期待せずに観ましたが、全く飽きませんでした。ジャケットのこの印象的なシーンは冒頭すぐありますが、これ以外にもたくさん好きな撮り方があり、ストーリーはどうでもよくなるほどほんとにおしゃれで、楽しめました。もう一度観たいです。

甘い青春映画

汽車とか一回乗ってみたいな

アカデミー賞外国語映画賞を受賞した1966年のチェコスロヴァキア映画です。
ナチス占領下のチェコのある駅を舞台にしたユーモアにあふれた青春映画です。
青春の性の悩みが直接ではなく、間接的、あるいは象徴的に表現されていく手法・演出が面白いです。
お尻に駅のハンコを押す、なかなかぶっ飛んだシーンも登場します。

ナイーヴな主人公は、初体験に失敗して、思い詰めて自殺未遂を起こすあたりは悲劇なのですが、そこからの立ち直りも思わず笑ってしまいます。

しかし、戦争中、映画は衝撃のラストへと向かっていきます。
戦火の青春をユーモアを持って描く事で、若さや恋愛について、どんな場所でも花開くものとして描きます。
それが一気に戦争という現実に突き落とされる瞬間。
青春映画であり、厭戦映画でもある独特なタッチの傑作ですね。