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愛される方法
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『愛される方法』に投稿された感想・評価

McQ
3.4
「サラゴサの写本」「砂時計」のヴォイチェフ・イエジー・ハス監督作品。

『愛される方法(1963年)ヴォイチェフ・イエジー・ハス』

先に挙げた傑作2本に結びつく要素はあまり感じ取れなかったが、チブルスキーが出てるって事と、テーマソング(白鳥の湖)が印象的だった。オープニングの雰囲気は中々良かった。

パリ行きの飛行機内で飲んだ〝コニャック〟から?ある酒好きの男の記憶が蘇る。(という解釈で合ってるかは分からない。)それと同時に隣の男が気になって仕方ない。この現在(機内)と過去(大戦中)を行き来しながら一人の女の物語が語られる。

その過去の中で〝おぞましい出来事〟が起こるのだが、基本的に彼女は平静を保っており、ここでも彼女は取り乱すような事はしなかった。平静を装って見せていた。これがポーランド人女性の強さであり、舞台女優としてのプロ根性なのかも知れない!

、、が、その分〝痛み〟が伝わりづらいのかも知れない。ここは
もうちょっと感情の振れ幅があっても良かったのかも。又、個人的に、このヒロインがあまり魅力的に感じられなかったのは痛い所である。(ネタとしては嫌いじゃないのだが、、)

あとチブルスキー氏がマット・デイモンに見えて仕方なかった。
ひとりの女性の回顧録。
ヴォイチェフ・イェジー・ハス。
ハスの中期の作品で、ポーランド派から距離感を保った彼独特の才気が見て取れる物語である。
原作はカジュミシェ・ブランディス。
著者自ら脚本を手掛けた。

ポーランド派は第二次大戦の渦中・直後にその青春期を送った監督群であり、作品に於いても戦争の総括を特徴とする。
どちらかと言えば外面重視の色が濃く、状況が個人に影響を及ぼす物語が多く見られる。

対してハスの本作は、その流れを汲みながらも独自の見解を示している様に見受けられる。
即ち、先述の社会を描き、その余波を受ける個人を描くのでは無く、主人公・フェリツィアの内面を叙述しながら、戦争及び戦後を彼女の視点で眺めさせる。
それは単にナチスに抗い戦った人々を英雄視するのでは無く、困難を乗り越え生き延び再生した主人公、延いては波国の一般市民に寄り添い、クローズアップした叙情作品であるとも言える。
公開当時の波国では社会主義体制強化の為、過去のナチスの蛮行を殊更に攻撃し、自国の人々を英雄視する作品が奨励された。
この点も踏まえると、より本作の異色さが理解されようかと思う。

物語は戦中のクラクフのカフェ、フェリツィアの部屋、そして戦後のパリ行き飛行機内の三箇所を中心として展開する。
手狭感があるかとも思ったが、戦中一般市民が強いられた閉塞感の演出として前向きに捉えるべきであろう。
劇中ヴィクトルが部屋から出る際の、フェリツィアが肩を竦める仕草にはほろりとさせられた。

尚余談であるが、本作の冒頭でフェリツィアにより述べられる回顧録の名は、『オフィーリアからフェリツィアへ、或いは愛される秘訣』である。
タイトルはこの後半部、所謂サブタイトルから採られている。
恐らく前半部分からタイトルを採った場合、「個人の再生物語」と云った印象を与えてしまい、フェリツィアの魂の純潔を影に隠して仕舞う為かと思われる。

ストーリーその物だけでなく、ハスの意を色々と推測してみるのも楽しい作品である。
3.5
愛されるよりも愛したいマヂで

ラジオ女優のフェリツィアはパリ行きの飛行機の中でドイツ占領時代の出来事を回想する。
当時舞台女優であったフェリツィアは俳優のヴィクトルに想いを寄せていた。ドイツに占領されたことで舞台の継続が困難に。

そして彼女はカフェで働きはじめる。ある日カフェにいたヴィクトルは憎きドイツ軍の将校に阿るかつての仲間ペーテルスを見るやいなや闘魂注入ビンタ。カフェを退店したペーテルスは何者かによって射殺される。直前にトラブルを起こしたヴィクトルは当然犯行を疑われてしまう。フェリツィアはそんなヴィクトルを自宅に匿うが……。

ポーランド派の異端と言われるヴォイチェフ・イェジー・ハス監督の代表作。
主人公の語りをベースに戦争が残した心理的な外傷を深掘りしていくかなりプライベートな作風。

そもそもポーランド派をワイダくらいしか複数作品観ていないのでその異端ぶりはいまいち理解できなかったけど、私的なナラティブ中心の構成はこの時代には主流ではないことはたしか(というか今でも)。

画は洗練されていて、特に引きのカットが美しい。登場人物はクローズアップが多いけどふとした時に描かれる引きの画の描写力たるや。少しロッセリーニを想起した。

あえて瞬間を長く見せない、悲劇の余韻を残させないラストには痺れる。CAさんの笑顔がなんとも爽やか。

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