貧しい農民のヨウティエと障害のあるクイインの夫婦。理不尽な運命も静かに受け止め、抗うことなく自然に身を委ねて、無欲で堅実に生きている姿に、何とも言えない感情が湧き出てくる。
憐れみなのか愛情なのか…
夫婦の暮らしの中で
絶対の安心感なのか
強い絆
きっと出会いも別れも
運命だろうけど
その中で
溢れる愛こそ
幸せだったのではないか
本当の愛とは
一緒に
いたい
と
別れても
思えることなのか…
素朴と呼ぶには慎ましすぎるし、ハートウォームと喩えるには切なすぎる。
言葉は極めて少ない。
家族からも疎まれ、厄介者扱いされている二人が身を寄せ合うように育むそれを、愛と呼ばずになんとしよう。
…
リー・ルイジュン、2022年。
2011年の中国西北部甘粛省が舞台とのこと。土や自然、二人のリズムが珠玉。
開始15分「麻花をお食べ」「自分達が食べないとご先祖も食べられない」で早くも涙が。
…
慎ましく清らかな人間が織りなす生活。
必要最低限の生活道具。
部屋を灯すろうそくのように
小さくも温かな幸せ。
騙されていても、本来得る稼ぎを搾取されていても、そんなことは眼中にはない。
自分の手に…
塵という言葉を悲しくしてしまいたくはない。あえて描かれないことで、やさしく残る余韻を大事にしたい。農民たちは、開発に押し出され、たとえ社会から埋もれていたとしても、土とともにおだやかに暮らしていた。…
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