バリエラの作品情報・感想・評価

「バリエラ」に投稿された感想・評価

別に煙草が爆発しなくとも自分の卑小さなんてもんは嫌というほど自覚してると思うが普通に笑った 
持たざるもののメタファーである鍵たち、最後の一本で開ける温室、ロマンティックじゃん!

うーん、障壁を超えたリアルラブってことでいいですか?
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.5
‪「バリエラ」‬

‪冒頭、4人の医学生が大学寮の1室でマネキンの拳の上に置かれたマッチ箱を手を使わずに口で加えるゲームをしている。勝者の青年、学業放棄、旅行鞄、夜の街、若い娘との出会い、路面電車、レストラン。今、歴史的政治的背景を交え恋愛物語が始まる…

本作はイエジー・スコリモフスキが長編第3作に描いた映画は彼の中でもラブロマンスが集中的に描かれており、所謂"アンジェイもの"3部作の2作目「不戦勝」後に制作された物語だが、実際のところ本作は監督によると続編にしようとしていた単品の作品だったが、当局が監督演じる主人公があまりにもネガティブな人物像であった為に他の役者を立てない限り映画制作ができなかったとの事…

だがこの映画の主人公には名前が与えられていない分、きっと監督はこの作品を含めて4部作にしたいと言う気持ちがあったんじゃないかと推測する。

因みにタイトルのバリエラは障壁と言う意味らしい…

本作は冒頭から引き込まれる。
コメダのジャズが流れ、両手を後ろ手に縛られる描写から静止画に変わる。後ろ手に手を縛られた男性たちが次々に倒れ込む。

彼らは画面に向かって一言二言、言葉を交わす。

軈て1人の青年がマッチ箱を口で加えることに成功する。彼は4人で貯めた豚の貯金箱を受け取る。そして全財産を詰めた旅行鞄1つを持ってその寮を出て行き老人ホームへと向かう。

そこには彼の父親がいる。続いて彼は父に結婚すると一言。レンガの壁を登る青年、吊るされたアヒル(もしくはガチョウ)に手を伸ばす。

次の瞬間カメラはロングショットになり、大人数がその建物を眺めている場面に移り変わり、大移動をし始める。画面は不意に白くぼかしが入り、青年が彼らに混じり、走るシーンへと誘い始める。

続いて父の旧友の中年女性の家に1通の手紙を配達する。真夜中に焚火を野外でする娘と煙草を吸うクローズアップ、その脇を車が数台走る。カメラはゆっくりと後退していく。続いて"ハレルヤ"と言う歌と共に建物の明かりが一斉に付き、画面は光り輝く。

次に列車の画、ジャス、会話、公衆電話、食事、売り子、退役軍人とその妻たち、盲目の人…と様々な登場人物が現れ青年と娘の出会いを描いていく…物語は戦後ポーランド社会における世代間のバリエラ(障壁)を詩的かつ超現実的な映像で表現した作風。

青年が鏡で顔を拭いている時に後ろから複数の老人が列をなして歩く描写はなんとも不思議なシーンである。

この時代はどこの国も前衛的で実験的な作風を好んでいた。特にポーランド映画はものすごく難解である。

本作でも父親から授かったサーベルや鍵がよく画面に映し出される。

その意味を解くのには苦労する…基本的にメタファーだらけの映画だからである。ところで本作のワンシーンで絵の具で十字架を顔に描かれた男性の描写の後に"死んでいる"と言う意味の7つの文字板を地面に置く場面があるのだが、それを上空撮影した雰囲気が寺山修司の「書を捨てよ町に出よう」のワンシーンの石灰でグラウンドに文字を描いた少年の場面とよく似ている。

それだけではなく同じポーランド映画作家のクッツの「沈黙の声」を彷仏とさせる場面もある。

最後に余談だがこの映画は北イタリアのロンバルディア州ベルガモで開催されるベルガモ映画祭に出品されグランプリを獲得したらしいのだが、当時同じく出品していた監督ヴィスコンティの「熊座の淡き星影」を抑えたのは凄い…

まだ若いながらに。

それとまだ個人的にも未鑑賞であるが、スロバキア映画の「網の中の太陽」と言う作品を意識した演出が本作にはあるらしく非常に観たい。‬
イエジー・スコリモフスキ監督作品。
医学生である主人公は、皆で貯めたお金をゲームで勝ち取り、結婚すると言って学生寮を飛び出すが・・・という話。

