茶一郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 30ページ目

ロッキー4/炎の友情(1985年製作の映画)

-

『年はとりたくないものだな』

 このセリフが印象的な「3」のラストからアポロとボクシングデート。次なる敵はソ連からの刺客。
シリーズお決まりのロッキー自身の葛藤成長シーンがほぼなく90分とタイトにま
>>続きを読む

ロッキー3(1982年製作の映画)

-

『人が何と言おうと、自分自身しかいない』

 ついに世界チャンピオンになったロッキー。10回の防衛成功が半ば八百長のようなものであったと知る。新たな挑戦者。そしてメンターの死。アポロとの友情と3回目に
>>続きを読む

ロッキー2(1979年製作の映画)

-

『努力すればできないことなんぞなにもない』

 アポロと善戦をしたロッキーは富と名声を得て、ついにエイドリアンと結婚。アポロとの再戦を受けるものの、自堕落な生活によりボクサーとしてのハングリーさを失っ
>>続きを読む

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.2

『どうしてあなたみたいな良い人に恋ができないのかしら』

 ビリー・ワイルダーによるウェルメイドなセックスコメディ。保険会社の平社員バクスター(ジャック・レモン)は自分のアパートの部屋をラブホテル代わ
>>続きを読む

ロッキー(1976年製作の映画)

-

『最後のゴングが鳴っても立っていられたら』

 30歳になっても結果が出ず、借金の取り立て屋をしている三流ボクサーのロッキー。ある日、世界チャンピオンのアポロから偶然、対戦相手に指名され…
主人公のロ
>>続きを読む

キャスト・アウェイ(2000年製作の映画)

3.8

『正月太りと無人島痩せ』

 電車の時間。集合時間。そして映画の時間。スケジュールを詰めすぎて、せせこましくなるのが現代人の病でしょうか。運送会社に勤める主人公(トム・ハンクス)は常に一分一秒、時間に
>>続きを読む

母と暮せば(2015年製作の映画)

3.6

『吉永小百合ゴン 対 メカ二宮和也』

 吉永小百合と二宮和也の演技対決。まさに二大怪獣、怪獣映画の様相。山田洋次監督の反戦テーマと重なり、演技に心揺さぶられました。

 正確には吉永小百合VS二宮和
>>続きを読む

第七の封印(1956年製作の映画)

4.4

『神様はどうして黙っているの?』

 ベルイマン『神の沈黙三部作』につながる一本。
「フォースの覚醒」ロア・サン・テッカ役に今作の主人公役マックス・フォン・シドーが出演していました。
死神とチェスをす
>>続きを読む

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.3

『What a lovely life !!!!』

アメリカ人がクリスマスに必ず見る映画。最高の人生肯定ムービーであり、実は奇妙な物語の骨格さ後の多くの作品への影響を感じさせる。

公開当時
>>続きを読む

三十四丁目の奇蹟/34丁目の奇蹟(1947年製作の映画)

4.2

『サンタは本当にいるのか?』


います!サンタの存在を証明する。まさにウェルメイドなハリウッド映画。とても愉快な会話劇、法廷劇、クリスマスコメディ。

元々、子供を利用するために、商業主義の
>>続きを読む

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

-

『エンジンオイル王ボンド』

 エヴァ・グリーンのおっぱいを失って傷心のボンドのパーソナリティが描かれる。砂漠で飛んだり、落ちたり、走ったり、爆発したりの大騒ぎ。
結果として「スカイフォール」への橋渡
>>続きを読む

テナント/恐怖を借りた男(1976年製作の映画)

3.9

『住めば都までの恐怖』

誰にでもある新天地に行ったときの自分の居場所がフワフワしている感覚の怖さが切に伝わる。
ロマン・ポランスキーの「反撥」「ローズマリーの赤ちゃん」から続くアパートメント三
>>続きを読む

オール・ザット・ジャズ(1979年製作の映画)

4.7

『人生は綱渡りだ。下では待つだけ』

 皆さん、ご紹介します。偉大な。博愛なる。36年間の名作。監督・振付師ボブ・フォッシー自身による自伝的ミュージカル・コメディ。平凡を恐れ自分の人生をショーとして演
>>続きを読む

