火葬人を配信している動画配信サービス

『火葬人』の
動画配信サービス情報をご紹介!視聴する方法はある?

火葬人
動画配信は2024年10月時点の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。
本ページには動画配信サービスのプロモーションが含まれています。
目次

火葬人が配信されているサービス一覧

『火葬人』が配信されているサービスは見つかりませんでした。
代わりに似ている作品として4件の配信作品が見つかりました。

火葬人が配信されていないサービス一覧

Prime Video
U-NEXT
DMM TV
Rakuten TV
FOD
TELASA
Lemino
ABEMA
dアニメストア
Hulu
Netflix
JAIHO
ザ・シネマメンバーズ
スターチャンネルEX
みるアジア
WOWOWオンデマンド

火葬人の作品紹介

火葬人のあらすじ

火葬場の職員である主人公は、自身の仕事に憑(つ)かれた狂人的なマニアックな男で、埃と灰に姿を変えてゆく死体のような落ち着きを持っていた。この精神的に不安定な男は、いとも簡単に残忍なファシスト思想に操られ、それまで仕えてきた国家を裏切り、大量殺人を犯すという最も恐ろしい罪へと手を染めてゆく。。。

火葬人の監督

ユライ・ヘルツ

原題
SPALOVAČ MRTVOL
製作年
1968年
製作国
チェコスロバキア
上映時間
95分

『火葬人』に投稿された感想・評価

4.5
“悪魔の最大の策略は
悪魔などいないと偽ること”

チェコホラー最高作との呼び声も高い傑作!日常に侵食してくるナチスの影響で、優しき父親が狂気へと堕ちていくサイコホラー。日常を不穏な雰囲気が支配する中、“正しさ”の中で振る舞おうとする人物として父親を描いているのが怖い。

原作者が関与しているためか(監督と一悶着あったみたいだけど)、ほぼ完璧に映像化に成功しているのが凄い!感覚的にはベルトルッチ『暗殺の森』に近いように思う。父親であるコップフルキングルを演じる主役フルシンスキー(ジャケの人)の動きから喋り方から何から何までネチッこい演技のインパクトが強過ぎて本当に素晴らしい!ちなみに原作も傑作です!3回くらい読んでる😂



好き過ぎて超長文&ゴミ駄文になっちゃったので、スルー推奨です🙏



父親コップフルキングル(長いので以下コップ氏)は火葬場で働く火葬人。当時(1930年代)のチェコでは火葬が主流ではないため、営業マンを雇い火葬を宣伝中。コップ氏はチベット仏教に傾倒しており、死とそれに続く肉体の火葬によって人間の魂が解放され生まれ変わる→火葬はそのスピードを早めてくれる→そのため火葬が絶対的に正しい行ないであると考えている。

また、死こそが救いであり、生は死に至るための無意味なものでしかないと考える一方で、“時期尚早の死”は悪であるとの考えを持つ。“時期尚早の死”が善となるのは大きな困難から解放される時のみで、寿命を全うすることには肯定的に見える。

そして、正義と善良さによって統治された人間的な国家を礼賛し、目の前の安定と正常さに依拠した生活に安らぎを覚える。そんな善良な存在でありながら、発する言葉は誰かの受け売りを反復するだけで、会話の話題は新聞のネタそのまんまであり、外的思想が自分へと流入することには無防備に見える。その“自分”の無さがナチスに対しても開かれ、最初は否定していたはずのナチスに彼の中の正義や善良や安定が移っていく。

面白いのがそんな“自分”の無いコップ氏にも絶対に揺るがない思想があり、それは先に書いた火葬に関わる輪廻転生や生死に関するもの。それがナチスから流入した思想と交わり、大きな困難から解放される時にのみ善とされる“時期尚早の死”が、今後大きな困難に直面するユダヤ人(及びその価値観を喧伝する者)に対して救いとして適用され実行される。そして困難に救いを齎す“ダライラマ”をコップ氏は自認するようになる。その同化の目はそれぞれのチラシが同様なデザインで作られていることからもうかがえる。そこに抑圧された性的欲求が合わさり、最大の楽園であった家族は獣を閉じ込める檻に成り下がり、それ以上の楽園をナチス内部に見出してしまう。

とにかく本作は視線と手の動き。接写による視線の相剋の主導権はコップ氏にあり、それは異様なほどにコップ氏以外の発言が見られないことにも現れている。例外的にラインケとベッテルハイムが挙げられるが、彼らはコップ氏における心的主導権の両輪でもあり、それ故に彼らの言葉を無批判に反復する。

