道中の点検の作品情報・感想・評価

「道中の点検」に投稿された感想・評価

話はよくあるレジスタンス譚だが、硬めな構図が素晴らしく良かった。
 独ソ戦を描いた作品。
後に「神々のたそがれ」や多くの戦争映画を製作するアレクセイゲルマン監督のデビュー作。

 ソ連映画だからタルコフスキーのイメージで静かな作品かと思いきや、物凄い銃撃戦だらけの映画でした!

 美しい雪景色のなかで繰り広げられる恐ろしい戦争をモノクロで描きます。
エキストラの数も戦車や装甲車、銃などもたくさん出てきて物凄い映像のインパクトがあります。
あまり知られていない作品ですが、かなり迫力があり面白かったです。
いち麦

いち麦の感想・評価

4.0
アレクセイ・ゲルマン特集。ゲルマン初監督作は父の小説が原作で友情と信頼というテーマも物語もストレート。一度は独軍捕虜となったソ連抵抗軍“出戻り”兵の孤独と悲哀。山場のカタルシスや大勢のエキストラを使った画が圧巻。
Gierck

Gierckの感想・評価

4.5
アレクセイ・ゲルマン監督、L・コルガノフ撮影。
冒頭の銃越しの視線にあるように、カメラ=視線に、つぶやきを被せるショットが印象的である。
銃撃シーンでは、撃つもののなかなか当たらず、執拗に人を殺しにいくシーンが多く、そのようなゲルマンの残酷さがドキュメンタリー的などというように言われてるのかもしれない。
常に臨場感のあるショットは、カメラの存在を忘れさせる。
人間いろんなタイプがいてそれを真正面から捉えてる、それゆえ公開までに14年が必要だった。つまり当時のソ連当局は真正面から見られちゃ、まずかったんだね。

冒頭の牛を追いかけるシーンを見てこれはいい映画だと思った。
戦争に飲み込まれた個人の思い。
アレクセイ・ゲルマン。
前作『七番目の道づれ』の共同監督に不満を持ったゲルマンが、単独でメガホンをとった作品。
原作は作家であった父、ユーリー・ゲルマンの小説に由る。

本作も前作同様、戦争に翻弄される個人を描いた作品である。
今回の舞台は20世紀中盤、独ソ戦、冬将軍の到来したロシアの凍てつき、泥濘に塗れた大地。
主人公はドイツ軍に囚われ、祖国を裏切るより他無かった一人の元赤軍伍長となる。

本作はゲルマンの特徴ともなる無劇伴の作品となるが、モノクロフィルムである事と相俟って、降雪時のあの独特の静けさが上手く表現されている。
また、ジャン・エプシュタインの“フォトジェニー”よろしく、吹雪や降雪のショットで悲哀を負った主人公・ラザレフの心情を顕わしている様に見える。

本作はその“裏切り者の英雄化・神格化”の為か、検閲により撮影フィルムの破棄命令が出され、秘匿の上上映までに14年もの月日が掛かったとのことである。
当時の関係者の、その勇気ある決断を讃えたい。
arch

archの感想・評価

3.4
ソ連の雪国の景色は本当にモノクロ映画に映える。
ラスト近くの機銃が雪を溶かすところがベストショットであった。

ドイツ軍とパルチザンの間でスパイと疑われた男の物語であり、タルコフスキーなんかと比べると見やすい印象を受けた。
ドイツ軍に投降して捕虜になるラザレフの話。オープニングの撮影もラストの狙撃も大好き。アクションシーンがとにかくキレがあって驚いた。白黒の映像美も文句なし。戦争の愚かさより狂気じみた世界にフォーカスを当てているので、非常に良質なサスペンス映画となっている。叫ぶ演技鬱陶しいけど。面白かった!
mh

mhの感想・評価

-
赤軍パルチザンがモチーフの戦争もの。
赤軍パルチザン(ソビエトパルチザン)はバルバロッサ作戦以後にソビエト政府が主導したパルチザンとのこと。指導者は赤軍兵士で、それ以外は烏合の衆=地元のパルチザンという感じなのかな? 見ててそんな印象だった。
主人公の人、あきらかにうつ病にかかってる。
ソビエト軍に徴兵された者もいれば、ドイツ軍に徴兵された者もいる。自国民同士が自国で殺し合うというこの世の地獄みたいな状況にいるので、精神を病んでるひとがかなり多そう。
実話がベースとのことで、その結果、話が全く読めなくなってる。
隊長がタライで足を温めてたり、ドイツ軍の攻撃に農民たちが焼け出されたりと、激シブな展開が多くて面白い。
終盤のアクションが「ワイルドバンチ(1969)」に似てるんだけど、ペキンパーソビエトでも見れたのかなとか、そんなことも気になった。
リマスターされたこともあるんだろうけど、モノクロ映像がやたらきれいだった。レンズとフィルムがいいのかな?
いろいろ疑問に思っても、Wikipediaにそのあたりの記述はなかった。
完成したのち十五年間も日の目を見なかったという欄外トリビアもこの映画にかかってるマジックのひとつ。
性格の悪い赤軍士官、よく描かれてない赤軍パルチザン、このあたりが検閲に引っかかっていたとのこと。
面白かったなぁ。
orangeloop

orangeloopの感想・評価

3.0
レンフィルムという芸術組織の流れを受け継ぐ
監督アレクセイ・ゲルマン

アンドレイ・ルブリョフを演じてた
アナトリー・ソロニーツィンも
鐘を作った青年ニコライ・ブルリャエフ
も出てました!少年の頃は
「僕の村は戦場だった」のイヴァンですね

雪原のなかを突如現れる討伐隊

ドイツに占領されるソ連
その補給路を爆破するパルチザン

ソビエト軍伍長で独軍に捕えられた
一度は敵側に寝返ったが後悔し
伍長ラザレフは銃を捨てて投降する
腹が据わってる
寝返ったからには
疑惑の目を向けられる

裏切りに対する憎みや軽蔑を
露にする目が猛烈
ロシアらしい
普通に誰でもが目線が熱いです

どこへ戦う気持ちを向けて良いのか
苦悩している戦場で戦った兵士の姿
んー 挫折してます
人生は後悔するもんだ
やり直せよという隊長の言葉が渋いな

本当にやり直せるなら全部!
でもそんなわけにはいかない
そんなラザレフの精一杯が火を吹いてます

ソクーロフ作品もこれから上映される
映画館で観れます!🌟🌟
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