ある日わたしはの作品情報・感想・評価

「ある日わたしは」に投稿された感想・評価


男たちが皆気持ち悪い、もしくは最低。

あと、むやみにズームインが多い。
もた

もたの感想・評価

3.7
喜八監督の無駄にキレのいいカット割りのせいで、一瞬増村作品のようなラブコメディと勘違いしたけど、思った以上に雑な点もある、凡庸な恋愛劇だった
演出だけ先走ってる感が逆におもしろい笑
『隠し砦の三悪人』の上原美佐を主演(おそらく唯一の主演)に迎え、岡本喜八がメガホンをとった青春映画。
現代から見るとすこし古風な貞節観念に縛られた主人公が思い悩み、恋をするさまを描いた内容になっているが、煩悶し、上気し、移ろう感情を感じさせる高度な演技を要求される上原美佐に、才能がないといって二年で引退させるだけの演技力しかなかったのが、寂しい。ここぞ、という場面で心情を映すだけの表情がなく、ずっと上品なお嬢様という具合で、一辺倒。この映画が彼女を試すための企画だったとしても、もうすこし上手い女優さんを起用したら映画の質も変わったかも知れない。ホントに綺麗で大好きな女優さんなんだけど・・・。
ストーリーも、展開を引っぱる謎が安易でわかりやすく、力がないのも困ったもの。冒頭の政治家のくだりは放置のままだし、恋人の父親のくだりも伏線としてはやたらとくどいし、細かいところも成功しているとは思えない。石坂洋次郎の原作は未読なので脚色が悪いのか判断しかねるが、最大の原因は全体が前近代的な観念に支配されている点にあると思う。現代から見ると物足りないのは、仕方ないかも知れない。当時からしても相当古い貞節観だったろうと思う。
岡本喜八も「当時の映画界は、何故か、石坂洋次郎ものが新人監督の登竜門、という事になっていた」と言っており、いくらか疑問は感じていたのだろうか。
監督作品は二十五本ほど見てきたが、喜八イズムたるテンポの良さを以てしても拭いきれない歯切れの悪さがあった。
mingo

mingoの感想・評価

4.1
主演宝田明父親役に宮口精二上原謙などの二世代間の青春恋愛劇で、男女間のどろどろした葛藤劇も描かれつつも、デビューしたての喜八の才気溢れるカットバックとカメラワークで青春の瑞々しさが画面から飛び出してくるような傑作。
古い貞操観念から新しい時代の恋愛へと発展途中にせよ、「青空娘」しかり日本人が持つ青く清らかな心は懐かしいと思うばかりではなく、ノスタルジーさえ超越しただただ気持ちが良いものだなと再確認。わたしもこの時代にタイムスリップして恋愛などしてみたいと思わせてくれる喜八の映画作りにまいるばかりである。
そして「隠し砦〜」で黒澤に気品と野生の二つの要素がかもしだす異様な雰囲気が評価されデビューした上原美佐主演の本作だが、芸人ゆりやんがやる昭和の映画女優の棒読み演技そっくりで笑った。才能がないとたった2年で引退したが、それでも美貌は群を抜いて綺麗だし、独特の存在感は目を惹く女優なことも再確認。水野久美もべらぼうに美しく、ますますこの時代への羨望が増すばかりであった、、、
岡本喜八のバンカラな演出とタンゴを基調にした音楽が、脚本本来のメロドラマ性を殺いでいるというか一風変わったものにしている。
才能がないからという理由で引退した上原美佐。この映画を見ると、引退したくなる気持ちがよくわかります。
どこにでもあるような男女の恋愛劇をここまでコミカルに面白く撮ることができるのは岡本喜八ならではだと思った。奇妙な伏線をしっかりと回収する終盤の展開は秀逸。彼氏の父親が主人公のおでこにキスする場面は中平康『誘惑』を思い出した。