吟ずる者たちの作品情報・感想・評価

「吟ずる者たち」に投稿された感想・評価

Agigon

Agigonの感想・評価

4.3

このレビューはネタバレを含みます

(あらすじ)

永峰明日香は、東京で暮らしていたが、仕事も恋愛も思うように行かず幻滅し、実家の造り酒屋・永峰酒造がある広島県・安芸津へと帰ってくる。
季節は冬。新酒を仕込むシーズンも始まる最中に社長でもある父、亮治が突然倒れてしまう。
一度休業するか、このまま今期の仕込みを続けるかで家族や蔵人の皆が悩む中、明日香は父の部屋で三浦仙三郎の手記を目にする。永峰酒造の先祖は、実は三浦仙三郎の教えを受けた杜氏が開業した蔵だったのだ。仙三郎の手記を読み進める中で、仙三郎の思いや熱意を受け、明日香は、「仙三郎が作った吟醸酒『花心』を超える『追花心』」をつくろうとしていた父のために、「百試千改」の精神で酒造りへと関わっていく。


☆感想とちょっとネタ漏れ☆

「ぼけますからよろしくお願いします 」も広島県が舞台でしたが、この作品も広島県が舞台となった作品です。同じ日に続けて広島県で撮影された映画を見ましたが、カープファンとかではありません𓆛𓆜𓆝𓆞𓆟

この作品は全く見るつもりもなかったノーマーク作品でしたが、良作でした。

この作品を通して、三浦仙三郎と言う存在と、上手い酒造りに情熱をかけた、一人の男の人生を知る事が出来ました。
百回試して、千回改める
「百式千改」の三浦仙三郎のものづくりの精神が、心に響きました。
幾多の難を乗り越え、沢山の人々の手を借りて、やっと完成した吟醸酒「花心」
そして、その味を時代を超えて現代に蘇らせ、伝統を守りながら、更に新しい味に挑戦し完成させた「追花心」。
時代が交差しながら、酒造りの奥深さと、酒蔵に生きる人々の熱意が伝わりました。
家族の絆も感じられ、とても素敵な作品でした。



三浦 仙三郎(みうら せんざぶろう、1847年3月8日〈弘化4年1月22日〉 - 1908年〈明治41年〉8月15日)は、日本の酒造家。1887年(明治20年)創案した軟水による酒醸造法「三浦式醸造法」は、天下の名酒広島酒発展の基礎を築いた。「吟醸酒の父」ともいわれる。また酒造りの傍ら、村会議員、三津町長および町会議員としても活躍した。
(Wiki参照)
ねる

ねるの感想・評価

4.0
日本酒があんな値段で買えて、飲めてることが本当に感謝としみじみ感じました
同じ広島で日本酒を通して2つの時間軸(現代、明治: 三浦仙三郎による軟水での日本酒づくり)で進んでいきます
仙三郎のストーリーは泣いてしまった
花心…

作り手の日本酒に対する思いがとにかく熱い
現代において、醸造工程は若干機械化されていると思うけど、それでも日々お酒を育てていく人の手がめちゃくちゃかかっている
こういうことを考えると胸がいっぱいになるし、微力ながら消費して応援したい
また友人に日本酒PRをしたいと思った

家に帰って早速賀茂泉を飲みました
広島弁を聞いてほっこり。
比嘉愛未さんの表情を見てほっこり。
上映館が少ないけど、観てほしい映画です。
えぐち

えぐちの感想・評価

3.9
冒頭からコロナ禍以降一度も帰れてないふるさと広島の瀬戸内の風景にやられ、ふるさとの言葉にやられ、先人と現代の時を超えた酒づくりへの熱い思いにやられ、そしてエンドロール最後の個人的には地元広島の先輩でもある監督(油谷誠至)の名前をみてやられた

この映画自体が作中の吟醸酒と同じように多くの人の苦難と熱い思いを経て完成した作品

広島の酒蔵と瀬戸内の海の匂いがします
 比嘉愛未はスレンダーな長身美人で、腕も脚も長くてスタイルはとてもいい。喜怒哀楽の表情もそれなりに上手だ。しかし何故か、存在感がない。本作品の演技もとてもよかったのだが、周囲を圧倒するような存在感に欠けている。三浦仙三郎を演じた中村俊介の存在感と比べると、かなり見劣りする。それがこの美人女優の主演作品が少ない理由かもしれない。演技は既に十分上手い。しかしこじんまりと纏まりすぎている感がある。もっと振り切った演技が出来ればと思う。

 広島は不思議な土地柄だ。有名人を多く排出する一方で、河合克行、案里夫妻みたいなクズの政治家を当選させる。反核、反戦の歴史がありながら、選挙で勝つのはいつも自民党である。総理大臣の岸田文雄も広島選挙区から選出された。去年の総選挙でも広島県で当選した9人の内、6人は自民党である。残りは公明、維新、立憲がそれぞれひとりずつだ。広島県民は何考えとるん。

 本作品にはいい人しか登場しない。ほのぼのとした作品だ。日本酒造りの歴史と苦労を描くが、必ず報われる苦労である。似たようなドラマに、和久井映見が主演した「夏子の酒」がある。尾瀬あきらの漫画が原作である。幻の酒米である龍錦を使って、幻の美酒「龍錦」を造り上げる感動のドラマだった。このドラマでの共演をきっかけに和久井映見と萩原聖人が結婚したという記憶がある。ポジティブなドラマは演者も盛り上がるのかもしれない。その後離婚したけれども。

