とてもシンプルな設定と描写ですが、4人による密室の会話劇は、それぞれの感情を表現する多彩なカメラワークで、ほとんどマンネリ化しないところがすごかったです。
「赦し」がテーマでしたが、その本質から少>>続きを読む
ウィリアム・シェイクスピアに興味があるわけではないので、「マクベス」のこともほとんどわかりません。この時代の日本映画の特徴なのか、とにかくセリフが早口で不明瞭…。物語の展開をなんとか理解できる程度に>>続きを読む
最初に観たのは20年以上前ですが、結末をわかっているからこそ面白いタイプの作品です。1999年に劇場公開されたハリウッド映画の傑作群の文脈に登場することはありませんが、忘れてはいけない隠れた名作です>>続きを読む
数年ぶりに観ましたが、よくできた作品です。戦場を舞台にしたエンタメとしても、そこで心の傷を負った兵士とその家族の人間ドラマとしても…。クリント・イーストウッド監督はほとんど演出しないらしいですが、映>>続きを読む
久しぶりに観ましたが、やっぱりラース・フォン・トリアー監督からのメッセージを理解できませんでした。彼が鬱病を発症した経験が反映されているようですが、当事者たちにしか理解できないように仕組まれた演出だ>>続きを読む
この作品を観ると、主人公であるパールのアイデンティティが少し理解できるので、やっぱり前作の「X エックス」を観たくなりました。
舞台も登場人物も一緒ですが、60年前という時代設定もあって、前作から>>続きを読む
日本の上水道は、そのまま飲料水として利用できる世界でも稀な公共事業です。生存権にも関わるので、使用料金を滞納してもなかなか停水されません。ただ、上水の加工には多額の経費が投入されているので、太陽や空>>続きを読む
刑事事件の裁判劇は、被告人の無罪を争う物語が多いと思いますが、すでに懲役刑に服している加害者の量刑の不当性を争うことを目的とした再審という珍しい設定でした。ネタバレは避けますが、未成年者であった加害>>続きを読む
ミア・ハンセン=ラヴ監督の作品は初めて観ました。フィルムで撮影された映像にこだわりを感じられます。
フランスのシングルマザーの日常ですが、父親の介護と子育てと不倫の恋の毎日がテンポよく描かれていま>>続きを読む
17年ぶりに観ました。「ドッグヴィル」が“受動的な介入”だったとすれば、続編であるこの作品は、“能動的な介入”の顛末を描いた物語です。
どちらも閉鎖的で旧態依然のコミュニティを舞台にしていますが、>>続きを読む
20年ぶりに観ましたが、結末をわかっていなければ正視できないほどの酷い物語です。めちゃくちゃ閉鎖的で限界集落のようなコミュニティに迷いこんだ〇〇の娘であるグレースは、一時的に住民たちに歓迎されますが>>続きを読む
前作から6年経ちましたが、物語は前作から直結した検視事務所とその1年後のビクトリアのエピソードからはじまります。舞台は2017年でしょうか。
シエナとジョナサンの姉弟の物語は、意味があるのかないの>>続きを読む
アメリカで劇場公開されたときは、嘔吐・失神する観客が続出したそうですが、こういう映像に耐性がないのに観るのはいかがなものかと…。続編が日本で劇場公開されることがきっかけで、前作であるこの作品も観るこ>>続きを読む
ウベルト・パゾリーニ監督の作品は、「おみおくりの作法」を最近観たばかりで、どちらも“死”をテーマにした作品でした。監督がこのテーマにこだわりがあるのか、どちらも穏やかな演出ながら、ちゃんとメッセージ>>続きを読む
2020年2月頃のコロナ禍のはじまりを思いだしました。もうあの頃のことを忘れかけている自分にも驚かされました。この居酒屋でアルバイトをしていた女性たちのように、突然に困難な境遇になった人たちは、あれ>>続きを読む
ラース・フォン・トリアー監督は、1996年の「奇跡の海」で世界的に有名になって、ビョークというポップスターを起用したミュージカルがカンヌでパルム・ドールと女優賞となれば、当時の日本でもかなり話題にな>>続きを読む
黒澤明監督のオリジナル版を最近観たばかりなので、どうしても比較してしまいます。物語はそのままに、かなり端折った脚色ながら、登場人物の心情はちゃんと理解できる演出になっていました。オリジナル版の記憶で>>続きを読む
