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ウカマウ
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『ウカマウ』に投稿された感想・評価

para
3.9
シネマテーク・インディアス 大田昌国氏トーク付き
ラテンアメリカについては不勉強のためトークは作品理解に役立つ。
初期の短編「革命」が撮られた時代のボリビア社会背景。
初の長編かつその後の映画制作スタイルに影響を与えた「ウカマウ」(ここから名前を取り「ウカマウ集団」として現在に至るまで映画を撮り続けている。)
本作は当時では先駆的に先住民の言語で撮られた作品。
欧州から植民地支配され、人と扱われなかった先住民や混血メスティーノの関係。
キューバ革命がもたらした南米大陸への影響、北米による帝国主義とその支配。
アイマラの先住民からは批判された個人主義視点のストーリー(監督自身がボリビアの支配階級白人)は映画制作スタイルの変化および後に内省した作品を作るようになったそうだ。
南米ボリビアを拠点にアンデス先住民(インディア)と革命の映画を撮り続けたウカマウ集団の長編第1作。カンヌ映画祭青年監督賞を受賞し、ゴダール監督らヨーロッパ作家から大きな支持を受けた。「ウカマウ」とは「これが真実だ」の意味。

ティティカカ湖のほとりの村で女性暴行殺人事件が起こった。現場に駆けつけたインディオ農民の夫マイタに、妻は「犯人は(雇い主の)ラモス」と言い残してこと切れる。この土地では警察はインディオの味方にはならず、マイタは淡々と復讐の機会を待つ。一方、富裕層のラモスは罪悪感を抱えつつも犯行はバレていないと思い込み享楽的な日々を過ごしていた。。。

アンデスの広い荒野と岩山ロケーションの中で、内省を孕んだ復讐譚が描かれていた。風景を活かした撮影には現地へのこだわりが感じられ、ラストの砂漠シーンからはシュトロハイム監督「グリード」(1924)へのリスペクトと超越が込められているように思われた。

アンデス先住民の生活文化も興味深かった。女性たちはみなフェルトのボーラーハットをかぶっていたが、これは当時の流行だったのだろうか?葬式のシーンからは農民たちがみなクリスチャンであることが解り少々意外だった。一方で土着信仰の祈祷シーンがあるのはボリビアの複雑な歴史を表現しているのだと思われる。

ウカマウ集団の代表作「第一の敵」(1974)に比べると、資本家と労働者の対立構図が軸なのは同じだが、まだ武装闘争プロパガンダ色は前面に打ち出されていない。面白いのが、復讐者マイタと同等の尺を使って犯人ラモスの罪悪感と逃避心理が描かれていること。映画を通してラモスは、犯行直後に耳にしたケーナのしらべが頭をよぎり悩まされるのである。本作は前述した「グリード」と同様に、金欲によって人間性が失われる理を文学的に表そうと試みたのではないか。ボリビアの宗教的背景を調べればさらに理解が深まるはずだ。

最後の落とし前は強烈だった。砂漠の中で二人の男が握りしめた石で殴り合う。その原始的な決闘は、農民のルサンチマンをはらす怒りのカタルシスに満ちていた。

「私は”映画の目”を信じない。私が信じているのは”映画の拳”だ」と語ったのは革命映画の先駆者エイゼンシュタイン監督だ。本作にはそのスピリットが間違いなく受け継がれている。
3.6
妻を殺された男と復讐。
ボリビアはもちろん、当時の情勢を知っていればもっと楽しめたんだろうなぁと。

作品自体がレアだし、民族的な音楽と、力強い映像だけで特別な映画体験。
あと字幕フォントが特徴的。

2025-094-091

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