遅れてきた死神の作品情報・感想・評価

「遅れてきた死神」に投稿された感想・評価

諜報活動の内容やドラマを一切排除して淡々と暗殺が続く。引退したリノバンチュラと妻のみが体温があり、フラ〜ッと現れるピコリの異様さ。全員がきっちり死んでいき、妻があっという間に誘拐されるところ、ケーブルカーの呆気ない銃撃、葬式に現れるバンチュラの佇まいも良い。人知れず任務が終わる暗殺の森。痺れる。
善人悪人、どちら側に付く、付かないの話ではなく、各々が「仕事」を全うしているだけ。必要がなくなれば殺すし、仕事の邪魔になると判断されれば殺される。死は記録でしかなく、つまり人間関係ではなく利害関係でスパイ映画を限りなくドライに撮っている。哀愁のリノ・ヴァンチュラ、飄々と現れるミシェル・ピコリ、期待通りの役柄。ロープウェイで遭遇するヴァンチュラとピコリが最高。銃を構えたら一瞬で撃ち殺す映画は素晴らしいね。面白いよ。
仁義なき戦いみたく、日にち、時間、場所のクレジット(元ネタは小川プロの一連のドキュメンタリーらしいが)が出て来て臨場感をアゲてくる。スパイものとしても見れるし、サスペンスでもある。