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トロピカル・マラディ

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トロピカル・マラディの作品紹介

トロピカル・マラディのあらすじ

カンヌ映画祭審査員賞、カイエ誌ベスト1に輝く代表作、愛し合う二人の青年の日常がみずみずしく描かれている前半と全く違う映画に思えるほど不穏な空気に包まれる後半、中島敦「山月期」の一説が引用されており、アビチャッポン作品を貫く重要な要素の一つである"変容"が最も顕著に表現された作品に観客はまるで森の中に迷い込んだかのような感覚を与える撮影と音響は圧巻。

トロピカル・マラディの監督

トロピカル・マラディの出演者

原題
TROPICAL MALADY
製作年
2004年
製作国
タイフランスドイツイタリア
上映時間
118分

『トロピカル・マラディ』に投稿された感想・評価

benno

bennoの感想・評価

4.7
エナドリ用意してアピチャッポン…
……(๑'-ก̀๑)ネムネム …𓈒 𓏸 𓐍


『人間は誰でも猛獣使いであり、その猛獣に当たるのが、各人の性情だという。己の場合、この尊大な羞恥心が猛獣だった。虎だったのだ。』

冒頭…中島敦の『山月記』の引用文で始まります…。何故かTon Nakajima…敦煌のとん(?!)…。

今作は2部構成…。

前半は…タイの山間の小さな村…森林警備の為、これから奥地へと派遣される兵士ケンと村の青年トンの束の間のBLストーリー…プラトニックで微笑ましい日常の断片を映します…。

タイの街の喧騒とトンの暮らす田舎の村での対比描写も惹かれます…。賑やかな屋台や野外ステージの歌謡ショー…映画館では何やら下半身がモゾモゾ…そして広場でのエクササイズは曲もポップで気分も上がります…。

一方、トンの住む緑豊かな村はBGMが虫と鳥…一気にマイナスイオン…言葉少なに家族で取る食事も目の移ろいが妙に可笑しい…。

そして別れの夜…トンは暗闇に姿を消します…。


後半は突如、メタ演出の『魂の道』(A spirit’s path)…「昔々、様々な生き物に変身することが出来るシャーマンがいました…そのシャーマンは虎に魂を捕えられます……。』タイに伝承される民話が語られます…そしてこれは現代版『山月記』(?!)

前半とは様相も一変…スピリチュアルな精神世界…家畜の牛が次々にいなくなる事件を調査する為、森の奥深くへと入って行く兵士は、全身に刺青を施した不思議な男を目にします…彼の刺青はまるで虎のよう…。

明け方の日差しの差し込む美しい森とは違い、夜の森は恐怖、不安…孤独…。

闇の中で聞こえるのは森のざわめきだけ…死んだ牛の霊を追って行くと…無数の精霊たちが蛍のように1本の木に群がります…なんて眩ゆい満開の蛍の木…。

「私を待っていたのですね…」

そして導かれるように…男は虎と遭遇します…虎は木の上にいて兵士を見下ろします…その画の構図が実に見事…!!

微動だにしない虎と兵士…兵士はつぶやきます…
“Monster, I give you, my spirit, my fresh and my memories…”

(⁎˃ᴗ˂⁎)ƕ-ˀ̥ ˀ̥ ˀ̥ 『輪廻転生』(?!) …『山月記』自体が不条理文学…捉え方は観る側に委ねられます…。

映像に吸い込まれる…とても魅力的な作品です…。


✎︎ YouTube(泰語音声、英語字幕)ですෆ*
Sios

Siosの感想・評価

3.7
ユルめのこちょこちょラブが進んでいって、突如、霊感の森へ。
凄い振れ幅。それでいて共鳴してるような。

ケモノが虎が姿を現す。
画面の暗い森に吸い込まれそうになりながら、脳も刺激される。

電飾の仏様は初めてみた。
["僕の心をあげるの忘れてた"] 90点

大傑作。2003年カンヌ映画祭コンペ部門出品作品。タイ映画はベルリン映画祭との相性が良く、そちらに頻繁に出品されてきたが、本作品は恐らく初めてカンヌのコンペに入ったタイ映画だろう。いきなり皆大好き『山月記』の引用句"人間は誰でも猛獣使い"が登場するが、"Ton Nakajima"として引用されるので最初は誰か分からなかった。二部構成になっており、前半は田舎町に配属された兵士ケンと現地に暮らす青年トンの友情以上恋愛未満な日々を綴っている。いきなり草原で死体を発見した部隊が死体と一緒に記念撮影するというシーンで始まるが、アピ先生なので特に問題なし。トン一家とケンでご飯を食べるシーンや、乗り合いバスとトラックの荷台で会話するシーン(ここ好き)などの視線の移ろいが良い。あと、ニケツも尊い。途中で"前世を覚えてる俺のおじさん覚えてる?(Remember my uncle who could recall his past lives?)"というセリフがあり、『ブンミおじさんの森』の英題"Uncle Boonmee Who Can Recall His Past Lives"そのまますぎて吹き出してしまった。アピ先生の映画は全部繋がってるみたいなこと誰かが言ってたけど、マジなんすね。

後半はようやく現代版『山月記』となり、ケン…と同一人物かは不明だが、同じバンロップ・ロムノイが、夜な夜な旅人に取り憑く虎の幽霊を狩るために、独りでジャングルの中に入っていく。"その声は、我が友、李徴子ではないか?"など言うはずもなく、兵士とシャーマンの静かな精神の削り合いが描かれる。心が直接ぶつかり合うのは前半の恋愛とも似ていて、それが善に振れるか悪に振れるかの違いなんだろう。明るさと温かさのあった前半と、暗く冷たい後半は、伝説のある湖へと向かうトンネルやトンが消えた暗闇によって接続されているようにも見え、天国と地獄が表裏一体となっている世界の構造を感じるなどした。

『トロピカル・マラディ』に似ている作品

あなたはわたしじゃない

上映日:

2018年03月03日

製作国:

上映時間:

90分

配給:

  • 松竹
3.3

あらすじ

「あなたはわたしじゃない」 そう言って、あの人は私のまえからいなくなった。 あの晩、私は森の中で置き去りにされた。 獣のマスクをしたあの人は、私のお母さん、だったのだろうか? …

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