この映画の原作小説、
宮下奈都さんの『静かな雨』が
大好きで…何回読んでも大好きで、
だからこそ、
映画化されても観に行けませんでした。
配信が始まったらとクリップはしていたものの、
きっかけがなく…
記憶。
視覚、聴覚、味覚、触覚。
記憶はとても美しく、時に残酷。
いい思い出も悪い思い出も鮮明に覚える。
覚えておきたい思い出も、そうでないものも、心の奥底に残るか消えるかはだれも予想できない…
親しくなりきる前の段階で関係性が固定されてしまったふたり。
記憶が毎朝リセットされてしまうから、これから毎日いっしょに過ごしたとしてもこれ以上深い関係にはなれない。
その現実に少しずつ疲弊していく様…
宮下奈都・文藝春秋