原題は「ケーヒル 連邦保安官」なのに「ビッグ」を付けてしまった所為で良くも悪くも黄金期の西部劇的大らかさを纏った雰囲気になってしまった。
二人の子供を持つやもめの保安官ケーヒル(ジョン・ウェイン)と>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「酔拳」と同時期に撮影したらしいが、こちらは打って変わって暗い作風。初期のジャッキー主演作はこういうシリアスな作品もあったんだな。本当にギャグらしいギャグが一切出てこない。全編通してこんなに暗いカンフ>>続きを読む
ファシズムとナチズムは同等かもしれないが、ムッソリーニはヒトラーではない。
ムッソリーニ復活を通してイタリアの現状を風刺するなら丸パクリは駄目だろう。イタリアはドイツではないのだから。志が低過ぎるよ>>続きを読む
「生きてこそ」という映画にもなったウルグアイ空軍機571便遭難事故のドキュメンタリー。
肝心の生存者や遺族のインタビュー映像に字幕がついていなかったので、未評価。
冒頭と終わり頃にショッキングな写真>>続きを読む
夜の街を彷徨うジャンヌ・モロー。バックグラウンドに流れるマイルス・デイヴィスのジャズ。ダウナー&メロウ。最高か。
モノクロなのに夜景が、そして朝焼けのパリが美しく撮れている。これだけでも観る価値はある>>続きを読む
1972年10月13日、乗員乗客合わせて45名を乗せたウルグアイ空軍機571便がアルゼンチン・メンドーサからチリ・サンティアゴへ飛び立った。高く険しいアンデス山脈を越えて直接サンティアゴには向かえない>>続きを読む
007とハリー・パーマー(外見のみ)を足して引っかき回したハチャメチャ男、オースティン・パワーズ。冷凍睡眠から目覚めた60年代のスパイがフリーセックスとガチャガチャの歯並びを引っさげて大暴れ!シャガデ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「大空港」や「激突」などのヒットを受けて1970年代前半は空前のパニック映画ブームだったようだ。本作と同年には傑作「タワーリング・インフェルノ」も公開されている。原題は「The taking of P>>続きを読む
今三国志演義を読んでいるがとても面白い。中国の古典は西遊記も水滸伝も読破したのに、何故か三国志だけは避けていたが、間違いなく本作がその理由の一つだった。
昔初三国志体験として期待して観て見事にがっか>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
英語の慣用表現に“It’s all Greek to me”という言葉がある。直訳すると「私にはギリシャ語だ」。曰く、ギリシャ語はちんぷんかんぷんであり、転じて意味が分からない事物をこう称する。
本作>>続きを読む
シュワちゃんからダニー・グローヴァーに主役交代した事で、絶対的な安心感はなくなったが、等身大の人間が戦ってる感じでこちらの方が好み。
前回が密林なのに対して摩天楼のジャングル。地の利はハリガン警部補>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
頭空っぽにして観られるアクション映画なのはジャケットからも邦題からも、ドウェイン・ジョンソン主演からも分かる。なにせ狼が空を飛ぶのだ。真剣に考えるだけ阿呆である。
ただ嬉しいのは、この映画には流行りの>>続きを読む
夜の京都を鳥瞰した絵から池田屋事件の現場にクローズアップする。その脇の屋根から、勝新太郎演じる大泥棒の佐渡八がひょっこり顔を出し「こんな物騒なご時世じゃおちおち泥棒も出来やしない」と独言るアバンタイト>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
面白かったし、散々賛も出尽くしたろうから気になった箇所を中心に。
お母さんの思想がアレ過ぎて意味不明。家族喧嘩に全人類の生命財産を巻き込むのやめろし。
ゴジラシリーズの狂信者らしいドハティ監督作品>>続きを読む
ブラッドベリの名短編「霧笛」の実写化ということだが、殆どそれらしき要素が見当たらない。
類似点があることから訴訟を避けて、同名かつ旧友のレイ・ハリーハウゼンが原作として許可を取ったのだという説をネット>>続きを読む
ドナルド・トランプが共和党から大統領選に出馬した際、「エアフォースワンみたいな勇敢な大統領が好きだ」と発言したところ、まさかのハリソン本人から「ドナルド、あれは映画だ。現実じゃない」と冷静かつミもフタ>>続きを読む
日本公開版とアメリカ版があるらしい。いやはや凄まじい。かつて日曜洋画劇場で放送されたらしいが、日本人が漠然と抱く犯罪大国アメリカのイメージに大いに寄与したのではないだろうか。これじゃTV放送はおろか、>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ヒッチコックにハマっていた時期、似たような映画を探していて「これは?」と友人に勧められて観た一作。当時はその凄さがイマイチ分からなかったが、今は分かる。観ている最中鳥肌が止まらない。