この2人が監督で、このタイトルとポスタービジュアル、伊藤沙莉さんと竹野内豊さんの主演なら、ハードボイルドを装ったコメディをイメージしてしまいますが、オムニバスのような群像劇でした。
主人公のマリコ>>続きを読む
最初は1998年頃に観たはずですが、当時はラース・フォン・トリアー監督のこともわからず、ありがちな純愛ドラマだと思って、こんな作風に戸惑った記憶があります。Dogme95のフォーマットではありません>>続きを読む
こんな描写を全編ワンショットで撮影したことには感服するし、臨場感がハンパないです。ただ、物語そのものにインパクトがありすぎて、苦労したであろう長回しに関心が向きませんでした。
このポスタービジュア>>続きを読む
「SHE SAID/シー・セッドその名を暴け」は2022年の作品でしたが、日本の劇場公開はこの作品よりも早かったようです。3年前に制作されながら、「SHE SAID」の2番煎じのような印象になってし>>続きを読む
前年の「用心棒」からもエンタメの要素が倍増で、こんなに面白い作品とは思いませんでした。とにかく椿三十郎の言動が魅力的なヒーローそのもので、ちょっとふざけた素振りも含めて、このキャラクターが2作目で封>>続きを読む
物語の構造は、洋邦のいろんな作品で模倣されているので、最初からわかっていましたが、いまさらながらはじめて観ました。
1961年の作品にして、このエンタメのレベルは先駆的ですらあったと思います。すぐ>>続きを読む
とても安定した美しさの玉城ティナさんと、かなり不安定なかわいさの松本穂香さんというアンバランスなキャスティングで、2人の顔立ちだけで成立させているような作品でした。
2人の演技は不自然でぎこちなく>>続きを読む
ⅠとⅡは、個性的な登場人物の連鎖的な展開が面白い群像劇でした。
25年ぶりの完結編で、前作からのつながりはありますが、さすがにラース・フォン・トリアー監督の作風も変化していて、この物語を完結させる>>続きを読む
30年以上前に観たときは、オードリー・ヘプバーンの主演作ではなく、ビリー・ワイルダー監督の作品として観ました。もちろん大好きで、大学生のころにVHSビデオで何回観たかわかりません。
久しぶりに観ま>>続きを読む
もう30年前の作品ですが、久しぶりに観ても新鮮で面白かったです。当時は日本でも大ヒットして、キアヌ・リーヴスとサンドラ・ブロックの出世作になりました。いい意味でアクション以外には何もない作品です。>>続きを読む
いろんな作品の要素をイメージさせる作品でした。「2001年宇宙の旅」「ターミネーター」「エイリアン2」「エスター」「アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド」「アイの歌声を聴かせて」…、たくさんありま>>続きを読む
2005年の「サマータイムマシン・ブルース」も2010年の「四畳半神話大系」も観ていませんが、なんの先入観もないからか、純粋にめちゃくちゃ面白かったです。
やっぱり日本人は幼少期に「ドラえもん」を>>続きを読む
このポスタービジュアルがB級ホラーとしか思えなかったので、当時はまったく興味ありませんでした。意外と評判がいいらしく、「まさか同一キャストで続編」なんていうニュースもあって、いつか観てみようと思って>>続きを読む
イギリスのオリジナル版である「おみおくりの作法」を最近観たので、ちょっと比較するつもりで観ました。物語の本筋はそのままですが、少しコメディ要素があって、全体の作風そのものは最近の邦画にありがちな雰囲>>続きを読む
先日も能登半島地震が発生したばかりですが、遠隔地で家族などの安否を確認できないときの焦りはハンパじゃありません。まだスマホじゃなかったころに東日本大震災で経験しました。
いろんなところに電話をかけ>>続きを読む
ダリオ・アルジェント監督が視覚障がい者を主人公にした作品を演出するなんて、どんな作風だろうと思いましたが、なかなか現代的な設定で意外でした。
最初の被害者が路上に放置される描写がかなりグロテスクで>>続きを読む
ⅠとⅡで合計10時間弱の大作で、とても一気に観られる作品ではなく、それでも連休を利用して2日にわたって観ました。完結編が準備されていたからか、「これからどうなるのか?」というエンディングでしたが、ま>>続きを読む