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ドストエフスキーと愛に生きるの作品紹介

ドストエフスキーと愛に生きるのあらすじ

ドストエフスキー文学と共に歩んだ一人の女性の数奇な半生を追ったドキュメンタリー 80歳を超える翻訳家スヴェトラーナ・ガイヤーの横には、華奢な姿に不似合いな重厚な装丁の本が積まれている。『罪と罰』、『カラマーゾフの兄弟』、『悪霊』、『未成年』、『白痴』、言わずと知れたロシア文学の巨匠・ドストエフスキーの長編作品。それらを“五頭の象”と呼び、生涯をかけてドイツ語に訳をした。1923年ウクライナ・キエフで生まれ、スターリン政権下で少女時代を過ごし、ナチス占領下でドイツ軍の通訳として激動の時代を生き抜いた彼女は、なぜドストエフスキーを翻訳したのだろうか?高潔なる知性と独自の哲学を持って、ドストエフスキー文学の真の言葉を探す横顔には、戦争の記憶が深い皺となって刻まれている。彼女の戦時下の通訳として生きる術となり、家族を養った。そして、癒えることのない悲しみから、彼女を救ったのはまた言葉と本の力だった。一人の女性が歩んだ数奇な半生にひっそりと寄りそう静謐な映像が、文学の力によって高められる人の営みをたおやかに描き出す。

ドストエフスキーと愛に生きるの監督

ヴァディム・イェンドレイコ

原題
Die Frau mit den 5 Elefanten
製作年
2009年
製作国
スイスドイツ
上映時間
93分

『ドストエフスキーと愛に生きる』に投稿された感想・評価

4.2
良かったです。静かに感動しています。彼女の人生の重みを感じながら…
ウクライナ出身ドイツ在住(だった)の翻訳家スヴェトラーナガイヤーの生涯を 彼女自身の言葉で綴るドキュメンタリー映画。
晩年はドストエフスキー中心で。
ドストエフスキーの長編五作とは’罪と罰’’カラマーゾフの兄弟’’白痴’’未成年’’悪霊’。
’罪と罰’は映画で…’カラマーゾフ…’は昔 腰湯が流行った時、どうせなら長編を読もうと世界文学全集をお風呂に持って入ったものの、読んでると活版印刷であることに気づき ふやけさせてなるものかと中断したまま…ふがいない自分に 名作読んだら?と 思わせてくれた素晴らしい映画でもある。

’人生に負い目’があると言った彼女は その全ては語っていない。スターリンだ ナチだと翻弄される激動の時代の中で 母と二人生き抜くには言えないこともあったろう。
’ドストエフスキーの文章は宝探しのよう…宝石が隠されているから。
彼の物語にはカデンツァがある。人生と同じ。
ここから人生を教わった’ 彼女の話をずっと聞いていたい。
見るからに重たい長編の本を’象 5elephants’と呼んでいたw 原題も。
私もまずは一つ目の象から、美しい真理の言葉のトレジャーハンターとなってドストエフスキーを読んでみたい。
戦後ロシアから亡命しドイツに住む80歳を超えた翻訳家の女性に密着したドキュメンタリー。
ドストエフスキーの翻訳を90年代からずっと続けている。

彼女の経歴はやはりこの短い映像の中では理解が難しいだろうが、当時の背景について少しでも知識があるなら、どれだけ過酷な中を結果的に針の穴を通すようにほんとうに幸運に恵まれて生きてきたのかが想像できる。

スターリンの粛清、彼女自身はユダヤ人ではないけれどユダヤ人の虐殺、戦後ドイツの復興。どれをとっても想像は追いつかないほどの酷い状況だっただろう。

翻訳に対する姿勢は至って誠実さに満ちている。オリジナルの言語の構造や音感、小説全体の持つ意味やコンテクストを理解した上での個々の言葉の選択。言われてみれば当たり前にも思えるが、それらを忠実にこなすのはとてつもない労力と時間が必要だろう。

いわば命の恩人でもあったかつての敵国ドイツへの恩返し、あるいはドストエフスキーへの深い敬愛。そうした想いが老いてもなお彼女を突き動かす原動力に見えた。

ただドキュメンタリーとしては少し説明不足にも思えた。彼女の半生や祖国への想いもなぞる程度に簡素だし、ドストエフスキーとの関係性もあまり描かれておらず少なからず心残りが残った。

収録した映像を別の観点で編集をし直したらまったく別の作品が出来そうにも思う。
メル
4.5
2014年2月 渋谷アップリンクにて鑑賞

ウクライナ、キエフ出身のスヴェトラーナ・ガイヤーは一見普通のお婆ちゃんの様に見えるが、ドストエフスキーの五大長編小説をドイツ語に翻訳し、ドイツのドストエフスキー文学の第一人者として有名らしい。
これは彼女の静かな日常生活を通して、翻訳に対する強い拘りと65年振りに故郷ウクライナを訪れるドキュメンタリー映画だ。

スヴェトラーナは少女時代をスターリン政権下で過ごし、父親をその粛清の後遺症で亡くした。その後ウクライナに攻め込んだドイツ軍の通訳をすることで第二次大戦を生き抜いた。
親友のユダヤ人がナチスに殺害されたり、近隣住民が次々と命を落としていく中、ドイツ軍の通訳ということで敵国ゲシュタポの将校の庇護を受けドイツに脱出する。

ウクライナの人々からはナチスドイツへの加担者として裏切り者扱いだ。しかしスヴェトラーナにしてみたらスターリン政権で父親を殺されたという思いがある。そんな事より友人が毎日のように殺されていく戦争の只中で、自分の命を守ることで精一杯だっただろう。

ドストエフスキーの本格的な翻訳はソ連崩壊後からだという。
かつて殺しあったドイツ人とロシア人。
その両方の国に深く関わったスヴェトラーナ・ガイヤー。
祖国を裏切り、自分だけ命を長らえているという負い目は彼女が生きてる限り心の中から消えることはないだろう。
ロシア文学の最高峰とも言えるドストエフスキーをドイツ語に翻訳することは、敵同士だった2つの国を文学によって繋げることにもなる。
言葉は人を傷付けもするが、人と人を繋ぐことも出来る。

悲しみと絶望の連続だった彼女の青春時代に、ささやかではあるけれど常に光をかざしてくれたのが文学への愛だったのだろう。

洗濯物にアイロンがけをし、買い物に出掛け家族のために料理を作る84歳のスヴェトラーナ。
著名な翻訳者でろうと無かろうと、その謙虚な日常生活を見るだけで「こんな風に歳を重ねられたら素晴らしい」と思う。

この映画を見て、人間の本質を深く描いたドストエフスキーだからこそ、今だに全く色褪せることなく現代人の心をもしっかりと掴むことが出来るのだと改めて実感した。

映画も文学も日常生活をより良く生きるための大切なエッセンスなのだ。

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