蝶衣の愛に対して歪みと呼べるほどの接し方は幼少期に娼婦の忌み子として生まれ、捨てられた経験からくるものだろう。
役と自己、芸と人生、愛と忠義の境界が溶けていく中で、蝶衣は最後まで“虞姫であろうとする…
悲劇の積み重ね。
京劇でトップスターにまで上り詰めたのに、すれ違いや時代に報われず、終盤はとにかく見てみて胸が痛むシーンばかりだった。
衣装はとても映えていて、演劇シーンの見応えがとてつもなかっ…
何かを演じることの美しさと自我が飲み込まれる過酷さを描きつつ、歴史と運命の流れに翻弄される姿には大きく心を動かされた。主人公たちが四面楚歌と重なる展開や、細かな小道具まで活かしきる演出にも惚れ惚れす…
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