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懺悔
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目次

懺悔の作品紹介

懺悔のあらすじ

架空の地方都市で、元市長の墓が何者かに暴かれ、犯人の女性が捕らえられる。彼女の証言によって、元市長の独裁により、多くの市民が粛清されたことが明らかになってゆく。スターリン時代を描いたといわれ、ソ連邦のペレストロイカの象徴となった。

原題
REPENTANCE/Monanieba
製作年
1984年
製作国
ソ連ロシア
上映時間
153分
ジャンル
ドラマ

『懺悔』に投稿された感想・評価

RIO
4.0
犯人がその人とは全然気づかない
そのような人達が背負っている暗い時代

血に飢えた蛭のようなヴァルラム
真実を見る者 真実を聞く者を粛清する

強制送還された先から届いた大量の丸太
手紙のやりとりもできなくなった夫が
木に何か言葉を残しているのではと探す悲しみ
全てが虚飾で陰惨な政治体制

芸術を弾圧されて拠りどころである
聖堂が姿を消してしまった街の人々は
どんな気持ちで第九を歌うのだろうか

木にもたれ掛かる死者
人々の心からを自由を奪ってきた者には
永遠の安らぎは訪れないと言ってるような
グルジアのテンギズ・アブラゼ

アインシュタインの頭脳が人類滅亡の道具に
されてしまう事への嘆き
解き放たれた原子力は全てを変えた
変わらない我々の思考形態
新しい考え方を身につけなければ
という彼自身の言葉が響きました
benno
4.5
旧ソビエト連邦時代のグルジア共和国(現ジョージア)で1984年に製作された作品…。ゴルバチョフによるペレストロイカの前、旧ソ連の過去の悲劇を真正面から扱い、スターリン批判ともとれる問題作…。

本当ならば作られたこと自体が奇跡…検閲を潜り抜け上映されることも奇跡…当時、旧ソ連外相で後のグルジア大統領シュワルナゼの尽力に依るところも大きかったようです。


ストーリーは至ってシンプル…。
旧ソ連支配下のある街で、長く市長を務めたヴァルラムが死去し盛大な葬儀が行われましたが、その翌朝から何度となく遺体が掘り起こされるという怪事件が続きます…。やがて捕まった犯人は女性ケテヴァン…。

彼女は法廷でなぜ両親が処罰させられなけねばならなかったのか…非業の死を遂げた両親に対する思いや独裁的な政圧に対する怒りを訴えます。「決して市長を墓の中では眠らせない!」と…。


市長にとって気に食わない人間は次々と投獄されました。反体制派の危険思想の持ち主だから…というのはあくまで名目に過ぎません。気に入らない人間であれば、事実を歪曲してでも投獄してしまう。

彼は生前、孔子の言葉を捻って「我々は不屈だ。決意を持てば暗い部屋でも猫を捕まえることが出来る。たとえ、そこに猫がいなくてもだ…。」と言っていました。

罪のない人間を罪人にでっち上げ粛清を行っていたのです…。

ただ一方で、ブラックユーモアや人間観察が見事!
独裁者である市長はファシズム丸出しの人物です。当然チョビ髭は分かりやすくヒトラーを揶揄するかのよう…しかし黒い制服に腕章は明らかにムッソリーニ…。

その役と彼の息子の二役を演じたのはアフタンディル・マハラゼ…。鬼気迫る演技と遊び心満載の監督の演出によって画面に釘付けです…。
因みにジャケ写の男性が強烈なインパクトの市長です。

裁判が進むにつれ、亡き市長が犯した許し難い罪に初めて真正面から向き合う息子と孫…彼らの苦悩と絶望が浮き彫りになります。

そして息子は神父に告解…彼が罪の意識に苛まれる様子は非現実で幻想的な世界を映し出します…。

ラストは「えっ!! 」というなんともブラックユーモアに富んだ終わり方…。このラストのおかげで上映が許されたのかも…と推測したりもします。

現在ジョージアとロシアは未だ危機的状況が続いていますが…当時のグルジアの作品が観れることはとても有難いことです.:*


thanks to; ゴリアテさ〰︎ん܀˚*𓂃 𓈒𓏸𑁍
故人への政治責任の追及。
テンギズ・アブラゼ。
『祈り三部作』の掉尾を飾る作品であり、スターリン主義への批判と絡めて紹介される事の多い社会派ドラマである。

個人的にアブラゼ作品の魅力は、強度の高いショットは勿論乍ら、寓意に富んだ物語に込められた様々なテーマの集合に有ると考える。
本作に関しても、ざっと浚ってみても「独裁政権に因る恐怖政治の波及性」だけで無く、「人間誰もが抱える原罪」、冒頭に述べた「故人の政治責任追及の妥当性」、「故人の罪過に対し、家族が連帯責任を負う事の妥当性」と云った点が挙げられよう。
言ってしまえばアブラゼの作品は、鑑賞者の切り取り方次第で傑作にもなれば、凡作にも成り得るのである。

扨、153分の尺の多くを、両親を故人に殺害された女性のナラタージュに依って構成されている本作は、「恐怖への従順さ」と云う人間の本質的弱さを孕みながらも展開する。

本作は他のアブラゼ作品と比して、稍政治色が強い作品である。
この為、個人的嗜好からは少々外れており、スコアにはその評を反映させている。
ただ、スターリン主義への批判をその儘アネクドートとはせず、英雄主義を排し、ケテヴァンの偏執的執着を含めて映像作品として昇華した点は評価したい。

クストリッツァの作品と同じく、表面上ユーモアの皮を被ってはいるが、その裏からは搾取され続けたジョージア国民の哀しみが揺曳する作品である。

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