キュクロプスのネタバレレビュー・内容・結末

上映館(3館)

キュクロプス2018年製作の映画)

上映日:2019年05月03日

製作国:

上映時間:108分

あらすじ

「キュクロプス」に投稿されたネタバレ・内容・結末

≪ざっくり評価≫
優秀なB級ノワール。善悪について考えさせられる。
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総合評価 (/6) ✩ 3.0
シナリオ 3
総合演出 3
独創性 3
完成度 3
心理効果(*2) 3
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≪突っ込んだ感想≫
二転三転するシナリオがよく練られている。インパクトのあるルドンの絵画キュクロープスをメタファーとして活用することで個性も出せている。大仁田厚みたいな主人公のセリフが聞き取り難かったのが残念だが、演出演技は総じて良かった。チンピラ役がかっこいいし、ヤクザもいい味出してる。意外と尖ってはいなかったが普通に優秀な映画だと思う。ハートフルな一面もあり。

ただ、基本的に主観ポジションの主人公がキ○ガイってのは、ミステリー作品としては残念だと思う。良く使われる手法だが、安直なうえに今となってはベタになってしまっている印象なので。あと奥さんクリソツの女性の存在に違和感。プロットはふしぶし強引だったが、まあ気にならない程度と言える。
インディーズジャパニーズノワール。

池内万作主演。
アル中な危ないおっさんが嫁を殺したヤクザの若頭をこれまた正道からやんわり逸脱した刑事からネタもらって復讐を狙う。
個人的には池内さんはトリックの佐野史郎がゾーーーーンの回、ふにゃふにゃの依頼人のイメージだな。

仇のヤクザの若頭、嫁とそのそっくりさんのバーのマスター兼ヤクザのオンナ、刑事さんに連れてこられたチンピラとなかなか個性豊かでアクが濃い。

序盤がフリ通りにひっくり返ってくのは必要性ゆえに感あったけど、中盤のあるポイントから大きく展開する。

疑いが疑いを呼び、事実と嘘がこじれ、自らを責め…監督のこういうの撮りたいがあふれてましたな。あの海の寝っ転がってるとこアウトレイジ最終章の最初っぽかった。

というか不勉強すぎて知らなすぎたんだけど池内さんは親が伊丹十三だし西くん役の斉藤悠さんは父親斉藤洋介だったんだ…
なかなかいいノワール。主演の人は怒鳴りの演技は微妙だったけども、顔つき佇まいは見事。諦観に満ちた顔つきが色っぽい。

登場人物がかなり整理整頓されていてわかりやすいけども、ノワールってジャンルに関しては単にわかりやすいってことが魅力になるとは限らない。

特に主人公が結局犯人だったってオチにするなら、アイツかもいやコイツかも?みたいな混乱する感じがあっても良かったし、それによってわかる事実の絶望感も増したのに。

ただラスト付近の後味を見る限りそういう映画にする狙いはなかったのかな。

あのチンピラだと思ってたら警官だったって中盤のどんでん返しは面白かったし、アイツの演技は多少キザったらしいながらもキャラ立ってて良かったね。

それからヤクザの若頭財前役のアイツの演技は最高だった。あの絶妙に嫌な台詞回したまらん。急にキレる時のリアルさよ。

ただあんだけヤクザ出てきたのに暴力描写の生温さはいかがなものものか。弾着描写もTVレベルやで。銃撃戦を最後の最後まで焦らしてきたのは良かったのに。

にしても奥さん役の人美人だな。

あの黒目で宙に浮かんでる演出は面食らったけども、あの不気味な美人感がハマってた。

キュクロプスの例えはそんなにしっくりくるほど上手くなかったかな?

それからヤクザの若頭と取り巻きが死んだだけであの店が解放されることはないんじゃないかな笑。


色々ネジが緩んでる部分もあるけど、日本でこういう韓国映画っぽいノワールをやってくれるのは有り難い。
「描きかけ」

「県警対組織暴力」のような
ズブズブな組織の馴れ合いが
ベースにある
「仁義なき戦い」的な
復讐モノ映画でありながら

中盤に急にテイストが
シャマラン監督の代表作みたいな
ストレンジな推理モノに変化する
不思議なテイストの映画

ネタバレを恐れずに
他の作品で例えると
まさにピンポイントな作品が
ありまして…

それが、ソル・ギョング主演の
「殺人者の記憶法:新しい記憶」です

主演の池内万作さんと
ソル・ギョングの顔が似てるのは
もしや狙い?と思わせるレベル

ラストシーンも「殺人者の記憶法」
のようなテイストに変わっていく
ようで、そのあまりの急展開に
「おぉー!」と
声を上げてしまうミステリー展開

そしてラストは
北野映画への意趣返しかなと
思えてくる「あの場所」の使い方!