溝口監督の遺作。売春防止法に揺らぐ赤線地帯、その商売から抜け出せない女達のむきだしな生き様。短い人生、辛い思いをするならズル賢く生きた方が勝ちなのかも…8等身やで京マチ子!あまりに庶民的な木暮実千代…
>>続きを読む吉原の遊郭「夢の里」。そこに生きる女性たちは、単なる被害者としてではなく、それぞれの欲望と希望、傷と戦略を持った個人として描かれる。
溝口の視線は決して彼女たちを断罪も美化もせず、ただ凝視する。
そ…
母を拒絶する息子、父を拒絶する娘、男を拒絶する女。母であること、娼婦であること、女は所詮、社会的役割や関係性のなかでしか生きられない弱い生き物。なかでも特に母親が弱いのは、彼女が母であり女であるとい…
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