大脱走よりも寧ろ『第十七捕虜収容所』で、捕虜とは思えない楽観性を波及させているがベッケルやブレッソンのような緊張感も強かに持ち合わせている傑作。
単独脱走を試みる元士官が、外壁まで到達し得たか否かを…
【ジャン・ルノワールの大脱走】
カイエ・デュ・シネマのベストに選出されたジャン・ルノワール『捕えられた伍長』を観たら、びっくりするほど『大脱走』で驚かされた。
脱走しては捕まってを繰り返すことでク…
『素晴らしき放浪者』『どん底』と並びルノワールが描くどん詰まりの生活はひたすらにクールに破滅が繰り返されながらも生を享受するようなつかの間の抱擁で見るものを動揺させる。この映画で2021年を締めくく…
>>続きを読むヌーヴェルヴァーグの監督たちが本格的に活躍し始めた後の巨匠ルノワールの戦争コメディ
同じくルノワールが手掛けた傑作大いなる幻影と内容は少し似てるが、こちらは伍長のジャン=ピエール・カッセルらが捕虜…
登場人物が皆、魅力的で面白い。何度も脱走して失敗する姿も、フランスびいきの酔っ払い爺さんに絡まれるのも、ハプニングが全部笑える。
画面奥で脱走する為に鍵を開けてるのを照らす光と、画面手前でそれを見つ…