カモとねぎの作品情報・感想・評価

カモとねぎ1968年製作の映画)

製作国:

上映時間:92分

3.6

「カモとねぎ」に投稿された感想・評価

emma

emmaの感想・評価

3.8
神保町シアターで観たけれど、周りのお客さんも私も終始笑いっぱなし。
詐欺師コメディは本当におもしろいなあ。
桂米朝の登場には爆笑。自分のいる場所を沖縄とだまされた米朝と森雅之一味の掛け合いはもう見事、最強のコント。
それをあの「浮雲」の森雅之が外国訛りの日本語を話したりして、軽快にやってのけるんだから非常に見もの。
ダンディなイケメンなんだからもっと洒落た感じがあってもいいかなと思ったけど、やっぱり森雅之は少しさびれた感じがある。

胡散臭い人ばっか出てきて、ずっと笑ってしまった。
途中、戦時中の不発弾や工場の廃水による公害、ベトナム特需にあやかる悪徳商売を繰り広げる工場(この工場の社長が米朝)、時代らしいシリアスなテーマも交えて。
青少年のあのおばはん達、あーーいるなあこういう人たちってのをすごく捉えて、デフォルメしていておもしろい。彼女達の再登場がまさかの形でまた笑ってしまう。

緑魔子も胡散臭い演技だが、チャーミング。

終始笑って昭和ノスタルジーも感じられて、私にとっては最高の映画だった。
タイトル名に惹かれて鑑賞。
オープニングの雰囲気で当たりと確信。
前半は登場人物みんなが胡散臭いから、肩の力を抜いてゲラゲラ笑える。後半はちょいとシリアスな場面もあったけど、昭和感満載でノスタルジックな風景と、森雅之率いる詐欺集団のキテレツさに終始ニヤニヤしっぱなしだった。
堀川

堀川の感想・評価

3.2
冒頭のシーンなんですが、300万円が全て1000円札で出てくる時点でかなり時代を感じますね(笑)しかも絵柄が伊藤博文!今や夏目漱石でも物珍しく感じる時代です。

主演は、黒澤明の「羅生門」などにも出演していた事で知っていた森雅之。

終盤のシーンで彼が外国人通訳に扮するところがありますが、周りの席で観ていた年配の方々は爆笑していました。これはリアルタイムで森雅之という俳優を知っていないと味わえないものなんでしょうね(笑)

全体的に下ネタが多めですが、言葉のチョイスがいかにも1960年代的(生まれていない時代なのでかなり憶測が入っていますが)で、ノスタルジーを感じます。「なんとか委員会」の頭の固いおばさんたちがいかがわしい映画を見せられて卒倒するくだりは、何となく筒井康隆の短編小説を彷彿とさせました。

「古き良き日本」とまでは行かないのですが、当時の日本の空気感の大らかさ、危なっかしさ(社会問題の深刻化など)といったものが感じられる映画です。
この作品は、「森雅之があんなことやこんなことしたら楽しいよね」っていう発想で作ったのかなと思ってしまう。
詐欺師のモリマの七変化や、テニス姿、緑魔子に迫られてツンツンと袖にする(モリマが女に手を出さないなんて!)ところとか。楽しくて見ていてニヤニヤしてしまう。
気取ったモリマと、少年みたいなしぐさをする魔子さんという組み合わせも楽しい。

「池部良と昭和のダンディズム」
@神保町シアター
それはそれは楽しい詐欺師コメディ。

女性なら概ね大好物の緑魔子さんですが、これはもう彼女の魅力爆発!

頭悪いチャラ女子に見えて、どんな鍵も難なく開けるし、
機転が効いてピンチを救うわ、英語の発音はファビュラス、
バンバン切り札出してくる~
ロングヘアに拘る森雅之キャップを、ショートカットの魔子が
圧倒的なチャームで最終的に勝ち取るカタルシスたるや…

森雅之さん(57)の老いて尚輝く美貌とんでもなくないですか?
旬の魔子(24)と絡んでも見劣りしないどころか
最高か!のコメントしか生まれないですよ。
全然オヤジドリーム(※)じゃないよな…

※冴えないおじさんと若くてキレイな女の子がなぜか恋に落ちるフィクション。

子分二人もナイスアクトで100回くらいいいね!ボタン連打ですよ。
高島忠夫って声がいいし、セリフも上手で驚き。
砂塚秀夫のカマ演技も良かった。
緑魔子かわいすぎ。東映作品で不良娘を演じているのもいいけれど、都会派ナンバーワンの東宝で客演してくれて本当にありがとう!
 キューティー・ハニーも真っ青のコスプレ萌えがひたすら楽しめる。ジャンプスーツ、軍服、秘書などお約束のコスチュームはもちろん、「着ない(=全裸)」という選択肢もちゃんとある。天使かな?
buccimane

buccimaneの感想・評価

3.5
魔子さん登場時のラバーっぽい服装からしてインパクトあるし七変化を楽しめるけど森さんたちまでコスプレで対抗してくるとは。
車とか凄いギミック備えられてるのをサラッと活用するのもイケてる。
砂塚さんゲイなのかなと思いきやプラトニックラブなキャラも珍しくて良かった。
思いがけず森雅之の変装七変化が拝めるコメディ良作。こんなに軽い森雅之はレアでちょっとぎこちなさというか違和感(?)があるけど、そこがまた素晴らしい。

映画自体もナンセンスになり過ぎない、現実離れし過ぎない、ほどほどにメチャクチャなところが◎。

イカサマ競艇でまんまとせしめた金を眺めて「好きな女が「はい」と言ったみたいに嬉しいなあ」とのたまう高島忠夫は、ピンクJKTをまといトルコ風呂大好きで、これまたかなり軽いキャラで素晴らしい。こういう高島忠夫は大好き。

当時の寛平ちゃんをモチーフにしたのか、砂塚秀夫が大阪に乗り込んだ時のオカッパ変装にはストレートに爆笑。オカマキャラからの展開も◎。

ルパンでいう不二子ちゃんの立ち位置にいる緑魔子は書きとめるまでもなくキュート。

「オレらは詐欺グループだから悪いことするのは仕方ないけど、素人衆が悪いことするのは許せない」と、公害を垂れ流してイタイイタイ病のような問題を起こし、さらにはベトナム戦争のナパーム弾の原料を作って死の商人として大儲けの油紙会社社長・東野英治郎を一泡吹かす。

って、コメディ映画にしては敵が巨悪過ぎるし、東野英治郎がそこまで極悪人に見えないし、その通り極悪人だとしたら一泡吹かすくらいでは甘過ぎなのでは?となるのは無粋かな。

いやいや、森雅之たちを熱油につけて跡形もなくそうとか『冷たい熱帯魚』並みに酷いし、ナチスに倣ってその油脂で石鹸作ろうとか言って(←会社の部下だったか?)て麻生太郎以上に悪い。

とにかくインチキ沖縄監禁のシークエンスとか面白かった!東宝喜劇としては一風変わっているけど、ストレートな東宝喜劇が苦手な私にはむしろ好物でした。