ベテラン(2015年製作の映画)

4.4

『負けると分かっていても』

 韓国発の大エンターテイメント。刑事モノのツボを抑え、古いけど新しい大娯楽作へ。シンプルな勧善懲悪だが、持ってないヤツが持ってるヤツを倒す最高の爽快感。

 とにかく『見
>>続きを読む

グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

3.3

『おっ今夜は焼肉か!よーし おとうさん はりきっちゃうぞー』

 意識高い系大学生は食ってしまえ。ついにイーライ・ロスが現代に食人映画を蘇らせた。

 「食人族」オマージュの『緑の地獄』
昨今の映画作
>>続きを読む

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.4

 最高に格好の良いオープニングから始まるベルイマン流映画についての映画。
自身の創作スランプを失言症の女優に象徴。劇中で一言しか喋っていない故の女優としてのなまめかしさたるや。
今作以後の作品に大いに
>>続きを読む

ホステル2(2007年製作の映画)

4.1

『プロフェッショナル 仕事の流儀 〜拷問クラブ運営〜』

  もうこれは昔話として幼稚園で読み聞かせした方が良いんじゃないか、と思うほど教訓じみている。溜飲が下がる見事な因果応報。三ツ矢サイダーを飲ん
>>続きを読む

マルガリータで乾杯を!(2014年製作の映画)

2.8

『マルガリータが家で冷えてる』

 
 主人公の演技がただただ素晴らしい映画。本当に障害を持っている方だと思って見ていたら演技だったとは。

 生々しいベッドシーンはインド映画ではないよう。登場人物た
>>続きを読む

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ(2004年製作の映画)

3.9

『映画を動かせ』

 フィルムが回る音が不気味な映画館。その映画を見た人はその映画の中に入ってしまう。
まるでホラーの演出も、水島努監督前作とは違ってゆったりな西部劇。記憶が消えてしまう恐怖もやはりホ
>>続きを読む

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード(2003年製作の映画)

3.7

『ヤキニクを 欲しがりません 勝つまでは』

 巻き込まれサスペンスからノンストップな冒頭36分間。どうこしているドラッギーなヤキニク描写。春日部から熱海へのロードムービー的なテイスト。どうしても子供
>>続きを読む

ムトゥ 踊るマハラジャ(1995年製作の映画)

4.4

 踊って踊るインド大娯楽。安っぽい効果音、新喜劇張りのドタバタが逆に新しい。思わず体がノッてしまう音楽。担当は後に「スラムドック〜」でアカデミー音楽・歌曲賞のA・Rラフマーン。

 ♪ダンダンダンダン
>>続きを読む

リトルプリンス 星の王子さまと私(2014年製作の映画)

3.6

『どんなおとなたちも、はじめはこどもだった』


 3DCG+ストップモーション+セルアニメの融合が心地よい。「星の王子さま」の後日譚に当たる作品。
原作より『心でみなくちゃ、ものごとはみえないってこ
>>続きを読む

女神は二度微笑む(2012年製作の映画)

3.2

『ゴーン・ハズバンド』


 サスペンスエンターテイメントという宣伝文がふさわしいサラっと楽しめるサスペンス。いわゆる『どんでん返し』もの。インド映画なのにダンスが無いのはちょっと寂しいよね。

 冒
>>続きを読む

ヴィデオドローム(1982年製作の映画)

3.6

『DVD killed Video Star』

 デヴィッド・クローネンバーグのキモ〜いビジュアル。リック・ベイカーの特殊メイクが光る。
『テレビばっかり見ているとバカになるよ!』とよく言われたもの
>>続きを読む

8 1/2(1963年製作の映画)

4.9

『人生は祭りだ。共に生きよう』

 この映画は、鑑賞しながら、映画が完成に近づいていくというメタ的で面白い映画体験。作り手の苦悩、映画監督である主人公が製作中の迷い、苦しみ、理想的な妄想に逃げる様子が
>>続きを読む