私はゾンビと歩いた!の作品情報・感想・評価

「私はゾンビと歩いた!」に投稿された感想・評価

記録。
恐ろしさより、まぁまぁドロドロした愛憎模様が際立つメロドラマ調。
ロメロ以降のゾンビ映画と異なり、人を襲うこともなく醜悪なこともない。基本的に無害。

今の感覚からすると意外かもだけど、当時はヴードゥーの呪いでゾンビ化ってのが主流だったんだね。

この映画の恐怖ポイントはヴードゥーの番人。飛び抜けた長身に剥き出しの目ん玉。一言も喋らないのに存在感が物凄い。彼だけは怖い。
再見。前より面白く感じられた。
ファーストカットの砂浜とその上に広がるあまりにも広い空、たなびく雲、あとはラスト手前のシーンで黒人の番人が波打ち際に佇むのを俯瞰で写したショット。めちゃくちゃ良いタイミングで白い波がフレームインしてくるときの決定的な感じとかもヤラれる。
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2019.02.01
新庄と握手した!みたいなテンションのタイトルはB級精神に溢れていて良いけど、そもそもこれはホラーを作ろうという意志のもと作られたのかな。昼メロ的な割合の方が強い。
目ん玉飛び出た黒人よりも、近寄ってくるギター弾きの方が怖い。
「私はゾンビと歩いた!」ってウォーキングデッドに出てくる「囁く者」もゾンビと歩いてるけど全く別物。

西インド諸島のに住む農園主ポールは妻の看病の為にカナダから看護婦のベッツィを招く。ポールには弟ウェズリーがいて妻とウェズリーの間には過去に秘密があり母親も何か秘密を持っている。必死に看病するポールに惹かれる看護婦ウェズリー。

この映画は、噛まない食べない襲わないでお馴染みカリブ海ブードゥー教ゾンビもので、恋愛文学のようなドラマが軸となりそれにゾンビというスパイスを加えたちょっとしたホラー映画。文学+ゾンビという点では近年の『傲慢と偏見とゾンビ』に近いものがあるかもしれない。


本来のゾンビってハイチで住民をさらってフグの毒テトロドトキシンで仮死状態にして埋葬、その後掘り起こして強制労働させるので当人は意識朦朧の生ける屍。これが本来の姿なのでロメロ以前のゾンビはこのタイプでした。
I Walked with a Zombie

おぞましくも美しいしっとりとしたゾンビ映画
ヴァルリュートンの雰囲気重視の恐怖演出が効いた一作
菩薩

菩薩の感想・評価

3.5
ペドロ・コスタの『溶岩の家』がろくすっぽ分からなかったったので元ネタであるこちらも観てみようと、こう言うとこマメなのですよ私は。とは言え黒沢清とペドロ・コスタの共通項がこれなのだなってのは分かったが、直接『溶岩の家』の解釈に結びついたかと言えば…まぁ誰かの生の為に誰かの死があるところなんてのは同じかと。むしろこれフェラ・クティの「ゾンビ」の元ネタじゃないかと思ってゾンビ〜オー!ゾンビ〜♪しながら観た。本来のゾンビの意味はこの様な「生きる屍」であり、スーパーマケットに閉じ籠ってバールで頭部破壊する必要も無いそうです、って事はやっぱロメロは偉大だね。目ん玉ひん剥いた黒人ゾンビがなかなかのインパクト、表現主義っぽい影の演出、サトウキビ畑を通り抜けていくシーン、それに当たり前だけどタイトルが良いよね、息子、ピーマン食べられた!みたいな。
sonozy

sonozyの感想・評価

3.5
ペドロ・コスタがジャック・ターナーのファンで『溶岩の家』の参照元という情報を見て鑑賞。
原題のまんま翻訳ですが最後の「!」のおかげで、「え?ホンマでっか!?」と合いの手入れないといけない感じの邦題ですね。笑

雪降るカナダ。新たな仕事の面接に来た看護婦のベッツィーは、西インド諸島で砂糖農園を経営しているホランド家の妻の看護に派遣されることになる。妻の症状は不明だと言う。
島に向かう船に依頼主ポール・ホランド氏も乗船していたが、何やらネガティブな発言をする。
※ジャケ写の左がベッツィー、右がポール。

現地に着いたベッツィーは、御者から、ホランド家がかつて黒人たちを鎖でつないで当地に連れてきた事や、ホランド家の庭にある、体中に矢が刺さった男の像の話を聞く。
屋敷には、ポールと弟のウェズリー、メイドのアルマがおり、ポールとウェズリーの母ジェシカは診療所を経営していて普段は家にいない。

ホランドはベッツィーに、ベッドに寝て動かない妻を、美しい生ける屍 ゾンビと紹介する。
ウェズリーに村を案内されたベッツィーは、ギター弾きの男が歌う「ホランド家は、美しい妻を塔に閉じ込めた。弟が兄の妻に惚れたのが悲劇の始まり♪」のを聞き、ホランド家の状況を知る。

見どころは、ベッツィーがポールの妻をなんとか治そうとブードゥー教の呪術の場に連れて行くシーンと、
ジャケ写中央でインパクト強めのギョロ目のブードゥー・ゾンビ氏。

ポールの妻もこのギョロ目氏も、ゾンビと言っても人を襲って食う系ではありません。

1時間強と時間も短いので、何やら諸々展開が早めです。笑

異世界に突然行かされた看護婦というモチーフは確かに『溶岩の家』と同じですね。

ウェズリーと兄の妻との愛。それを理解する母の行動。
そして、ポールとベッツィーの愛。
こう見えてラブストーリーでした。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

2.1
【ロメロ以前のゾンビ映画】
『死ぬまでに観たい映画1001本』より、ロメロ以前のゾンビ映画。‬

‪この頃のゾンビ映画は、奴隷や兵士など使い捨て労働者や社会にある差別の変換器としてゾンビが使われていたっぽい。‬

‪ボネロの『ZOMBIE CHILD』が復活させたのはこの辺のゾンビ🧟‍♀️🧟‍♂️‬

白と黒の陰影を強調した、生と死のせめぎ合いは良いが、今観ると退屈してしまう。
なかなか毒気のあるラブロマンスだった。
めっちゃ昔の作品だけど普通に怖かった。夜中草むらであんなゾンビに出くわしたらさすがにチビる。佇まいからしてやばい😱
AE35UNIT

AE35UNITの感想・評価

5.0
信じていた世界観がぶっ壊される気味悪さ。悪寒。世界は、てめえが思ってるよりずっと怖いぞ、という恐ろしさ。見たくないものまで無理やり見せられる。普通に暮らしていると、「こちら側の世界」と「むこう側の世界」という風に、あまり考えずに線引きしてしまいがちだ。しかしながら、そもそもそんな境界などはなから存在しなかった。最初から、「むこう側の世界」は我々とは違うレベルから我々を見下ろしていた。
恐ろしい。こうして文章にしていると余計に恐ろしくなってくる。あれは一体なんだったんだと考えれば考えるほど背筋を這い上がってくるような不気味さがある。
Okuraman

Okuramanの感想・評価

4.0
のっけから 女 海がきれい!男 海面は死んだプランクトンが覆っていて...と素晴らしい滑り出し
ピアノの音が遮られてブードゥーの太鼓が響きだすとこも最高
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