スコリモフスキが他監督の頓挫作品を引き継ぎ、1週間で撮った作品。実験映画みたいで、演出重視。変な映画という印象。

オープニングクレジットのシーンから何だこれという印象。やってるゲームが危険で怖い。たばこを中心に爆発が多い。回りを鏡で囲ってその中を人々が走っていくのを映していくシーンや、人物の上を路面電車が走るシーン、スキージャンプ台からトランクにまたがり滑り落ちていくシーン等奇抜なシーンが多い。
画面内にいる人の密集度がすごい。そしてみんな紙で作った帽子を被っている。

ポーランドでの抑圧や、世代の断絶が描かれる。内容が難解。
Lalka

Lalkaの感想・評価

3.3
映像的にはこのあと『出発』撮ったんだなあとけっこう感じた。

レビューに書くことではないのだけど、後ろの席のアホのせいで内容以前に集中できなくされた。頭被りもけっこう来てたし。
意味がわからないと言われてる映画観て意味がわからないと言ってる人、そうぞうりょくにかけるんじゃない?って思ってきた私が意味がわからなさすぎて全力で寝た。
途中起きて一生懸命観たけど、なにしてるんだよこの人たちは・・・って想像力膨らましてもよくわからなかった。
唯一主人公達が数秒飛ぶために人工的に作ったスキーのジャンプ台の下をアヒルが歩いてるのみて「飛ぶことを放棄した鳥」みたいな事を言ってるところだけ皮肉なのかなと思った。
夢の中にいるような変なシーンが始まりから終わりまで繰り広げられるけど、これワンシーン毎に心理学的、哲学的意味などがあるもの?ないのならかなり主観的すぎるよな・・・でも上映後の解説聞いた限りだとなさそうだよな・・・笑
菩薩

菩薩の感想・評価

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撮った本人が分からん言うとるもんを観たところで分からんだろうがまぁいいや観たろと軽い気持ちで臨んだら、想像の数億倍意味が分からなくてもう映画観るのやめようと思った。しかもこの後イエ爺自身は主演の女優とイチャコラして結婚して子供までこさえたとの話を聞いてもう映画観るのやめようと思った。別に即興で撮るなとも意味分からんもん撮るなとも言わないが、せめておっぱいくらい出したらどうだ?その点ロブ=グリエはいい奴だなと思った。「服脱げよ」って言って熱湯コマーシャルのパーテーションみたいなやつに入れるまでは良かったが、パーテーションごと持ち上げてどうするよ、パーテーションだけ持ち上げなさいよ。頭上で回ってるプロペラ(サーキュレーター?)が被っさてみえるとこはきっとタケコプターのオマージュ、僕バリえもんです、言うとる場合か。タバコ爆発するのは普通に危ない、スキージャンプのとこはもっと危ないし、動き出してるトラムの前面に張り付くのは一番危ない。蝋燭とか鍵の束は『手を挙げろ!』に引き継がれるのかな?来年は是非『不戦勝』の上映をお願いしたい、今年のポーランド映画祭は2本とも意味分からんでFinish…もう映画観るのやめる…。
pherim

pherimの感想・評価

2.6
イエジー・スコリモフスキ長編第3作(1966)。スターリン後の雪解け空気のなかにも多々横たわる社会/世代/男女間の“障壁(=バリエラ)”をテーマとする、都会風刺が楽しい即興作。他監督による頓挫企画の残り1/4資金を使い1週間でゼロから撮った、とQ&Aで明かした監督当人の若き血潮滾る一作。クシシュトフ・コメダ音楽。

『バリエラ』は勢いだけでつくった感も全開で、即興描写の繰り返しが正直後半ダレるのだけれど、前後の接続を犠牲にしても場面単体の表現性を研ぎ澄ませる方向性が『イレブン・ミニッツ』の前景を観るようでなるほど納得の心地。

  『イレブン・ミニッツ』:https://twitter.com/pherim/status/765736958794436608
てふ

てふの感想・評価

4.0
内容は観念的なものではあるが、映像表現の豊かさに魅せられた。

191110 東京都写真美術館ホール
「ポーランド映画祭」イエジー・スコリモフスキ監督トークショー
スコリモフスキー、毎年来日してくれてありがとう。昨年に増してセクシーでした。
わずか1週間。即興で撮った。
信じられない。バリエラ
鏡とレール。電線とシグナル 
若きスコリモスキ
直感と緻密な計算
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