あれは私がまだ小学校低学年の頃のことにございます……。
こども会の夏キャンプだったか、大勢の子どもたちが山奥の小学校に集まり、夜の校庭で映画観賞会が始まった。虫と蛙の声が響く中、簡易スクリーンに映…
77点
古びたフィルムのざらついた質感。画面から溢れ出す、お岩さんの怨念。その不気味な笑み、歪んだ顔…真っ暗な部屋で観ると、彼女の囁きと吐息を身近に感じること必至。薄幸の面影をたたえながら、底知れぬ…
三隅の「四谷怪談」は、長谷川一夫の伊右衛門を悪役にしてはいけない、という縛りがあって苦労したようだが、三隅の様式美、蛇への執着ぶりが伺える。中川信夫には及ばずとも、木下恵介、豊田四郎よりははるかに良…
>>続きを読む三隅研次監督による怪談時代劇の古典の同作を映画化。主演に松竹時代劇のスターである長谷川一夫を起用している。
傘張りをして日銭を稼ぎつつ、妻の岩からアンマでも呼びますか?と甘やかされているのだと思わ…
四谷怪談の映画化ですが、なかなかに演出が良い!
何か貞子の遺伝子はこの頃から始まってたんだなぁとしみじみ思いました。
ただ、前振りがなかなか長い。
途中、何を観ているのか分からなくなった。
とても大…
四谷怪談シリーズ。本作がこれまでレビューを書いた中で、7番目の作品であり、以下の④である。
①木下恵介『新釈四谷怪談』(1949)
② 毛利正樹『四谷怪談』(1956)
③中川信夫『東海道四谷怪談…
【再鑑賞】
傘張りで生計を立てる浪人・民谷伊右衛門。
お岩の献身的な支えも虚しく、武家の娘に好意を抱かれ祝言をあげるが…。
毒を盛られ激変した容姿も強烈だが、死後彷徨う亡霊に独特の恐怖を感じる。
長…
黒沢清監督が日本ホラー映画史上ベスト1に挙げた大映版「四谷怪談」。監督は「座頭市」「子連れ狼」シリーズなど時代劇の巨匠・三隈研次。主演は長谷川和夫。
※同・ベスト2は本作と同年同日に公開された新東…
黒沢清「ホラー映画ベスト50」(1993)第7位。
同年に中川信夫版も製作されており、そちらは第10位にランキングされている。翻案により、長谷川一夫扮する伊右衛門が事後従犯もしくは周囲に騙されてお…