マイ・ブラザー・トムの作品情報・感想・評価

「マイ・ブラザー・トム」に投稿された感想・評価

家庭や学校に居場所のない少年と少女が
森の中の秘密の場所にいる時だけ、身体と心の内に抱え込んだ何もかもを解放させる。みたいなおはなし。

YouTubeでしか観れなくて字幕もないので英語力のない私には細かいニュアンスはわからないのだけど、二人の繊細かつ大胆な演技から目が離せない。これほどまでに若さを武器にした作品は他にないかもしれない。

僕たちは兄弟だ、双子だ。そんなことを言いながら幼いケモノの兄妹みたいに全裸でじゃれあってぶつかり合って雄叫びを上げる二人を見て、どんなに創り込んだ芸術も生身の生や性の美しさにはかなわないなと思った。

現実に戻ると鬱屈した日常が待っていて、結局はそこからの逃避でしかない悲しさが痛々しい。若いのにってことで言えばこんなに悲しみを湛えた演技ができることのほうがすごいな。

人間の感情の振れ幅って大人になるほど小さくなるんだなということを実感。minが0でmaxが100とすると、自分は30〜60くらいの間を行ったりきたりしてるだけだなぁと思ったり。殻を破るってそう簡単にできることではないなと。

画質とか編集の粗さとか、技術的なことを言っちゃうとあれなのだけど、未公開なのがもったいないなと思いました。
あさ

あさの感想・評価

4.7
In the good wood, all is good.
In the bad wood , always bad.
森に帰ると野生的で、ありのままの自分たちに戻れる。どれだけ叫んでも誰も止めない、苦しみを分け合う兄妹がいる。君といる時だけトムでいられる

ゾッとするくらい美しくて危うい
Let me hear you. 窓ガラス越しのやりとりが好き、湖ではしゃぐ所も大好き
全身を使って感情をぶつけ合って同化できる二人がすごいとしか言えない 人間っていう殻をほんとに破ってるみたい。
手前味噌(?)で申し訳ないのですがベンウィショーさんがね、本当に可愛い、彼の哀しい表現が大好き こんなに哀しさが似合う人いるの、いないわ()

これからもずっと君と、あの森で

日本公開もDVDもない中でこれほどyo⚫︎tubeさんに感謝したことないです…
mia0708

mia0708の感想・評価

4.5
ベン・ウィショー演じるデイヴィッドがまるで森の妖精のようだった。

最後に彼が選んだ道は哀しく、胸が張り裂けそうになるけれど、ジェシカを

包む淡い光のようなデイヴィッドの存在は、彼女のこれからの人生をも照ら

し続けるだろう。
兄弟のように惹かれ合う、心に傷を負う少女と少年。家庭に居場所の無い彼らが寄り添う森の中の秘密の場所。純粋なる感情や子どものような遊戯にも現実が陰を落とす。少女のジェナ・ハリソンも少年のベン・ウイショ-も繊細さと大胆さに溢れ魅力的。19歳くらいであろうベン・ウイショ-は本当に綺麗。とても痛ましく悲しい物語でもあるけれど、美しく優しい愛する映画の一本。未公開が残念。
TOT

TOTの感想・評価

4.0
秘密を抱えた孤独な高校生の少年と少女の邂逅から始まる宝物のような日々と、やがて訪れる悲劇。
少年デヴィッドを演じるベン・ウィショーと、少女ジェシカを演じるジェナ・ハリソンの主演二人の演技がとにかく素晴らしい。
ウィショーとハリソンが全裸でぶつかり合うシーンがとてもフレッシュで心揺さぶられたんですが、20歳そこそこの役者がこんなすごい演技して、しかも映像化できるイギリスってすごいなと感心。私すごいしか言ってない。いやでもすごいことだと思う。

作品としては、手持ちカメラのピントや構図が甘い映像や、場面転換の白コマインサートの多さが好きではないけど、カメラの距離が被写体に近いぶん二人の喜びや悲しみも生々しく近くに感じられて引き込まれ。
木漏れ日が作る影、池の水面に映る雲、鳥のさえずり、ベリーの実、二人が遊ぶ森の風景も美しく、デヴィッドがジェシカを森へ迎えるためにチョークで道路に書くメッセージや、小枝や花で作る矢印に、ワクワクと心が躍る。

ある事件の後で一度姿を消したデヴィッドが再びジェシカの前に現れた時、もう以前の関係には戻れなくなってしまっているのですが、それでもジェシカを森へ迎えるために以前と同じように準備をするシーンが切なくて涙がこぼれた。

僕たちは双子だという二人の合言葉「Twinmacy」とデヴィッドの歌うFee, fi, fo, fumが頭から離れない。

傑作ではないし、ありふれた悲しいお話かもしれないけど、二人の演技には間違いなくパワーがあり見直したくなる作品だと思う。
現に今日2回見た、そして疲れた。たぶん好きだ。