ミュリエルの作品情報・感想・評価

「ミュリエル」に投稿された感想・評価

dude

dudeの感想・評価

3.7
気まぐれに観てしまったがもう少し意気込むべきだったかもしれない...。戦争によってそれ以前と以後の断絶が生じ、過去を呼び寄せる行為が現在の時間認識に影響を与え...みたいな感じの映画?編集がやたら錯綜していてよく分からなくなってくる。いずれリベンジしたい。
otom

otomの感想・評価

4.2
カットバックやら何かと前衛的ではある。過去に囚われた人々がうすら寒い街にワラワラと集まってくる。脱却の方法は人それぞれ。何だか人の無力さと云うか哀しさを感じる映画である。アラン•レネ特有の重さが割と心地よい作品。良作。
t

tの感想・評価

4.0
記憶に囚われ孤独に苛まれる人々。編集が凄い。冒頭、骨董品の高速カット連続はまだ序の口で後半に進むに従い時間軸も無視した映画の迷宮に深入りしていく。ABとCDのペアが会話している時にACとBDでそれぞれ切り返す、という錯綜ぐあい。食卓でおどけ煙草の空き箱からサソリを出し女を中途半端に誘惑する、息子の何を考えているのか分からない感じと役者がハマっている。
キよ4

キよ4の感想・評価

-
骨董屋を営むエレーヌは昔の恋人アルフォンスを呼び寄せるがふたりは噛み合わない会話のように始終 並行のまま過去の愛の記憶の中だけに囚われて物語は語られる
ジャンプカットのような時間の短縮と断片的なカット まるでモザイクのような映画
カジノ通いのエレーヌ
録音機の笑い声
ヤギの結婚相手
惨たらしい死のミュリエル 過去の記憶のみのミュリエル
冒頭の家具などを写す目紛しく変わるカットが好き
過去に囚われたオジサマとオバサマと青年の物語

登場人物たちの後ろ向きで自堕落な生活が大胆なジャンプカットによって紡がれていく
中々内容を追うのは難しいが、時折流れるオペラで物語のテーマを補完してくれる

若い世代と年寄りの世代のそれぞれの苦悩が交差して描かれていて見応えのある映画だった
すでに撮られたラッシュを映画文法を知らない人間が編集したかのように、また薄れていく人の記憶のように、「意識的」に作られた作品。
時間における前と後というものが一列にならんでいるのではなく、バラバラに空間=時間を飛び越える。
また、アラン・レネがこだわり続ける、というよりもさいなまされている、記憶にとりつかれる事、というモチーフもここで見られる。ミュリエルに会う事、昔の恋人を呼んでしまう事、見たくない手紙を破ってしまう事、過去の思い出を語ってしまう事。そしてそれにより突き動かされる事。記憶と記録。記憶はあの燃えてしまったフィルムのように儚く、同時に強烈である。あの兵士たちのフィルムのようにボロボロになりながらも存在し続ける。録音した笑い声からある感情が襲ってくる。
いつも私たちはこの映画のように記憶を、映画を思い出していないか。
試みとして。
ERI

ERIの感想・評価

3.5
過去に生きる人たち。切り替えの早い編集法。絶妙な音楽。アンティークショップを営むあたりがやっぱり過去好きなんだなと思わさせる。
marumame

marumameの感想・評価

2.5
難解………。
戦争のおとした影…思い出だけに腐蝕され、ただただ過ぎていく日常……。
歌がなんかじーんときます。
のん

のんの感想・評価

3.5

人はみな
自分を見失い 人生を複雑にする
その軌跡は 肉体の仮の姿か
夢の実現か 迷いか
あらしの前に
日の光を浴びて眠ろう


という歌詞の音楽で唐突にFIN。


フランスのブローニュという港町で骨董商を営むエレーヌは亡き夫の連れ子
ベルナールと暮らしている。
そんな中、戦争(第二次大戦)で離ればなれになった元恋人のアルフォンスに再会したくなり手紙を送ったエレーヌ。
アルフォンスはエレーヌを訪ねるが、姪とは称するものの明らかに愛人の若い女性連れ。
彼らを歓待し奇妙な同居生活が始まる……。

あらすじとしてはそんなところ。

背景には、第二次大戦、アルジェリア戦争、戦争の傷跡から再構築途上のブローニュの街があって、登場人物たちの会話が会話として成立してないような断絶性と関係の連続性が、過去の記憶と現在を彷徨う感じで興味深い。
そういう解釈が妥当かどうかわからないけれど、漫画のコマ割りのような演出で時間と空間を自由に行き来して心象風景を見せてるような印象。

なんか、癖になる。

それにしても、タイトルの『ミュリエル』。
重い…。
過去の詰まったビニール人形

骨董屋の混雑さへと刻むカットに、閉塞感が踊っていた。ハンス・ヴェルナー・ヘンツェの喋々しい音楽と郊外の雰囲気が、また滑稽。

63年製作にしてこの軽妙洒脱への驚き。
>|