解ったのはこの世界は解らないということ、オスカルはその不可解さに逆らってみせたのかなということ、そして成長、じゃあなくて老いは止められないということだ。
macoto

macotoの感想・評価

3.3
大人になんてなりたくない!!
自分の意思で成長を止めたオスカルくん3歳
他にも特異体質があったり…
それがまた全然かわいくないんだよ〜!
ブリキの太鼓を肌身はなさず持ち歩く。
音色なんてない。ただただたたくたたく!!

3人の男女のあいだの子。
目にするものが汚くて刺激的で強烈すぎた
オスカルくんが見たもの体験したもの
その時代の背景が重なって…不気味だった。。
Alabama

Alabamaの感想・評価

3.7
原作は「精神異常者の妄想」
あのマーチな太鼓の音ですらトラウマになりそう。
神経を逆撫でする異様さ。怪作。
DVDはなかなかレンタルにないし、買おうかと思えば高いし…
オンデマンド様様…ありがとう…

ああ〜

なるほど。
こうして見てみると、子供に説教垂れたり、偉そうなこと言っている大人が一番ダメではないの!

おっしゃる通り。

所詮大人の世界など、色と欲とエゴ、暴力と諍いに満ち満ちていて、美しさのかけらなんてありはしない。

弱い大人たちよ…

主人公のオスカル君の世界は、最初、こんなものを子供に見せて…と思うのですが、なんだか違和感。
あとで調べてみれば、これ、16歳なのだけれど、自称三歳児、というような設定と聞いて納得。

いや、こんな陳ねこびた子供やだわ…(苦笑

自分も含めて大人とは、何という矛盾した世界に生きているのでしょうね。
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