ヨーゼフ・メンゲレを扱った映画を見ようと思い今作を鑑賞。
ナチスSSの将校で、アウシュヴィッツのマッドサイエンティストとして人体実験を繰り返していたとされるメンゲレですが、この映画は大戦後に逃亡生活を送るメンゲレを扱ったストーリーでした（映画の舞台は1960年のアルゼンチン）
「黒い太陽七三一／戦慄！石井七三一細菌部隊の全貌」にある様な人体実験シーンを期待していたので、そこは残念なのですが、大まかな史実に少々のミステリーサスペンスというフィクションを加えた結構面白い映画でした。
オデッサを思わせる人物やモサドが登場したり、双子に対して異常な執着をみせるメンゲレが描かれています。
メンゲレ役を演じた俳優さんが、なかなかのメンゲレっぷりで、彼のセリフがいちいち思わせぶりなのも良かったです。
情景の映像がとても綺麗でしたね。

実在したナチス親衛隊将校で医師 ヨーゼフ･メンゲレ逃亡中の話

｢死の天使｣と呼ばれ アウシュビッツで様々な人体実験を行った人物です
私は全く知らない人だったので ちょっとググッてみましたが なんともえげつない事をしておりました( ﾉД`)
普段の振る舞いは紳士的で見た目もかっこよく そんな人には見えないところがまた不気味

しかし 映画ではグロい表現などはなく ただただ｢なんか怪しい人｣でも素敵みたいな？悪い人には思えなかったです

劇中 ある家族と深く関わるのですが妻と娘には信頼されますが 反面父親からは胡散臭いと思われてる(男の勘的中です)
特に12歳の娘ちゃんにとっては救世主であり 素敵なおじ様だっただけに 自分も家族も実験材料にすぎなかったなんて もう トラウマだよ

アウシュビッツで“死の天使”と呼ばれ様々な人体実験を行っていたナチス親衛隊の医師ヨーゼフ・メンゲレのアルゼンチンへ逃亡中の出来事を描いた作品。

1960年、アンデス山脈の麓にある町バリローチェへ向かう途中にメンゲレはある家族と出会い一緒に向かうことに。妻の故郷でもあり母親が経営してた湖畔の民宿を再開するために引っ越した家族。そしてある日、メンゲレがその民宿に前金を払って滞在することになる。その家族は当然メンゲレの過去を知ってる事もなく、「ドイツ人医師が首都から赴任してきた」くらいのノリ（バリローチェはドイツ人が多く、その家族の妻もドイツ系）。そんな中、家族の長女は転校先のドイツ人学校で「チビ」とからかわれる日々を過ごしており、長女の成長が遅いのは遺伝子のせいで今のうちに手を打たなければ手遅れになるとメンゲレはその家族の妻に主張し、成長ホルモン剤を打つことを提案。ただし、それは家畜用に実験しただけの成長ホルモン剤…この辺りから「死の天使」と呼ばれたメンゲレの本性が現れる…

舞台となった湖畔の民宿。その湖に水上飛行機が飛ぶシーンを見て思い出したのが、昨年ヒストリーチャンネルで放送された「ヒトラーを追跡せよ」という番組で、FBIから公開された極秘文書からヒトラーがベルリンから逃亡して南米へ潜伏してたかを元CIA達が調査&検証する番組でした。
作品に出てくる湖畔の民宿の“隣人”宅こそがヒトラーが潜伏していたのではないかと調査してた屋敷でした。その番組では屋敷に入ることが出来ず付近を調査したのみでしたが、この作品ではその屋敷の内部が映し出されたのでマジで怖かったです…

この作品はヨーゼフ・メンゲレを事前に知っておけば（wikiでチェックする程度でもOK）さらに面白く見られる作品だと思います（メンゲレを知ってこの作品にたどり着く人もいるかもしれませんが）。サスペンス性（ナチ狩りのイスラエル諜報員モサドとの駆け引き）とホラー性（家族の妻が身籠った子が双子とわかった後とか）が増します。

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