アフガン零年の作品情報・感想・評価

「アフガン零年」に投稿された感想・評価

kinako

kinakoの感想・評価

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タリバン政権下で母と祖母と暮らす少女だが、母の仕事がなくなり生活が苦しくなる。女一人では歩けない状況で、少女を男装させて生活しようとするが・・。少女が男装したという実話を基に制作した映画で、女性が生きる自由が極端に制限され、人生も他人に強制的に決められ、絶望しかない結末に、血も凍る思いがする。
matsu

matsuの感想・評価

3.9
アフガニスタンにおけるタリバンの恐怖政治、男尊女卑を描いた映画!!

アフガニスタンの数十年前の様子が描かれていますが、現在もこれに似た状況はあると思う…のでいろいろと考えさせられました。


〜~以下ネタバレあり〜~

父親をカブールの戦いで亡くし、兄をソ連との戦いで亡くした家族。祖母、母親、少女しかいない。

タリバン政権初期、女性は肌を一切見せてはいけないし働くことも禁じられていた。

そのため少女の家族は収入がない。少女は髪を切り男性の服を着て少年になりすまし働き始める。

数週間後、タリバン政権が宗教教育・戦闘訓練のために少年全員を集め出す。

いつしか大勢の少年の中で、少女が混ざっている事が見破られる。少女はタリバン政権に捕らえられ、牢屋に入れられる。 
(牢屋には反政府運動をした多数の女性がいた)

宗教的に罪を犯した者たち(男性・女性両方)が、多くの男性たちの前に連れていかれる。少女もその中にいる。

罪を犯した男性が次々と処刑される。次は少年になりすました少女の番になる…処刑寸前、タリバン指導者の1 人(初老の男性)と結婚すれば許されると言われる。

処刑は免れたが、少女は初老の男性の家に連れていかれる。ここからまた新たな地獄が始まる…

女性にとっては地獄のような世界が、(数十年前ですが)この作品の中にありました。その国が文明国・先進国にならなければ、これに近い事は大なり小なりあるのかなと思います。

生まれた国は関係なく、男女問わず皆が人間として最低限度の生きる権利を持てる事を願います。
2004年くらいに授業で観た映画。
なんだか急に思い出したので調べてみたら発見。
なんで美術の授業でこれを観たのかホント謎。

当時は中東なんて異世界だったから何が何だか。とりあえずひどい目に遭っていることしか分からなかった。大人になって観てみるとタリバンについて知っているからこそ理解が深まる。タリバンと言えば原理主義に基づく女性の権利の制限がよく知れ渡っている。
現在でも再び権力を持ったタリバンだが、その前の時代設定。女性しかいない家庭での経済状況は悲惨。働き手の男も儲かっているのはごくわずかで日課のお祈りも欠かさない。

男に扮装して働くことになった主人公だが、タリバンの学校にぶち込まれ、挙句の果てにはおじいさんの何番目か分からない妻になってしまう。
おばあちゃんが謎のおとぎ話をしなければ最悪誘拐されることはなかった…。

鉢植えに髪の毛を挿すシーンは印象的。
夢精の処理シーンであんなに尺取るのはよく分からん。
鶴の一声みたいな独断裁判で冒頭のジャーナリストが無残に死ぬ。
縄跳びは一体何を意味していたのか、見返しても分からんかった。
桃龍

桃龍の感想・評価

3.5
淡々と描かれる地獄。
エンタテインメント性は少ないけどハマってしまう、不思議な作品。
2010-12-27記。
一人旅

一人旅の感想・評価

4.0
初めてアフガニスタン映画を観た。タリバン政権によるいき過ぎた男尊女卑の徹底、恐怖政治、将来テロリストにさせるための児童教育・・・。アフガン出身の監督が撮った作品だから説得力とリアリティがある。宗教自体悪いものではないけど、極端な保守に走ってしまうことが問題。既にタリバン政権が崩壊していることが唯一の救い。
「アフガン零年」

タリバン政権が崩壊した後のアフガニスタンで制作された映画。監督自身もタリバンから逃げパキスタンに亡命していたらしい。おそらく邦題はアフガニスタンが新しく生まれ変わったことを意味してだと推測できる。実はNHKが制作に関わっている。鑑賞中「ブレッドウィナー」は本作を意識しているのだなと思っていたが、舞台も同じくアフガニスタンカブールだった。タリバン政権下で女として生まれた少女の過酷な運命を非常にセンセーショナルに映し出した作品。アメリカというフィルターを通した映画では決して観られない光景だろう。辛く居た堪れない映画ではあるが、こういう時代があり、またこうなっているという事実を知る上で重要な映画である。
公開時に劇場で。
子どもを無理矢理結婚させるなんて許せない!と思ったけど残念ながら今も続いている。
主演のマリナ・ゴルバハーリさんがイスラーム映画祭で上映『ミナは歩いてゆく』に教師役で出演している。
昨夏(2021)からタリバンが復権したのでまた女性たちの今後が心配。
あお

