893(ヤクザ)タクシーの作品情報・感想・評価

893(ヤクザ)タクシー1994年製作の映画)

製作国:

上映時間:79分

3.6

「893(ヤクザ)タクシー」に投稿された感想・評価

たかや

たかやの感想・評価

4.0
むちゃくちゃ面白い!
普通に撮ってるだけ、というか教科書通りのカメラワークって感じなんだけど、要所要所でしっかり決めてくる。タイトルバックも普通にカッコイイ。終盤はしっかりスクリューボールコメディーをみさせてもらえて大満足。後ろ姿のハイタッチには濡れた。

やっぱ黒沢清はアクションを撮ってるのが一番面白い。河川敷で画面外の草むらへ転げ落ちるのも楽しいし、アタッシュケースの取り合いも素晴らしい。観てて何が目的だったかを忘れちゃうんだから、そりゃ面白いわな。
小林

小林の感想・評価

3.7
黒沢監督なのに、ちょっと矢口史靖テイストなのにびっくり、というか拍子抜け
netfilms

netfilmsの感想・評価

4.4
 2週間前、銀竜商会の詐欺に引っかかり、1億円の手形を騙し取られた田中タクシー。社長の四郎は小学校時代の幼馴染だった猪鹿組の親分・猪鹿(上田耕一)に泣きつくが、騙された手形は500万円しか戻って来なかった。仁義を重んじる猪鹿は自動車教習所の教官を買収し、番頭の加島(黒沼弘巳)、勝政(寺島進)、宏らをタクシー運転手として働かせる。それから3日後、猪鹿組の若頭である誠二(豊原功補)が長い刑期からシャバへ帰って来る。誰も迎えに来ないことを訝しむ誠二を一台のタクシーが危うく轢きかける。激怒した誠二だったがそのまま田中タクシーへ連れ出される。娘の加奈子(森崎めぐみ)と社員の木村(大森嘉之)だけが残った田中タクシーで恐る恐るの教習訓練が始まった。偽の二種免許証を作り、路上練習も無事に終了し、何はともあれ一本立ちした頃、銀竜商会が刑事の橘(諏訪太朗)を買収し、一気に田中タクシーを潰しにかかるのだった。

 今作はジャンル映画で言うところの列記としたヤクザ映画である。長いお務めを終え、豊原功補が街へ戻る印象的な場面があるが、留置所の先にはすぐ森が広がっているのが黒沢作品らしい。森の中を抜けて本道に入った途端、見知らぬタクシーが後ろからスピードを上げて接近し、あやうく轢かれそうになる。この場面で横にはなぜかゴミ袋が無造作にうず高く積まれ、豊原功補の手により、案の定彼の舎弟はそのゴミ袋の山に放り投げられる。後の黒沢清の暴力のメイン・アイテムとなるダンボールやゴミ袋は、長編映画として今作で初めて登場した。『地獄の警備員』の半透明カーテンに加え、ダンボール、ゴミ袋の3つは既に90年代初頭には後の黒沢作品には欠かせないアイテムとなった。「仁義」を何よりも重んじる猪鹿組長の時代遅れの任侠道を黒沢は当初、ヤクザの世界のリアリティよりも、主人公たちのコミカルなやりとりに比重を置いた人物の動線を意識したナンセンスな物語へと書き直す。そのことがジャンル映画における未開の地を見つけることに大いに役立った。

 ヤクザ映画にとって最も重要なのは仁義と観念とペシミズムであろう。そういう人間の悲劇的な感情の部分を黒沢はあえて見ようとはしない。そのことが結果的に登場人物たちの動きの遊戯性を高め、どこまでもナンセンスな運動へと帰結する。後の黒沢清による脚本作品でも明らかなように、黒沢映画における悪党というのはちっとも悪党ではない。芦屋小雁も諏訪太朗もどことなくファニーな人物として物語の中で振舞う。芦屋小雁扮する大ボスである銀竜商会の会長は、手形を騙し取り、娘の加奈子を愛人にしようと目論む鬼畜のような人物であるが、どこかスケールが小さく、小心者の印象を我々に与える。諏訪太朗による悪徳警官も、当初は主人公にとって脅威となりそうな気配があるものの、出会いの場面以外ではその存在感をあまり発揮することがない。途中、田中タクシーの車を掴まえて十三埠頭に向かうまでは首尾よくこなしているものの、そこで手を下すのは諏訪太朗ではなく、暴走族なのである。クライマックスのカバンの追いかけっこは、本編のラストに相応しい遊戯性を讃えている。手形を入れたカバンの行方に敵・味方が一喜一憂する姿は、何とも微笑ましい。大の大人が草むらで手形の入ったカバンを追いかける。たったこれだけのことが、黒沢清のジャンル映画ではあまりにも重要な意味を持つ。
黒沢清監督らしさが見られるヤクザがタクシー運転手として働く物語


田中タクシーというタクシー会社が不渡りを出しそう(=倒産しそう)なので、このタクシー会社経営者と仲がよい猪鹿組のヤクザがタクシー運転手として働くことになる物語。

ヤクザなので不法な稼ぎ方はできるようだが、ヤクザの親分が「堅気の会社なんだから、チャンと堅気の仕事で不渡りにならぬよう500万円稼げ!」とのことで、ヤクザがタクシー運転手として堅気の仕事しようとする健気な姿が面白い。 

名の知れた俳優は、寺島進と大杉漣ぐらいだが、結構楽しい映画であった。 
特に、大杉漣は友情出演だが、ヤクザが運転するタクシーの中でカーセックスをはじめる役得ぶり(笑) 

黒沢清監督らしさが見られる娯楽作であった。
大杉漣がヤクザタクシーの中で若い女とおっぱいモミモミチュッチュしてヤクザにボコボコにされるシーンが最高だった。
てぃだ

てぃだの感想・評価

1.9
人様の黒歴史を覗いてみちゃった感じw黒沢清でもOVだとこんなつまらないものになっちゃうんだってのがよくわかりました。
任侠ヘルパーなんてドラマもあったけど、やっぱ「ヤクザ」+「真面目な職業」ってのは、鉄板。

民放のドラマ?
大金はたいた邦画?
台本通りの芸人のコント?
あーもう全然。この作品のほうが、笑えて、ハッピーで、楽しいよ。

オチのつけ方は、強引だけど、昔の良質なコント番組を観た気分。
出所したてのヤクザがひょんなことからタクシーの運転手に?!から始まるドタバタコメディなのになぜが芸が細かい。
顔芸はひとつもなくシチュエーションで笑える質の高さ。
セリフはもちろんだけど、独り言とか小さなリアクションとかで、登場人物の現在の感情がわかる。石当てられて「いてぇ~」の緊張感のなさと、カタギ兄ちゃんの「俺を忘れちゃこまるぜ〜♪」の歌とか。
ほし

ほしの感想・評価

3.5
アメリカ映画愛に溢れていて、良い意味で無責任。どのシーンを切り取っても白眉の連続だが横移動が絶品。ロープの動きもぎょっとする。

クライマックスのテンポを鑑みるに、『ドッペルゲンガー』後半の凡走っぷりにはやはり明確な意図がある。断絶を強調したかったのだろう。
sunaon

sunaonの感想・評価

3.7
おもしろかった!前半のコミカルさもいいし、諏訪太郎が出てくるとおお〜!となる。最後まで飽きさせない。ヤクザのやり方とタクシー会社のやり方の入り混じり方もいい。あと音楽がマザー2ぽい。
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