私の居場所の見つけかたの作品情報・感想・評価

「私の居場所の見つけかた」に投稿された感想・評価

母親である前に一人の女、娘である前に一人の女の子、親子である以前に二人の人間。同じ人間だからこそ助け合える。

母親の男癖の悪さが原因で路頭に迷ってしまった親子。そんな中、色々な考え方をする人たちに出会い、親子二人三脚で成長していくお話。

正直、結構重たい内容です。間違いなくスカッとする話ではない。
母親に振り回される娘の姿がどことなくリアルなんですよ、この作品…

自らを人生の底辺と称する娘のルーシー、駄目だ駄目だと頭では理解しているのに自堕落な母リア。
割と現実でも有り得そうなシュチュエーション。
前に進みたいのに泥沼に嵌ってしまっているんですね。

娘ルーシーの母親に向ける視線、尊敬というより侮蔑に近い眼差し。
当の本人はお構いなしに男漁り。しまいには都合よく母親風を吹かせる。
文面だけでもギスギスしていますね(笑)

ただ、このレビューの冒頭にも書いたと思うのですが、この二人は親子である以前に二人の人間なんですよ。
だからこそお互いの行動を尊重し合うべき。勿論、駄目な箇所も沢山あるけれど、お互い支え合っていこう…というテーマなんですね。

親子関係に悩んでいる方は観ると良いかもしれない一本です( ˘•ω•˘ )
やさぐれ感のあるケイティ・ホームズのジャケットのインパクトに惹かれて鑑賞。

あらすじをチェックし、ケイティ・ホームズ演じる男に依存するダメ母親へのイライラ&中だるみタイムを覚悟して鑑賞したが、まさかの素晴らしい作品で棚からぼたもち的な気分に。
うん、これは間違いなく掘り出し物だ。

ダメな母親を世話する娘の葛藤。
ダメな中にも、底辺から立ち上がろうとする母親。
この二人のバランスの描き方が上手い。
なので、退屈せずに二人の駄目駄目な生活を見守ることが出来た。
問題は深刻でとても重いんだけど、そこに流れる空気の中には優しさもあるし、絵も綺麗だから重苦しい雰囲気にはならなかった。

そしてなんといっても脇役たちの素晴らしさ…!
主演の母娘に泣かされる準備をしてたのに、カフェで働くトランスジェンダーの店員さんに泣かされるとは。
普段は明るく振る舞う彼(彼女)の、心の葛藤や偏見や暴力との闘いには胸を鷲掴みにされて苦しかった、、
オーナーのおっちゃんにも泣かされた。。

邦題の「私の居場所の見つけかた」も傑作だね。
観れば納得の素敵な邦題だ。
パッケージが目に入って手に取って、なんとなくひかれて借りてみたけど、なかなかの面白い映画に出会えました。

パムとリタがカウンターで一緒にタバコを吸うシーンが個人的に1番好きです。
Rika

Rikaの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

不器用なお母さんに振り回される娘。
よく真っ当に娘が育ったなと。。。
でもきっとお母さんの娘を思う愛は娘に伝わってたんだろうな

It’s gonna be okay
It will be okay
Everything is gonna be alright

こんなセリフをずっと繰り返してて
こうやって親子は生きてきてこれからもきっとそうやって行くんだろう。

母子家庭、男性依存、異性愛、犯罪等メッセージがたくさん。

女の子の気持ちを思って
ちょっと心がヒリヒリする映画だった。
母親リタと娘のルーシーは、リタの恋人の家を転々として生活してきた。
またもリタの恋人の家を飛び出したふたりは、新しい生活に希望を抱きながらボロボロの車を走らせていた。
しかし道中で車が壊れ修理代で一文無しになってしまう。
偶然行き着いたカフェでアルバイトを始め、慣れない仕事にてこずるふたりだったが、次第に同僚やカフェの客とも親しくなっていき、生活の基盤を築き上げていく。
初めての穏やかで幸せな毎日を過ごすふたりだったが、それぞれの生活に慣れていくにつれ、次第にふたりの絆には溝が出来ていった。