あおの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

大学の国際文化論でイスラム圏の映画を鑑賞せよという課題が出ました。私は、DVDが借りられなかったので、『アフガン零年』をニコニコ動画で視聴しました。学校で観ました。『アフガン零年』(Osama) は2003年製作のアフガニスタン、日本(NHK)、アイルランド、イラン、オランダの合作映画だそうです。監督はセディク・バルマクさん。この映画はタリバン政権崩壊後、初めて作られた映画だそうです。私はこの映画を観て、タリバン政権下でアフガニスタンの苦しかった社会情勢が分かる、後世に残すべき大事な映画だと思いました。アフガニスタンは中国のすぐ西で日本からも近いのに、私はちっともこのような事実を知らなかったので、国際学部として恥ずかしくなりました。観る前はイスラム圏の映画は観たことがなく、話の内容が分かるか不安でしたが、そんなことは一切なくドキュメンタリータッチで、演者の人も現地の人から選ばれたということでとても真に迫ってくるものがありました。まず、女性は一人で歩いてはいけないし、働いてもいけないし、他人と勝手に会話するのもだめという、女性に対する決まりがきつくて驚きました。最終的に少女は権力のあるおじさんに閉じ込められ結婚させられてしまいます。このようなことの背景は、預言者ムハンマドは53歳のとき6歳の女児アーイシャと結婚し、彼女が9歳のときに結婚を完成させた(セックスを遂行した)とのことから。そのため保守的イスラームでは、(医学的には危険であるが)9歳以上の女児との結婚・セックスも合法であり、この映画のエンディングのような行為もそのような社会では問題ないとみなされるとのことです。また政府に逆らえないと、毎日の食べるものがないし、病院も無くなってしまうかもしれないという状況に驚きました。少女を男として世間に出すのは苦渋の決断だったとしても、祖母や母親は辛かったと思うし、本人がずっと怯えながら生きていたのも良く分かります。気づかれれば絶対に罰せられてしまうけど生きていくためには仕方がない。とても辛い決断だと思います。女三人家族では絶対に生きていけない社会というのが、やはり宗教が絡んでいるから仕方ないかもしれないけど男女差を感じずにはいられません。宗教という文化として尊重するのか、男女平等を目指すのか難しい問題だと思います。あと先生の授業で礼拝の言葉や手順を学びましたが、劇中の礼拝のシーンで「神は偉大なり」と言っているところを実際に見て感動しました。あと主人公が男の子に変装するに従って、礼拝の手順をおじさんに注意されていたのでアフガニスタンでは、男の人と女の人で礼拝の手順に少し違いがあるのかなと思いました。また、当たり前かもしれないですが、罪人の拘留所みたいなところでも決まった時間に外に出てちゃんと礼拝しているのだな、と思いました。この映画を観て、イスラム圏が身近に感じて興味が湧いていたので他の映画も観てみたいなと思います。
koms

komsの感想・評価

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過酷すぎて鬱になった。風呂のシーンが地獄…。ドイツ零年も過酷だし辛かったけど女の子だという点でこっちの方がさらにしんどかった(どちらが酷いかという話ではない)。
mh

mhの感想・評価

5.0
タリバンの支配下にある女性たちの受難を描いてる。
現実をシミュレートしただけなのに、ストーリーがとにかく強烈で、画面の前から動けなくなる。
いまのアフガニスタンの市民生活とイコールではないんだろうけど、この映画と似たようなことがリアルタイムで起きているのだと思うと、やりきれなくなる。
やっぱ人類はもっと頭良くならないとダメだわ。

登場人物に過酷な運命を背負わせるという点においてもすごくって、これみたあとはいろいろ考えてしまうね。
集団の怖さを表現したシークエンスは必見。誰の説得も通じない、まさに「衆愚」と成り果てている。助けるほうも傷を負う。これは他人事じゃない。
体を清めるエンドとか胸くそなんだけど、だからこそ映画として素晴らしい。
要するに最高の映画だった。
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