賞賛すべきは「映画」としての素晴らしさでもあり、「物語」としての面白さでもあるのだが、何よりも「小説の映画化」という難事業の到達点の一つとして、本作を記憶しておきたい。
原作は文庫で上下800ペ…
見応えあり。本作の主役は「歌舞伎」そのだと感じた。芸であり、役者であり、家であり、血であり、この伝統芸能を継承し続ける全て。華やかな陰にあって外からは見えない歌舞伎界の真実を追う中でこの2人の物語が…
>>続きを読む"この部屋には美しいものが何もないだろう?
妙にほっとするんだよ"
煌びやかな舞台の「芸」と「血」を主題としたスペクタクル映画。
あの数畳の和室に安らぎを見つけた万菊の姿が、ずっと離れない。
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©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025 映画「国宝」製作委員会