動物との目を経由したマッチカット的編集により動物と同一化させ(後のセリフにも表れている)、檻という牢獄の中での17年を自身たちの家族という共同体に見る。魚眼のような歪んだ像での家族の提示はそのことを裏付け、それ故にコップ氏は至る所で若い女性や裸婦画へと目を走らせ、遊園地では笑顔で楽しんでいる家族3人とは全く違う方向(メリーゴーランドを楽しむ女性たち)を不穏な表情で追う(女性を取っ替え引っ替えする感覚をクイックショットで羅列しているのも印象的で、それはコップ氏の思考表現としても用いられている)。口では妻ラブを言い続けることとコップ氏の視線の向かう先は完全に矛盾しており、妻以外の女性と関係は持っていないと豪語する割に性病検査を頻繁に行い、売春宿へと足繁く通っている。この辺りは結婚における持参金関係での男性性喪失とも恐らく密接にかかわっているのでしょう。

動物園では子どもたちが檻の中にいるかのようなシーンが挟まれるも2人は笑顔でその事実に何の関心もない。その牢獄感はどこの訪問先でも同じメンツと会うことや特徴的な場面転換編集によって助長されている。善人のように見えるコップ氏の異常さは禁酒や嫌煙等、価値観の押し付けに疑問を持たない姿や、挙動の端々から匂わされる選民思想によって徐々に印象付けられ、そのことは何よりも支配的な手の動きに現れているように見える。そして教典とも呼ぶべき2冊の本(火葬に関する法律、チベット仏教)に盲目的に従う某国民的な思考がその危うさを訴える。それらを体現する黒衣の女性はラストによってコップ氏の行く先を暗示させている。

当時チェコでは複雑な歴史のもと、主にドイツ人居住地域とチェコ人居住地域がありチェコは独立宣言後にドイツ人地域を占領→ドイツ人居住地域はズデーテン地方と呼ばれるように→ 30年代になりチェコに対してドイツ人が自治要求→ナチスの介入を許すことに→38年9月のミュンヘン協定でドイツ人居住地域がドイツへ割譲される…というまさに混乱の時代に本作は舞台設定されており、延々と議論の的であったチェコ語とドイツ語の言及もなされていたけれど、ナチスがそうだから…という以前に歴史的に民族自決的に揉めてきた国・地域だからこその展開への重みがあるように思う。地味にカレル四世を悪方面へと転換させて逆モチーフみたいに扱っているようにも感じた。実際は何も関係ないのでしょうけど😂




今日で阪神決めてほしい!!!普段見ないのに今回の日本シリーズは毎回見てて、一昨日の8回裏とか阪神得点するごとに上の階がドンドンなってて笑った🤣多分ウチも似たような感じになってたと思う😂下の階の人ごめんね。
チェコ・ヌーヴェル・ヴァーグの代表的な監督の一人であるユライ・ヘルツ監督作品です。クライテリオン版のBDで鑑賞。映画技法がフランスの本家ヌーヴェル・ヴァーグと同じなのですが、独自の雰囲気があります。「死」についての話で、「空虚な心」についての話です。不気味だし、ホラー映画と言えなくもないです。

原作は日本でも翻訳されているラジスラフ・フクス作『火葬人(東欧の想像力)』です。舞台はナチスが台頭してきた1930年代のプラハです。カレル・コップフルキングルは火葬場で働く、生真面目で家族想いな男です。その生真面目さがどことなく不気味なんですけどね。おそらくそれは、カレルに心がないからなのでしょう。空虚なんです。とても人形的なんです。

カレルはチベット仏教にも傾倒しています。キリスト教文化のため、ヨーロッパでは火葬はメジャーではありません。ほとんど土葬です。火葬はどちらかといえば合理的なイメージ。そう、火葬はカレルの不条理な合理性を表していると思うんですよね。一方でカレルはチベット仏教にも傾倒しています。チベット仏教は輪廻転生の概念が強く、独自の鳥葬の文化があります。正直にいえば、チベット仏教がカレルの何を象徴しているのかはよくわかりませんでした。原作を読もうかなあ。

ちなみにヨーロッパやアメリカの人たちの「火葬の合理性に対する嫌悪」は「コロナ禍におけるマスクに対する嫌悪」に似ている気がします。そのほうが合理的なのはわかってる。でも、人間的ではない。マスク着用が嫌なのは口を隠すと表情がわからないからですよね。アジアのボクらの方が、こういう衛生的な部分に関しては合理性を好むのは面白いと思います。多くの部分では欧米の人たちの方が合理性を好むのにね。

