気の向くままにJホラー作品を観ていく。
今回は1959年公開の『四谷怪談』。
鶴屋南北の原作をもとに八尋不二が脚本を書き、三隅研次が監督を務めた作品。
同じ1959年に新東宝の制作・配給による『東…
横長映画。時代劇で殺陣を派手にやりたい時って広いフレーミングができるからシネスコを選んでるのかな。それに伴って自然とフルショットが多めになってる感じがする。
それと結構色が強く出てるような気がする。…
『八犬伝』の劇中で、歌舞伎の東海道四谷怪談を見た葛飾北斎が「これ忠臣蔵じゃねぇか」と言うのは、四谷怪談が忠臣蔵のスピンオフで、その特集上演をしているかららしい。
そこで四谷怪談の映画を調べてみると、…
三隅の「四谷怪談」は、長谷川一夫の伊右衛門を悪役にしてはいけない、という縛りがあって苦労したようだが、三隅の様式美、蛇への執着ぶりが伺える。中川信夫には及ばずとも、木下恵介、豊田四郎よりははるかに良…
>>続きを読む寺で岩の成仏を祈る伊右衛門の後方に岩が姿を見せるシーンがゾッとする。
黒沢清がお岩さんものの中でもとくに評価するのも頷ける。
岩の糜爛した顔の造形も遠慮なくグロテスクで良い。
クライマックスでの派…
三隅研次監督による怪談時代劇の古典の同作を映画化。主演に松竹時代劇のスターである長谷川一夫を起用している。
傘張りをして日銭を稼ぎつつ、妻の岩からアンマでも呼びますか?と甘やかされているのだと思わ…
流石に殺陣が貧弱すぎるが、お岩誕生の悍ましさはそれなりに目を見張るものがある。顔面の爛れから髪の毛が抜け落ちること、暗闇や井戸から手が伸びて足首を掴まれること。終盤に掛けてはJホラーの原点とも言える…
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