落ちぶれたかつ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
レイ・ブラッドベリの作品に「熱気のうちで」という短編がある。猛暑の町を歩く二人の老人が、常にイラついてる不快でガサツな中年女にとある警告をするだけの話なのだが、扱うテーマが現代的な佳作で、流石にブラッ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
モノクロの味。話も絵も渋い。
不毛の地に生きる貧しい牧場主ダン(ヴァン・へフリン)が報酬を頼りに駅馬車強盗の親分ウェイド(グレン・フォード)を護送する、非常にシンプルなストーリー。
ダンとウェイド>>続きを読む
久々に観た。
子供の頃、何故か家には「Sing Along songs」の米版ビデオが何本かあった。ディズニー作品のミュージカルシーンをオムニバス式に連ねたMV集で、殆どはアニメだがたまに「怪傑ゾロ>>続きを読む
相変わらずブロムカンプ監督の描く南アフリカは地獄だ。職場出て2分も立たない内に車上強盗に遭うわ、イかれたギャングが警察機能を奪うわ挙げ句の果てに同僚からメタルギアみたいなマシーンで殺されそうになるのだ>>続きを読む
ダリの絵画(寧ろマックス・エルンストか?)とテリー・ギリアムのアニメーションが融合したような不気味な雰囲気は同じくローラン・トポール&ルネ・ラルーの共同制作である『ファンタスティック・プラネット』でも>>続きを読む
伝統芸能の世界に生きる人々のドラマを扱った作品って良いなあ。大好き。そこに同性愛的な要素が付随されると赤江瀑か皆川博子の文学のようだ。3時間近いが全然長いと感じない。寧ろもっと観たい。そんな気にさせら>>続きを読む
「明日に向かって撃て!」 「スティング」のジョージ・ロイ・ヒル監督とポールニューマンのコンビ再結成作。
「俺たち喧嘩スケーター」でアイスホッケーのヤバさは予習済みだったけどやっぱり野蛮だなあ。
不>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
名探偵シャーロック・ホームズの正体はアホでスケベで呑んだくれの三文役者で、脇に控えしワトソン博士こそが天才的頭脳の持ち主だった!...という、ありそうでなかったパロディ映画。
元役者(悲劇を喜劇に変>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
18世紀南米におけるイエズス会士の伝道を通じ、グアラニー族の人々との間に起こった奇蹟と悲劇を扱った史劇。
ロバートデニーロ演じるメンドーサが子供のように泣きじゃくり、グアラニーの人々から許しを得るシ>>続きを読む
世紀の対決、キングコングvsゴジラとなればワクワクしない手はない。いわんや当時の観客の興奮度をや。
怪獣プロレス映画なので、あまりシリアスになり過ぎるのもなあと思ってはいたが、まさかここまでギャグ強>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ヨーロッパの戦後史についてロクな知識がないので、当時の情勢を学べて面白いと思う反面、もう少し勉強しておけば理解が深められたのかな。反権力というテーマはいかにも現代ウケしそうだなという失礼な予断を以て観>>続きを読む
戦前の硬派なバンカラ学生を描いた作品だと思っていたが、そうでもなかった。
硬派を気取りたいんだけど、そこそこ軟派で乙女に恋する岡山人キロクちゃんの青春物語。キロクちゃんを演じるのは22歳の高橋英樹。若>>続きを読む
原作者ヘンリー・ジェイムズはアメリカ出身だが、その最晩年に自国の弱腰な姿勢に業を煮やしてイギリスに帰化するという風変わりな経歴を持つ。
『ねじの回転』というヘンな怪奇小説も書いている(寧ろ現在では一般>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
西部開拓時代の無法者ビリー・ザ・キッドの名前は有名だが、彼を描いた作品を初めて観た。
邦題はビリーの名前だけだが、これは”PAT GARRETT AND BILLY THE KID”の方が相応しい。>>続きを読む
普段この手の映画は劇場に行って観ようとは思わないが、知人からムビチケを頂いたのでありがたく観に行くことにした。
原作は大人気コミックという事だけど残念ながら未読。なので比較は出来ないが、確かに少年漫>>続きを読む
いやあ久々にハズレ引いたなあ。
面白いとは言い難い、もしくはハッキリ言ってつまらない映画は直近でもいくつか観たが、そういう映画は元より大した期待はしていなかったのでそこまでの失望感もなかったけど、本作>>続きを読む
冒頭のアホなOPすごいモンティパイソンっぽいなあと思ったらやはりテリー・ジョーンズ監督作品。良くも悪くも変わらないな。監督はチョイ役で出演、他のパイソンメンバーもブサイクな宇宙人(CG)の吹替を好演し>>続きを読む
「刑事コロンボ:構想の死角」でデビューしたスピルバーグの初劇場公開作品。
マシスンの原作では主人公は男の顔をハッキリ見ているらしいが、視覚情報が最重視される映画であえて見せない、見せさせない。憎いね>>続きを読む