 米と水と麹と酵母、それに製造環境の無限の組み合わせから、様々な日本酒が製造される。バリエーションとしては、葡萄の品種が1000種を超えるワインには敵わないが、日本酒はその年に作られた酒がすぐに味わえる。それに当たり年というものがないから、毎年が当たり年である。酒造りは麹と酵母の働きがすべてであり、人間はお膳立てをするだけだ。どんな酒ができるかは神のみぞ知るだ。これはいまでも変わらない。酒造りの面白さであり苦労である。

 映画としては平凡だが、家族の愛に溢れたいい作品である。出来上がった追花心(おいはなこころ)が美味しいかどうかはわからないが、鑑賞後に日本酒が飲みたくなることだけは間違いない。
hikumahika

hikumahikaの感想・評価

5.0


【広島出身・日本酒好きなら満点をつけてしまう】

そういうバイアスなしでもじゅうぶん満足できる作品だった。

明治時代に初めて吟醸酒を造った三浦仙三郎の格闘と、東京から帰郷し悩みつつも父の夢であった酒を造ることを決心した女性を交互に描く。

イベントでお会いした油谷監督、観ましたよ。素晴らしい映画でしたよ。
明日香(#比嘉愛未)は東京で夢に破れ故郷の広島にある実家の酒造へ

実家は三浦仙三郎(#中村俊介)の杜氏の末裔が継いだ酒造
養女である明日香は後継者となることに躊躇していたが、父が倒れ、父の夢である新酒造りに…

果たして、新酒の誕生は…

明治時代に日本初の吟醸酒を作った男たちとそれを支え続けた家族たち
そして、令和の広島で想いを引き継いだ酒造の感動の物語

仙三郎の言葉『百試千改』にモノ造りの想いを感じ、明日香と父が引き継いだ想いに感動しました

仙三郎の酒造りへの情熱
米・麹・温度、そして、水に対する分析がスゴかった

同じ酒造りをテーマにした『#恋のしずく』も感動しましたが、
やっぱりモノ造りにかける物語は感動しますね
たなか

たなかの感想・評価

4.0
エンドロールで不覚にも泣いてしまったけえのお、良い声しとるのお
ひとつの日本酒完成に向けて過去と現代がリンクする演出好きじゃけえのお
ところどころ猛烈に演技下手なちょい役の人がいたのと最後のお父さんのしかめっ面にはちょっと笑っちゃったけえのお
SUGIBO

SUGIBOの感想・評価

3.5
2022年 32作品目


 比嘉愛未さん目的で鑑賞。
 「大綱引きの恋」以来、映画女優
 としての彼女の美しさに夢中。

 「ほぉーか、ほぉーか、ほぉーか。」
 広島弁は優しく、美しい。
 広島県人の比嘉愛未さん、戸田菜穂さん
 僕の耳が心地よい。
 
 そんな気分で鑑賞していたが、
 素晴らしい作品に出会えた。


 明治時代、日本で初めて吟醸酒
 を作った三浦仙三郎。
 亡き娘を思って作った「花心」。

 令和時代、明日香は仙三郎の手記を
 目にする。病に倒れた父の代わりに
 新たな吟醸酒「追花心」を作る。
 

 2つの時代が平行に展開されます。
 何度も試して直す。「百試千改」
 の言葉を胸に男達の目が熱い。
 吟ずる者、職人達がカッコいい。

 
 広島の地域振興映画です。
 まだ全国公開されてない作品。
 地元の映画館で公開された際、
 鑑賞候補に入れてみてください。
 オススメします。

 こんな形で親孝行。
 比嘉愛未さん最高でしたね。
磨

磨の感想・評価

3.5
日本三大酒どころの一つ、広島を舞台にしたヒューマンドラマ作品。

日本で初めて軟水醸造法を確立し吟醸醸造の父と呼ばれた三浦仙三郎の物語と、東京から出戻りした女性が、その三浦仙三郎の末裔が継いだ酒蔵を継ぐことになるという物語。2つの時代の物語を並行して描いている。

比嘉愛未の現代と中村俊介の過去は交互に展開するけど、着衣も違うし混乱する事はないと思う。全体的にも作りが丁寧だったのもあると思うし、テーマに三浦仙三郎の精神をドンと置いた事でブレが無かった。
ご当地映画(という括りになるのかな?)も最近の作品は大概映画館で観てるけど、本作は数ある中でも好きな方に入る作品。
無論、大好きな日本酒がテーマというのもあるけど…。

やはりその製造過程などが日本人の精神に結びつくものもあるし、“日本酒ものにハズレなし”なのかも?大体そうだけど、主演が美人女優ならなお良し(笑)


ちなみに本作、11月に広島県先行公開したのは知っていたけど、先週より遂にその他の地域でも公開スタート。
でも、ここでは3/25公開になってる⁉︎
…東京が、ってことかな???


個人的な今オススメの日本酒は三重県名張の純米酒【而今(じこん)】(吟醸酒もあります)
名張のお酒って事件マニアからするとどうしても印象良くないけど(映画99.9で思い出しちゃったよ‥)とても美味しい。むしろ旨くて危険(笑)
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