博奕打ち外伝の作品情報・感想・評価

「博奕打ち外伝」に投稿された感想・評価

カリー

カリーの感想・評価

4.7
豪華キャストだけどそれぞれの役のバランスが良く、いい意味で作品が役者負けしていない。鶴田浩二、菅原文太、伊吹吾郎が三兄弟なんて最高すぎ。
親と子、兄弟、それぞれが任侠道の筋を通す様は数ある任侠映画の中でもずば抜けてかっこいい!
また単なるヒーロー対悪という描かれ方ではなく、敵対する者にもそれぞれの仁義があり、どっちが善でどっちが悪という訳ではないところがこの作品の面白いポイント。
松方弘樹演じる滝がこれまたやっかいな奴なんだけど、それもまた親分への忠義があってのことで。涙ぐみながら「知っとるとは親分、あんたちゅうわしが惚れた男だけたい。」というシーンは思わず胸が熱くなる。
ラストも変に長々と斬り合いがなくて良し。

このレビューはネタバレを含みます

松方さん追悼11本目。
「博奕」と書いて「バクチ」と読ませていますが、正確にいうと「バクエキ」です。そもそもは、「博奕」する人のことを「博打」と言った訳ですから、「博奕」の方が正しい言い方だった筈ですが、昭和にはあまり使われなくなりました。だから「博奕」と書いた方が明治の感じが出たんですね。今じゃ、そのニュアンスは分かりませんけれど・・・。

演者の書き出しは筆頭に鶴田浩二、準筆頭に若山富三郎、三枚目に菅原文太、トメ前に辰巳柳太郎、トメに高倉健です。松方さんは、4枚目で浜木綿子(東宝)と連名です。随分格落ちしてしまいました。

公開は1971年。実はこの作品、1967年から続いているシリーズ10本目で、最後の作品です。この翌年が、あの『仁義なき戦い』ですから、所謂正統派の東映任侠物最後の作品と言っても良いでしょう。

監督は山下耕作。やっぱりうまいね、この人。当時の東映の看板役者総出演というのもあるんでしょうが、映画として風格があります。これね、ちょっと面白いのは、所謂任侠物のパターンになっている悪役親分が居ないんですよ。だから派手な殴り込みもないし、エンドの大立ち回りアクションもなし。何が葛藤になってるかっていうと、跡目相続なんです。それで、筋を通すと道理が通らない、という話なんですね。派手な要素はないんですが、でもカタルシスはあるんですよ。

ちょっとびっくりするのは、仁義を通すのに、指詰めならぬ、腹まで搔っ捌くんですよ。それも健さんが・・・。えっ?死んじゃったらいかんだろうに、と思うんですが、明治末期なんで、もしかすると、こういう展開もあったのかもと思わせるくらいエグいお話です。

肝心の松方さんなんですが、まあ、こういうエキセントリックな役もあるとは思うんですが、なんかどうもねえ、シリーズの最後だからメチャクチャやっとけ、にも見えて、見てるだけでちょっと辛かったです(笑)
mikoyan358

mikoyan358の感想・評価

3.5
2013/2/5鑑賞(鑑賞メーターより転載)
高倉健、菅原文太、鶴田浩二、松方弘樹などきら星のごときヤクザ映画のヒーロー達がこぞって出演。舞台となった北九州・若松は私の両親の実家がありしょっちゅう訪れている平和な場所だが、ここが100年ほど前はこんなに街じゅうヤクザで溢れ血しぶきが飛び交っていたとは...今後しばらく実家への足が遠のきそう(笑)。メンツと義理が交錯する中で名優たちが切る見栄がとびきりカッコよく、普段なら地元出身の健さんだけで満足なのに今回は激しく目移り。「外伝」ということは本伝がある筈なので、今度シリーズ通して観てみようかな。
耐えに耐え忍び最後はあっけなく終わる、鶴田浩二は落とし前の付け方の美学なのか
とも

ともの感想・評価

4.3
あんちゃぁぁん
絶叫が耳に残る。
松方弘樹の演技がすごかった。
兄弟と兄弟の間に立つ鶴田浩二。鶴田浩二と若山富三郎の対決の短さはスター同士ゆえ?
最後敷居を跨いだ瞬間、音楽がかかり始める。
4/30 2回目
いつみ

いつみの感想・評価

2.5
健さんがもっと見たかったのになー。泣

ストーリーもなんかはちゃめちゃ過ぎるように感じた。
松方弘樹の無鉄砲さがかっこいい本作。途中から登場の文太さんにハッとしてしまう。ともかくオールスター映画で実に楽しい。
展開かなり乱暴すぎ。
メインをはるは、富三郎に鶴田浩二。
それにしても高倉健の見せ場が少ないのはかなしいのう。
遊想陸

遊想陸の感想・評価

3.3
前半は九州・若松の博徒をカラッと描いて好調なのだが、後半、物語は一気に凄惨な様相を帯びる。なにしろ、鶴田浩二以外の主要人物がみんな殺しあうんだから尋常じゃない。ただし、多くのシーンが名作「総長賭博」の自家中毒で嫌ンなる。任侠映画末期の足掻きを象徴するかのような哀しい映画。
法一

法一の感想・評価

3.3

このレビューはネタバレを含みます

 明らかに『総長賭博』の延長線上にある設定なのだが、アウトローの「論理」をほとんど狂気的な愛が圧倒するという展開には批評性を感じる。断片的な情報しか与えられていなかった段階ならまだしも、全貌が明らかになってもなお、あの選択肢を採る……すごいですね。

 あと遠藤辰夫と金子信雄という、映画に出ればほぼ確実にわるい役の2人が共にほのぼの系の役なのには驚いた。金子信雄は日活の映画ではたまに良い人の役だったりするのだが……。