ニキフォル 知られざる天才画家の肖像の作品情報・感想・評価

ニキフォル 知られざる天才画家の肖像2004年製作の映画)

MOJ NIKIFOR

製作国:

上映時間:100分

ジャンル:

3.5

「ニキフォル 知られざる天才画家の肖像」に投稿された感想・評価

たてぃ

たてぃの感想・評価

4.0
またしても映像美のあるポーランド映画に出会えました♪( ´▽`)そして、主人公の老人男性を演じたのが80歳代のポーランド女優さんと観賞後に知ってビックリwww

ニキフォルという画家の晩年を描いた作品で、その無名な画家を世間へ知らしめたマリアンという男の物語。1960年、共産主義国家のポーランド南部、役所での美術関係の仕事をしているマリアンの家に入り込み、彼のアトリエで絵を描いては観光客に売るニキフォル。普通ならば追い出されるはずがニキフォルの才能に惚れ始めたマリアン。しかし、ニキフォルという男はコミュ力0で感謝の念などこれっぽちも感じない畜生な野郎であって…

あの時代のポーランドは共産主義国家で表現の自由などない時代…それでも必死に生きようとする人々…その一方で希望を見いだせない人もいて…この作品では悲壮感はほとんど描写されていないのですが、ただわずかですがそういうのが見え隠れして…例えば、マリアンの娘たちの会話でも表現されていたり…またそれだけ余裕がないため、他人を労わる気持ちを持てない「寛容のない社会」というのも感じたり…監督が表現したかったのは「マリアンのように他人を労わる気持ちを持て」だったのではないでしょうか。

1960年代のポーランドが舞台の作品はこれで4度目ですが、全て当たり作品でしたwもっと見たいなぁ、ポーランド映画…(^_^;)
ポーランドに実在した素朴派の画家・ニキフォルの晩年を綴った物語。

街ゆく観光客向けに、物乞いのように絵を売り歩き、日銭を稼いで路上生活をしていたニキフォルだが。冬を前にして、とある建物に潜り込んだ。そして誰が何と言おうと彼は居座った。
一方、居座られた側のマリアンという男性は、美術関係の公的職務に就いていて、自身も画家であった。突然のニキフォルの行動に困惑し、最初こそ拒絶するも、華奢な老人を外に投げ捨てられるわけもなく、絵の具や食事の用意をするようになる...。

マリアンが、家族のことや世間体を気にせず、自らの人生を投げ打ってニキフォルのお世話をしたのは、彼の絵を見て、同じ画家として“放り投げてしまってはいけない宝物だ”と思ったからだろう。

ニキフォルは生涯に4万点もの作品を残している。
文字の読み書きができず、言葉は不自由だったそうですが、それは素敵な絵をたくさん描いてもらうために施した、神様の仕業ではないかと思えてくる。
世の中に本当に必要な情報なんてほとんど無いのだから、それらが排除されたニキフォルの絵描き人生は、描けば描くほどシンプルに研ぎ澄まされていったことだろう。

筆と紙と絵の具と小銭。
持ち物はそれだけの、豊かな人生に憧れる。
たなぴ

たなぴの感想・評価

4.2
この映画は、世間に相容れぬ生き様を最期まで貫いたポーランドのイコン画家「ニキフォル」の人生を描いたものである。
しかし、偶然の出会いから、いつの間にか彼の絵を通して彼自身にまで魅了され、看取るまでに至った「マリアン」を描いた映画でもある。

病気が発覚し疎外される場面もあるが、晩年ではパリでも認められ個展まで開かれるほどになったニキフォル。しかし、社会的成功や権威には全く無頓着で、ギャラリーから抜け出してしまう子供のようでもあり皮肉の利いたシーンがとても好き。
「汚れなくして素朴な芸術性」という表現は、まさにニキフォルの生き方そのものだと思った。

あくまで素朴で、たんたんと進む映画。
しかし、現代社会において「ニキフォル」のような人間の存在はほとんどなく、忘れてしまったものを取り戻せるというか、とにかく素直に感動できる作品。

ニキフォルを演じたのが「クリスティーナ・フェルドマン」という女優さんだというから、本当に驚きであり、素晴らしいの一言です。
George

Georgeの感想・評価

2.8
あまりにも静かで、何も起こらない映画です。でもそれは批判的な意味じゃなくて、主人公の圧倒的な存在感を示すためには良かったと思う。でも最近は刺激的な映像しか観てなくて、なかなか心に響かなかったなあ。これはやばいかも。あと知らなかったけど主人公の方は女性でした。ビックリです。

このレビューはネタバレを含みます

ポーランドの画家ニキフォルの芸術家らしく自由で拘りの強いキャラクターがなかなか魅力的。音楽もかなり良い。家は土台から描かなけりゃ崩れてしまう