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スラヴォイ・ジジェクの倒錯的映画ガイド2 倒錯的イデオロギー・ガイドの作品紹介

スラヴォイ・ジジェクの倒錯的映画ガイド2 倒錯的イデオロギー・ガイドのあらすじ

我々の日々の思考・行動・趣味嗜好の基盤となるイデオロギー。当代きってのスター哲学者、スラヴォイ・ジジェクが「サウンド・オブ・ミュージック」、「タクシードライバー」、「ジョーズ」等の名作から、近作「ダークナイト」に至るまで、有名映画の一場面を引用、さらにはセットも再現する徹底ぶりで、そこに隠れたイデオロギーを読み解く!  ナチズム、共産主義、資本主義、スターリニズム、民主主義、テロリズム、大量消費主義…イデオロギーには我々にとってどのような効用があるのか?「映画は究極の倒錯的表現である」とするジジェクによる、スリリングな知的挑発に満ちた現代思想・滅多斬り!

スラヴォイ・ジジェクの倒錯的映画ガイド2 倒錯的イデオロギー・ガイドの監督

ソフィー・ファインズ

原題
The Pervert's Guide to Ideology
製作年
2012年
製作国・地域
イギリスアイルランド
上映時間
134分

『スラヴォイ・ジジェクの倒錯的映画ガイド2 倒錯的イデオロギー・ガイド』に投稿された感想・評価

2015.04.28 新宿パークタワーホール(イメージフォーラムフェスティバル2015)

ラカン派のヘンタイ哲学者にして映画マニア(いわゆるシネフィル、ではないだろう)ジジェクによる屈折した映画講義。昔「映画芸術」の編集長だった小川徹という批評家がいたが、その人の「裏目読み」ってのを思い出した。とにかく観たまんまには解釈しない。裏の意図を読む。本作、「ジョーズ」の鮫はベトナム戦争後に自信をなくしたアメリカに対する外国からの攻撃、移民の流入を意味しているとか、その手の読みだらけ。かなり理屈っぽく難解な話も出てくるが、ザックリ言えば映像の背後に隠されたイデオロギーを探り当てる試み。正直真面目に受け取るべきなのかジョークなのか分からないが、ジジェクのパフォーマンスもあって終始全く飽きさせない(ディカプリオが海に沈む「タイタニック」のワンシーンをジジェクが演じております)。イメフォからソフト化希望。第1弾の「倒錯的映画ガイド」は出ている。
4.0
スロベニアの哲学者スラヴォイ・ジジェクが、誰もが知る映画の裏に隠されたイデオロギーについて解説するドキュメンタリー映画。

「意志の勝利」から「ダークナイト」まで。
新旧問わず、紹介する作品選びにやや偏りが見られるが、独自の解釈による倒錯的な映画の見方には頷いてしまう部分がある。
ナチズム、共産主義、資本主義、スターリニズム、民主主義、テロリズム、消費主義...。
一部深く考え過ぎでは無いかと思うものもあったが、視点の転換即ち倒錯的に物事を捉える事によって見えて来る世界もあるのだなと勉強になる作品だった。

映画は、ジョン・カーペンター監督「ゼイリブ」の作中で最も有名であるサングラスをかけろと迫る場面から始まる。
作品自体に強いイデオロギーが内包されているので今更感があるが「イデオロギー自体が物の見方を歪める眼鏡のようである」という主張を作品と重ね合わせて提示して来る辺りから既になるほどと思わされる。
サングラスをかけるかかけないかで8分間も殴り合うというシュールさだけが取り上げられがちだが、真実を認識しながらも直視する事を恐れている、つまり意識の奥底に深く根付くイデオロギーの恐ろしさが描かれている事に戦慄すら覚えるのだった。

「サウンド・オブ・ミュージック」の性的欲求の肯定や「タクシードライバー」と「捜索者」との犠牲者を救うという類似点、そしてましてや犠牲者自らが犠牲になる事を享楽しているという考え方は思いもしなかった部分で、キャラクターに対しての感情すら変化してしまうような見方は受け入れたくない思いとそう捉えざるを得ない思いとが鬩ぎ合っていた。

スターバックスのシステムは消費主義に対して罪悪感を生まない最良の方法であるとか「タイタニック」では富裕層は貧民層を食いものにして活力を得ている風に描かれていたり「フルメタル・ジャケット」では、ハートマン軍曹は家では普通の人じゃないだろうかと映画には描かれていない部分にまで想像を巡らせていたのが面白かった。
「フルメタル・ジャケット」のジョーカーから「ダークナイト」のジョーカーへと繋げる下りの巧妙さに唸ったり「いかに嘘を本物の様に見せるか」という下りの後にイラクに大量破壊兵器があると断言する映像が挟まれたりする悪意のある編集にも笑わされたりとマイケル・ムーア監督作品を見ているかのような映画的快感を覚えた。

「未来世紀ブラジル」「セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転進」等、挙げる作品のカルト度やマニアック度が高くなって行くといよいよ着いていくのが難しくなっていった。
マーティン・スコセッシの「最後の誘惑」ミロス・フォアマンの「ブロンドの恋」「火事だよ!カワイ子ちゃん」ミケランジェロ・アントニオーニの「砂丘」等は未見なので意図的にイデオロギー的要素だけを切り取っているのかは分からないが、作中で語られた事を念頭に置いて観ればより深く理解は出来るのだろうと想像する。
ただ何でもかんでも逆説的に物事を捉えれば良いという訳では無いが、例え駄作と言われるような作品であっても違った視点から見た場合に寧ろ評価が高くなったりするものもある訳で、穿った考え方はしても決して作品を貶めるような発言はしないスラヴォイの見方に学ぶべき点は多いと感じる作品だった。

「フルメタル・ジャケット」のトイレの場面や「タクシードライバー」のトラヴィスの部屋等、スラヴォイ自身がフィルムの中に入り込んだかのような再現度が異様に高いセットがいちいち面白かった。
特に「タイタニック」はそこを切り取るかという再現の仕方と台詞との二つの意味で笑える場面だった。
堊
4.0
「スターバックスコーヒーやある種のコーヒーチェーンに行くとたいてい何らかのポスターが貼られている。【収入の1%をグアテマラの子どもたちに、サハラ砂漠の森林活動を…】。かつての消費主義なら罪悪感を覚えた。「わたしたちがこうして散財してるのにアフリカの子どもたちは…」と。スターバックスの戦略では、消費主義に抵抗すべき罪悪感がすでに商品の値段に、価値の中に入っている。少しお金を払えば、環境問題への義務を果たしたことになる。「わたしたちは高いものを買って、少しだけいいものを手に入れて、地球にいいことをしている」。これこそが究極の消費主義だ」。

・『サウンド・オブ・ミュージック』がキレキレのカットで溢れていて驚く。
・カーペンターの『ニューヨーク1997』の手伝いに過ぎなかったジェームズ・キャメロンが世界の王になるまで。
・モハベ砂漠の飛行機の墓場。
・アルトマンドキュメンタリーでも引用されていた『逢引き』がここでも。
「真の意味での革命が起きたとき、それは未来のためだけでない。過去の亡霊と化したありえたかもしれない革命。それらの救済の意味も果たしているのだ」

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