ミリキタニの猫の作品情報・感想・評価

ミリキタニの猫2006年製作の映画)

THE CATS OF MIRIKITANI

上映日:2016年08月27日

製作国:

上映時間:74分

3.9

あらすじ

2001年、ニューヨーク、ソーホーの街角に路上で猫をいつも描いている謎の東洋人がいた。たまたま通りかかったリンダ・ハッテンドーフはその猫の絵の愛らしさに惹かれて思わずその人に声をかける。それが2人の人生を大きく変えるきっかけになるとは知らずに・・・。 その人の名はミリキタニ。絵画の巨匠だと言う。街角でひんぱんに会ううちに、年齢も、性別も、人種も異なる2人の間に奇妙な友情が芽生えていく。心優しい…

2001年、ニューヨーク、ソーホーの街角に路上で猫をいつも描いている謎の東洋人がいた。たまたま通りかかったリンダ・ハッテンドーフはその猫の絵の愛らしさに惹かれて思わずその人に声をかける。それが2人の人生を大きく変えるきっかけになるとは知らずに・・・。 その人の名はミリキタニ。絵画の巨匠だと言う。街角でひんぱんに会ううちに、年齢も、性別も、人種も異なる2人の間に奇妙な友情が芽生えていく。心優しいリンダとガンコでワガママなミリキタニ。対照的な2人のやりとりはユーモラスで笑ってしまうことも。そしてだんだんと猫の絵に隠されたミリキタニの過去が明らかになっていく。彼は日系人。サクラメントに生まれ広島で育った。 そんな日々のなかで突然、9・11テロ事件が起こる。崩れ落ちるワールド・トレード・センターはソーホーのすぐ近く。ミリキタニを心配したリンダは思いきった行動にでる。ヒステリックになるアメリカの世論をみて「前にも同じ事があった」とつぶやくミリキタニ。 「生み出すべきものはアートだ!戦争じゃあない」

「ミリキタニの猫」に投稿された感想・評価

マミ

マミの感想・評価

-
旅行先で偶然観られた。真っ昼間だったせいか観客は私だけ。80歳を越えてニューヨークで路上生活する日系人画家のドキュメント映画。他人に頼ろうとしない精神力の強さにとにかく圧倒された。

これを観たボストン郊外にある映画館West Newton Cinemaにすっかり惚れた。1937年開館でレトロな雰囲気が最高。職員募集中だったので応募したい!と真剣に考えたほど。

帰りはボストン市内へどうやって戻ろうかと考えていたら、別の映画を観終えた夫婦が最寄りの駅まで車に乗せてくれた。その昔米軍三沢基地に14ヵ月駐在していたというギリシャ系アメリカ人のご主人はクロサワの大ファン。映画の話でめちゃくちゃ盛り上がった。駅で降ろしてもらうときに奥様から「知らない人の車に二度と乗っちゃ駄目よ。」とクギを刺されたのに笑った。
Nishmarra

Nishmarraの感想・評価

4.3
ミリキタニの時間が再び動き始める瞬間、それが彼の憎んでいたアメリカの力を借りて成されるところとかいろいろ泣ける。監督の人間愛がミリキタニの憎しみを解いていった。
編集もしゃしゃらんけど的確で泣ける要因のひとつ。
sa

saの感想・評価

3.8
歴史的背景とか色々考えさせられるけど、彼の描く絵が素敵なことと、途中鼻歌歌いながら作業してるシーンをみて、
うちのおじいちゃんみたい、って微笑ましくて、感情がダブって泣けた
かっこよかった
カツミ

カツミの感想・評価

3.8
感動とか感激とかでは無く、ただただミリキタニさんのアイデンティティに驚かされた。
心にのこった。
ドキュメンタリー映画の傑作だと思う。
人にはいろいろあるんだな。
映画の力で救われることもあるし、なにが起こるかわかんないね。
まつこ

