「OUT」に投稿された感想・評価

2003年鑑賞

弁当工場の深夜パートで、チームを組んでいる4人の女。

リストラされて会話の無い旦那とコミュニケーションを取れない高校生の息子と暮らす、元金融関係キャリアウーマンの原田美枝子。
パートチームのリーダー。

真面目で明るいベテランの倍賞美津子は、母親の介護と貧困で、生きていくのがやっとの状態。旦那は早死にしてる。

ブランド女で、工場にも高級車で通ってきてる室井滋。
実は借金まみれ。

西田尚美は臨月の妊婦。チームで一番若い。旦那は最悪のDV野郎。バカラに狂って借金した上に尚美の貯金も使い込むド外道。


ある日、朝帰りした旦那に殴る蹴るされて、最後に「ガキなんていらねぇぞ!」つって腹を思い切り蹴られた西田尚美は、酔って寝込んだ旦那の首を絞めて衝動的に殺してしまう。

そいで原田リーダーに電話して、「旦那殺しちゃいました~。お願いですからウチに来て助けて下さい~」と泣きついた。

そっから何だかんだあって、この旦那の死体を自分たちで処分しなきゃってなって、バラバラにして捨てるんだけど…って話。

原田さんがクールで凄味があって素敵。
必要があって水着になるシーンがあるんだけど、体形はほとんど崩れてなくて、いや崩れていても最高でした。

西田さんに対しては「お前が最初に死ね!」って画面に向かって罵ってましたw
あと千石さんが脚出してたのが度肝抜かれたな~。

倍賞さんもピッタリの役をやってます。
この役にはこの声しか考えられない。芝居も最高でした。

4人それぞれがベタな設定を抱えていて、その設定ごとに女優さん達が上手く演じています。
この映画は映画で楽しめると思います。
ちょっとライトで軽妙な空気さえありますからね。

原作は、もっと皆が切羽詰まってて、深刻で地獄です。
香川さんや寛平さんの役もあんなんじゃない。
あと重要なキャラクターがこの映画には出てこない。

でもそれは仕方ないよね。
別の作品ですから。
原作未読の方が楽しめるかもしれませんね。
弁当工場と死体解体処理をする、衣類と作業内容が似ているシュールさが可笑しい。原作未読。

社会や金の呪縛が根底に渦巻いているような、人と金の繋がりによる切っ掛けで、パートの仲良い関係が一蓮托生になることを、辛気臭さなくコミカルを挟みながら健気に描くことに感心する。人間の個々・集団・社会の暗部のさり気ない切り取り方、妙に生々しい熱を帯びたまま展開し退廃的な艶っぽい色気を加味することも。

平凡な日常と死体解体する非日常、悲劇的な不幸と自業自得さや、リアルな背景と非リアルでタガが外れた行動などの全てが攪乱しながら融合し、なし崩し的に破滅へ突き進みつつ、虐げられた男や男社会からOUTする、バイタリティ溢れる清々しさが何とも言えない魅力に。
setsuO

setsuOの感想・評価

4.0
え!おもしろっ!!!
観ててかなりしんどいシーンがあったのに
なんだか気分良い!!

やってることエゲツないのに、脚本が面白いからか、めちゃめちゃ観やすいし重くない。
そして驚くことに割と笑える!

ユーモアって大事だな。

原田美枝子綺麗だな〜。
西田尚美の役が本当にクソ過ぎて人としてドン引きしてたけど、なぜか憎めない。
可愛いからとかじゃなく、作品として観た時に彼女無しでは成り立たないからなんだよな〜。
北海道行きたくなったー!
【死体バラバラにする主婦たち】
《2020年144本目》
東京郊外で弁当工場の深夜パートで働く主婦4人はそれぞれ家庭の事やお金の事で悩みを抱えていた。
そんなある日、ひとりの主婦がギャンブル狂の旦那を絞殺してしまう。そこで主婦4人は死体をバラバラにして投棄したことによって予想してない展開が幕を開ける。

原作小説があり、99年にはTVドラマ化もされた作品📺
めちゃくちゃ衝撃的な内容……🤭

普通の主婦たちが"非日常"の世界に足を踏み入れてしまう様子は怖くもあり高揚感もありました!
ひとりひとりの抱えてる悩みや想いが唐突な死体処理によって180°変わっていく人生がとても見応えあっておもしろかったです!👏

そして、主演の原田美枝子さんがカッコよすぎる!てかクールすぎる!!😆
原作の小説よりあっさりしていてだるくならずに観れて面白かった。原作の弁当工場の息の詰まるような詳細な描写が好きだったので、それを実写でも観たかったかも
こく

こくの感想・評価

4.5
桐野夏生の同名原作の映画化。嫌ミス枠の中でも良質。

行き当たりばったりの選択や、目先の小銭(→8万数千円!)などに流され、弁当工場の夜勤パートおばちゃん達がヤクザの死体解体人に!

勿論、速攻で地獄行きなんですが、その過程でキラキラ輝くおばちゃん達が皆狂ってるのに美しい。

間寛平演じるひとりぼっちの半グレがかなり怖かったです。

全編に漂う底辺激安犯罪感。公開当時より今の時代の方がしっくりくる。
ドラマでやってた時、夜一人で見てたことを思い出した。
弁当工場でのシーンは忘れられない。
1101

1101の感想・評価

3.3

このレビューはネタバレを含みます

女の人って怖いって必ず思います。風呂場で大森南朋さんの首を切り落とすシーンは凄い。なのにその時の会話がおもしろい。「あら意外と可愛い」倍賞美津子さんの名言です。ラストがよくわからないのですが世の中にはいろいろな裏ビジネスがあるものです。
U子

U子の感想・評価

3.8
当時ドラマに衝撃うけて小説よんで更に衝撃受けた
焼肉弁当の描写
映画もまとまってたけど
赤鬼

赤鬼の感想・評価

3.8
原作の印象はもっとダークで、バブル崩壊後の社会の陰鬱とした雰囲気を纏っていて、ハードボイルド感がかなり強い印象。それこそ、救いようの無さが凄くて読んでてどよーんとしてしまった。だけど映画になるとそこら辺の尖りが削ぎ落とされて割とエンターテイメント色の強い作品になっていた。笑いもあり、何より時代感がそこまで無いのが驚き。オープニングはダサいけど、正直ここまで古臭さを感じないのは良い意味でも悪い意味でも衝撃的だった。それぐらい良い作品だと思えるし、それぐらい解決してない・出来ない問題と共に人間って生きてるんだなと再認識。
"女と男"なんて、一口に言えてもそれ以上の意味を含み過ぎてて、頭が痛くなる。
作品的には希望的観測が出来るけど、この作品は2002年に作られてるから未来に期待出来るけど、今見るとこの時代に期待出来た物は何一つとして存在していない気がする。税金は高いし、手取りは安いし、これと言っていい事も無い。
だからこそ未来に希望を持てる、持ちたいと思える作品が大事なんだろうけど、最近の傾向から見て、その希望の持てなさに焦点を当てて社会批判してる映画が持て囃されてる時代だし、感動と言うより映画が政治の一環として色んな人の媒体になっているのを感じる機会が増えた。
この作品はそのバランスが取れてて、ちゃんと映画として留まっている感じが個人的に好きだなと思えた。
室井滋さんのおかげで沢山笑えたし眼福だったな。こう言う良作邦画を中々見つけられなかったので感謝。
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