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スターリン主義の死のkuuのレビュー・感想・評価

スターリン主義の死(1991年製作の映画)
3.5
『スターリン主義の死』
原題Konec stalinismu v Cechách
(英題では、“The Death of Stalinism in Bohemia”(原題からの直訳))
製作年1991。上映時間約15分。
捷克(チェコ)のクレイ(粘土)人形を使ったアニメーション短編映画。

この作品は、スターリンの像(クレイ人形)が手術台に置かれ、頭が開かれる。
1948年から1953年までチェコスロバキア共産党の党首であったクレメントゴットヴァルトの胸像が頭の中から生まれる。
このとから、このお話の歴史の旅が始まります。
かなり顕著な政治的内容にもかかわらずコミカルに感じてクスッと笑えたりできるのはチェコの情勢に小生が無知故にやと思います。
多少知ってる内容には、1968年のソビエト戦車によるチェコスロバキア侵攻。
それを麺棒で描かれ、丘を下る道で巨大なものから小さなものまでさまざまなサイズの石やその他のものを砕くエトセトラ。
1940年代後半から1989年にかけてチェコスロバキアの歴史をよく知っている方や、若しくはチェコスロバキアで生を得た人なら、この短編は計り知れへん意味を持ち重大さを軽視することはないだろうなぁと思いました。
クレイアニメーションとしてのアイデアのレベルは、浅はかな知恵と私的ではありますが他の短編映画と同じくらい強力かなぁと思いますし、明白な政治映画の一つとして非常に際立ってると思いました。
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    kuu

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    映画とはリアルでもありリアルでもない世界、虚構、妄想、生き物領域から、神の領域、別時代、現在、過去、未来、記憶、願望、絶望、光、闇、笑い、哀しみ、俗物、芸術、その他あらゆるもので、我自身の身体の内で…

    映画とはリアルでもありリアルでもない世界、虚構、妄想、生き物領域から、神の領域、別時代、現在、過去、未来、記憶、願望、絶望、光、闇、笑い、哀しみ、俗物、芸術、その他あらゆるもので、我自身の身体の内で生きることはなく、別人生を生きる場所でもある、我の脳では思考し得ない、他者の脳を介し風景や色、感情や思考を彩り辿ることのできるものだと思う。