映画技法としてジャンプカットとクロスカットが多用されています。また、魚眼レンズを使った歪んだ画像、極端なクロースアップも特徴です。「ああ、ヌーヴェル・ヴァーグ作品を観てるなあ」と思わせる演出が多いです。ちなみに、ボクは本家フランスのヌーヴェル・ヴァーグが大嫌いです。しかし、いくつかべらぼうに綺麗な構図やショットがあります。(ボクが苦手なヌーヴェル・ヴァーグですが)絵として楽しむにはとても素晴らしい作品だと思います。

これまでボクが観てきたチェコ・ヌーヴェル・ヴァーグってヴェラ・ヒティロヴァ監督『ひなぎく』とかイジー・メンツェル監督『厳重に監視された列車』オルドリッチ・リプスキー監督『レモネード・ジョー 或いは、ホースオペラ』とかユーモアがある作品が多かったんですよ。だから、チェコ・ヌーヴェル・ヴァーグって明るくて面白いなあって思ってました。でも、明るくて頭のおかしい映画ばかりじゃないだろう。そう思って調べて本作にたどり着きました。

好みで言えば『レモネード・ジョー 或いは、ホースオペラ』みたいな明るく頭のおかしい作品が好きですが、本作のような深いテーマで頭のおかしい作品も悪くないと思いました。
benno
3.9
監督はユライ・ヘルツ…チェコスロバキア・ヌーヴェル・ヴァーグのひとりです…。

ゾンビより、スプラッターより怖い!! …それが…アタオカな人!! …主人公が兎に角狂っていて気持ち悪い…原作はグロテスクの作風で知られるラジスラフ・フクス…。

チェコ作品は70年代以降はゴスロリやロリータ、アニメーションなど独特な作品が多いですが…60年代は未だナチス・ドイツを背景にした作品が多いです…しかしその表現もやはり一風変わっていました…。

タイトルバックではヤン・シュヴァンクマイエル風に人間の顔が半分に割れたり、ボディパーツが積み重なる映像でインパクト大…そして冒頭では動物や人間の超超クロースアップ…ここからすでに不気味感満載です…。

舞台はナチスの影が迫るチェコ、プラハ…1930年代末のお話です…。

火葬場で働く主人公カレル(ルドルフ・フルシンスキー)…彼は家族思いで仕事熱心…。

しかし彼は『チベットの死者の書』に傾倒…輪廻転生を信じています…クリスマスイブの食卓、チェコでは定番の鯉の料理を前に「前世は猫だったかもしれない鯉をいただこう」… 恐怖を超えてギャグ…。

そしてカレルはかつての戦友に感化され残忍なファシスト思想に操られていくのです…お葬式のスピーチではまるでヒトラーのような演説…。

今まで愛国的だった男が国家を裏切り…絶対悪の罪へと手を伸ばしていきます…。


物語は主人公の膨大なセリフ量のモノローグで展開…くどいくらいに自分の真面目さや家族愛を強調…語り口もキモさが耳に残ります…しかし本質的には意志薄弱の下衆な男なのです…。

主人公の不気味さに加え…映像が圧倒的に面白く惹きつけます…撮影監督はチェコを代表する名手スタニスラフ・ミロタ…超広角レンズに定評があるようですが…今作ではこれでもかの超クロースアップ…魚眼を使った歪んだ映像…そして気持ち悪いほどのカット割りの多さ…狂った精神世界を映像でも堪能出来ます…エピソードの繋ぎも上手くヒッチコックの『ロープ』を思わせる場面転換…。

また、作中、気持ち悪い小道具…それが"櫛"…主人公が死者の髪を整えたその直後、必ず自分の髪を撫で付けます…っს

そして作中で使われていたヒエロニムス・ボスの絵画も摩訶不思議な不気味さを醸し出します…。

自分自身を持っていない空虚な精神性…イデオロギーを洗脳され重大な罪を犯す…そして罪の意識がなくこれが正しいと真に思う…危険思想に嵌っていく過程はどこかのカルト宗教とそっくり…他人事ではない恐怖も感じます…。

恐怖感と共に寓話風で不条理な展開…流石カフカの生まれた国…60年代チェコ作品も面白い…。

『火葬人』に似ている作品

私の20世紀

上映日:

2019年03月30日

製作国:

上映時間:

102分

ジャンル:

3.6

あらすじ

エジソンが発明した電球のお披露目に沸き立つ1880年、ハンガリー・ブダペストで双子の姉妹が誕生した。リリ、ドーラと名付けられた双子は孤児となり幼くして生き別れる。1900年の大晦日、気弱な…

>>続きを読む