なんてみなさんメタファーがお好きなのだろう。
この映画の場合、釘は男性器、広くは原罪のメタファーであることは明らか。
終映後、スクリーンが白壁となり観客たちが壇上にあがって釘を打ちつける行為は、寺山…
2023/311
釘
作品終了間近に観客の人達が釘を打ちに行く参加型パフォーマンスがあった。
静寂な空間に釘を打つ音だけが響いて、カオス。
私も釘打ちたいとも思ったけど、なんだかその光景に…
寺山修司映画祭2023で1日だけ行われた「実験映画集1」パフォーマンス&観客参加上映の一つ。
釘を十字架のように背負って歩く男性。
そして打たれる釘。釘。釘。
さらには棺桶から釘を抜く男性。死者へ…
釘によって新しい言葉を産む。言葉によらない言葉。寺山はどこまでも詩人だったのだと思う。たくさんの言葉は、言葉では収まりきらない。その感覚はとてもわかる。
映画がひとつの共同体となる。集合的無意識…
釘を刺すという行為にはエロさにも抑制政治のメタファにも見えた。
大きな曲がった釘を裸で担いだ男性は広い道を1人で歩き続ける。そんな「男らしさ」を演じなければいけない圧迫感と、「女らしい」と嘲笑われる…