男に依存してばかりの母親は、行く土地先で出会った男に惚れる癖があり失敗することが多々あった。
娘を守るために慣れない仕事に懸命に打ち込むが、先の見えない生活の不安からお酒に頼ることが多くなる。
母親の弱い一面を娘が支え、また母親も娘を必要としていると同時に、母親は母親でありながら女でもある。
男に頼って娘を一人にさせることもあった。お互い何か言いたいことを抱えて生活しているが、母親と娘が支え合うばかりではなく周りからの支えも時には励みになる。

走る車の景色が変わっていったり、いつも見ている風景が色付いたり、娘が成長していったり、変わっていくものの中で変わらないものもある。母親と娘の関係は何があってもずっと変わらない。


PS.この母親は男を呼び寄せる惹きつける魅力があるから次々男が寄ってきて、本当に男に助けられてる点では運がいいと思った。その能力はしっかり娘にも遺伝されてたね。
えりこ

えりこの感想・評価

3.5
準新作100円DAYに予備知識一切無しで借りたのですが、思いがけず掘り出し物を見つけた気分です。

貧困に苦しむ母と娘の葛藤とリアルな感情のぶつかり合いに引き込まれてしまいました。
辛いのだけど、どこか共感できる部分もあったり…救いの手を差し伸べる優しさに心温まったり。
観終わってビックリしたのですが、主演のケイティ・ホームズが監督も務めていたとは!
なかなかよく出来た作品でしたよ。good job Katie!
Mii

Miiの感想・評価

3.5
この映画はどこまでもリアルだな、って印象。
これといって現実離れしたようなことは何も起こらないんだけど。
それが退屈には感じなくて。
むしろひき込まれる不思議な魅力があったな、って私は思う。
これまた家族の話で。
一言で言っちゃえばダメな母親なんだけど。
娘への愛情は確かにあって。
でも娘からしたらそんな母親ヤだな、って思う気持ちもわかるし。
やっぱり子どもからしたら母親は母親であって欲しいし。
でも母親からしたら母親であり女でありひとりの人間である、ってとこね。
それがややこしい。
親子って単純にはいかないよね。
これはこれで悪くなかった。
みんな何かを抱えながら、ぶつかりながら生きてくんだな、って思った。
emily

emilyの感想・評価

3.5
 母親のリタと娘のルーシー、リタの恋人の家を転々として生活している。都合が悪くなったらおんぼろ車に乗り込み、違う街へと。新しい街で無一文になりカフェでなんとか雇ってもらい、二人は生活の基盤を立てていく。二人の家を持ち上手く行っていたが、ルーシーも学校で色々あり、常に男に依存する母親との間に溝が出来ていく・・・

 母と娘。二人の間にその境界線は薄い。だらしない母親だからこそ、娘は支えないといけないと思う。そして母もまた娘のためになんとか頑張りたいと思う。しかし二人の絆は深いようで、極細の糸でつながれているのだ。成長していく思春期の娘、変わらない物は何一つない。母親が母親らしく、娘は娘らしくの常識を覆す関係が暖かである。周りを取り囲む人たちも二人と接する事で人間性がしっかり見えてくる。そこにルーシーの葛藤やリタの苦悩が交差していくのだ。人は一人で生きられない。当然誰かの力を借りる事は必要である。ルーシーにとっては母親との時間が貴重で楽しくて、二人での暮らしが続けばそれでよかった。しかし周りの男どものように母の力になる事は出来ない。もどかしさと葛藤、新しい男との暮らし。

 流れゆく景色、紅葉に寄り添うやさしい音楽が二人の関係の温かさを語る。たくさんの物が変わって行く中で変わらない物もある。母と娘の関係だ。すべてが変わったとしても、二人の間に根付く親子関係だけは変わらない。友達のようでいても、母はやっぱり母で娘はやっぱり娘。大事なのは形ではなく、お互いを思いやってるその気持ちだ。男と一緒の暮らしでも、母が居る場所、それが娘の居場所だ。それは娘だけではなく、母親も同じなのだ。娘が必要と思うように母だって言葉にせずとも必要だと思っている。だから”愛してる”が自然に出てくるのだ・・

 探し求めてもみつからない自分の居場所・・・すでにそこにいるから気が付かないのかもしれない・・