まつこの感想・評価

3.9
日系2世である路上画家〝ジミー・ツトム・ミリキタニ〟を通して戦争や9.11による人種問題、負の感情、それらを乗り越える力を伝えるドキュメンタリー。

とっても重いテーマなのに、二人のやりとりはいつもあったかくユーモアに溢れている。9ヶ月追いかけた後と言っても見知らぬホームレスじぃさんを家に住まわせるんだから、彼女自身が平和を愛する人なんだろうな。帰りの遅い彼女を心配して怒るシーンが好き。

特典映像の中で監督が語る、広島平和記念式典でのある子供のスピーチに涙が溢れた。

「負の連鎖からは何も生まれない。あの日苦しんだ人を救うことはできなくても未来の人たちを救うことはできる。断ち切る強さを持って、隣の人と手を繋げる世界になればいい。」というような言葉に改めて、犠牲の上にある平和に感謝したいのと、難しくても世界平和を唱えられる日本で在り続けられますようにと願いたくなった。

最近まで再上映されていた本作。閉鎖主義を語る今だからこそ届く言葉もあるんじゃないかな。
80にして
人生が動き出した
おじいさんの話。

路上生活と路上創作活動を
行なっていた
偏屈日本人画家
ジミー・T・ミリキタニに、
この映画の監督である
リンダさんが声をかけるところから
始まるドキュメンタリー。

撮る人(リンダ)が
撮られる人(ミリキタニ)に
献身的な努力をし、
共に暮らし理解することで、

撮られる側の怒りが溶け出し、
心の傷が癒えていくところを
漏れる事なく映し出している。

いくつであっても
人の人生と世界って変わる。

強制収容所を訪れた時の
ミリキタニ氏の「許すの眼差し」と
その後の生き方に、
人間は許してなんぼの人生だと
強く思った。
324

324の感想・評価

4.3
凄い。確かに奇跡で溢れている。

9.11当時の記録としてだけでも見応えがありすぎる。この作品を観ると、やっぱりトランプの政策は人道的に間違っていると思わざるを得ない。日本もどうかと思うが。

アメリカにおいて特に強く意味を持つ作品。数十年、数百年繰り返し見続けられるんだろうな。
Osamu

Osamuの感想・評価

4.2
絶望的に悲しい感情がこみ上げてきた。

日系二世の米国人アーティスト、ミリキタニを映すドキュメンタリー。

ミリキタニはニューヨークの高齢ホームレスで、誇り高き「グレート・マスター・アーティスト」(自称)。第二次世界対戦中、日本人収容所に入れられた経験を持つ。

当時、米国の日系人は石を投げられ、経営する店をメチャクチャにされ、パスポートも財産も取り上げられ収容所に入れられた。挙げ句の果てに市民権を放棄する誓約書に半ば強制的にサインをさせられた。

宣戦布告無しの攻撃に恐怖した米国人は「狂った民族」日本人を自分たちの街から追い出したのだ。

強烈な恐怖を受けた人間は、分かりやすい敵を仕立てあげ、攻撃することで恐怖を塗りつぶそうとする。そのような状況下では人びとの間で同調が起こりやすく、同調が広がる中で攻撃がエスカレートしていく。その熱狂の中で人は思考を停止させ、悪魔のように残酷になれる。

このドキュメンタリーは、9.11前後の米国が舞台。事件後、テレビのニュースは威勢よく「敵」を攻撃した。そのニュースを見る無表情のミリキタニが印象的だった。

ミリキタニは80歳と高齢になっても路上生活を続けた。国から年金を受け取ることを拒否し続けた。それはなぜか。

彼は50年以上も米国を否定し続けたのだ。50年、あまりにも長い。

今も繰り返される排他攻撃に彼の50年を重ね合わせるとき、絶望の涙を流すしかない。
mskj

mskjの感想・評価

4.0
リンダ、リンダ、リンダ
そういえば監督の名前だったと気付いて暖かい気持ちに