モリコーネの音楽を遡り、この名作に辿り着いた。
『バーフバリ』の舞台のような大滝の上に暮らす裸族に対し、同じヨーロッパ人が片や奴隷狩りをし、片や命懸けで神の教えを伝える。

演じるのはロバート・デ・ニーロやリーアム・ニーソン。監督は『キリング・フィールド』のローランド・ジョフィ。
これはパルムドールに決まってる。

スペインやポルトガルって、マヤ文明を滅ぼしたり、南米に酷いことやってるんだよね。サッカーを広めたのは良かったけど。

裸族のエキストラの数が凄い。この作品はメイキングを見なきゃ。
TSUTAYAの宅配レンタルの在庫が1枚しかなく、ずっと貸出中なので中古DVDを買ってしまったが、メイキングのディスクがあって満足。

記録用
ローランド・ジョフィ監督作品。
カンヌ国際映画祭のパルムドール受賞。

今作は18世紀の南米で実際に起きた「グアラニー戦争」を下敷きにしている。

イエズス会は16世紀に創設されたカトリック修道会で布教と教育を目的に世界各地に派遣された。
南米では先住民を奴隷制から守りつつ生活や教育に関わった。しかしイエズス会はカトリック教会の教皇直属の部隊であり武力も持ち合わせ独立した一派であったためキリスト教を布教活動をキリスト教圏で活動しやすい存在であった。

そんな中スペインとポルトガルはちょうど南米を植民地として譲歩し合い勝手に分割し対立を丸く収めようとしていた。
そこで先住民と共同体を形成していたイエズス会が邪魔になり対立ということが今作の映画へと繋がることとなる。

しかし教会本体とスペインやポルトガルといった当時の列強諸国が対立した場合
宣教師たちは信仰の名のもとに先住民と連帯するが教会上層部は権力に屈し武力抵抗する。
この信仰と権力の対立を美麗な映像により対比させ象徴的に描いているところが評価された作品です。

この作品が1986年に公開されたというポイントは公開当時の現実とも重なるから。

1980年代のラテンアメリカでは「ハイパーボリア人」や「ムカデ人間」などのレビューでも書いたが、ナチの残党が親ナチの一部のキリスト教の助けを借り南米各地へ逃げ延び南米で再興を目指し政局に裏から影響を与えていた。
アルゼンチン、チリ、パラグアイ、ボリビアなどが有名ですね。
その中で軍事独裁や内戦下で解放の神学を掲げる神父たちが弾圧され殉教者も多く生まれた。

80年代教皇、教会本体ともに関係を無視し今作の武力に屈した教会と同じく独裁政権にやられたい放題だったわけです。
映画の宣教師の姿は当時の現実と歴史を重ね合わせた寓話として架空の人物を使用して観客に提示されるという背景がありました。

今作はイエズス会の光と影、国家権力との対立、そして信仰と良心の選択を描く歴史映画であり、18世紀の事件を通して現代の人間の矛盾や道徳的問いを映し出す作品となっています。

しかしそういった反面、イエズス会側から視点の映画であるということは否めずヨーロッパ諸国からすると武力を軍隊ほど保持して各国は権力や政治に干渉する危険な集団であったという認識です。
映画のラストの顛末後ヨーロッパ諸国から追放、解体される。

日本の歴史でもフランシスコザビエルなども馴染み深いが豊臣秀吉、徳川家康共に追放令、禁教令を出しイエズス会に対し少なからず危機感を持っていたことはヨーロッパ諸国と同じで明白でしょう。

ちなみに今年コンクラーベを行う前の4月に亡くなったフランシスコ教皇はこのイエズス会出身の方です。

バイオリン

南米で布教をするミッションを受けた宣教師のガブリエル
一方、奴隷商人のメンドーザは、ある出来事をきっかけに弟を殺してしまう
そんな2人は出会い、一緒に布教活動を行うが......

1750年、パラグアイの地の果てに殉教したイエズス会士2人の実話に基づく話

宗教色の強い歴史ドラマです

ジェレミー・アイアンズとロバート・デ・ニーロの共演

こんな事があったとは、、
ヒドい話です

スペインやポルトガル、法王との対立
政治的要素あり

現地の実情も知れた

修行のシーンが印象的
滝がスゴかった

モリコーネの音楽も良かった〜♪

なんで部族の女性、女の子たちって服着ないんですかね〜