音楽喜劇 ほろよひ人生の作品情報・感想・評価

「音楽喜劇 ほろよひ人生」に投稿された感想・評価

mingo

mingoの感想・評価

4.1
第二次世界大戦前の日本における初期のミュージカルコメディであり、超傑作。構成に森岩雄、台本松崎啓次、台本協力に瀧口修造という知る人ぞ知る超豪華クリエイター陣。主役のお父さん役に徳川夢声、「彼氏」という造語をつくった元祖超マルチ俳優。そして、東宝スタジオの存在する場所で製作された最初の映画にあたる記念碑的作品。ラストのほろ酔い加減でほろ苦いビールを泣きながら呑む藤原釜足に、うんうん、一緒にビール呑もう!てなること間違いなしの元祖ミュージカルの傑作。「舗道の囁き」と一緒にぜひご覧あれ。
ちなみに知らんかったけどスピッツ「みなと」のCDジャケットになってるのが本作みたいネ、
生活

生活の感想・評価

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日本最初期のミュージカル映画。「音楽喜劇」ってあるように本当にドタバタミュージカルコメディで観ていて飽きない。邦画とハリウッド映画の感覚が混ざったような不思議な映画。
okimee

okimeeの感想・評価

3.4
PCL初のミュージカル映画
日本初のミュージカル映画とも題されている。

詳しいことや難しいことはわからないけど
1933年は、大戦が始まる少し前。
ほろよひ(というより泥酔)しながらも朗らかにたからかにスカッと生活している。


「サラリーマン電車」がおもしろいw
東宝の前身であるPCL第1作目の和製ミュージカル映画。日本でもこの時期からミュージカル(オペレッタ)が撮られていたという事実にまず驚く。ミュージカルシーン以外の強盗の下りとかは正直かったるい気がしなくもないけれど、酒を飲まないとやっていけない辛い現実と向き合う主人公の姿が妙に感動的で、こんなハイスコアにしてしまった。酒場のシーンは『会議は踊る』を参考にしたのかな!?日本人は映画の中でももっと歌って踊るべき。それと、ヒロインの千葉早智子(成瀬の元奥さん)は歌うまい上に今でも通用するほど可愛いかった。
青山

青山の感想・評価

3.5
スピッツのジャケットに使われてて気になったので観ました。
wikipediaでざっくりと調べたところ、日本初のトーキーにして日本初のミュージカル映画が作られたのが1931年。本作はその2年後の1933年に作られた、日本最初期のミュージカル映画である。らしい。
アホっぽい喋り方の美女をアイス売りの青年と音大生の青年が取り合う三角関係ラブコメって感じで話が進む。そこに泥棒さんたちも絡んでくるが、基本的にはシンプルなお話。
登場人物の見分けが付きにくかったりギャグが古過ぎたりで序盤は見づらいものの、終盤の展開は楽しい。「ホームアローン」みたいなクライマックスは映像が見づらくて何が起こってるのか分かりづらいのが難点ではあるが、まぁなんか楽しそうで何よりって感じ。「謎みたいな泥棒だったなぁ、あはは」って言いながら椅子を揺らす場面の良さ!その後のドンチャン騒ぎの賑やかさ!音楽喜劇という名を表すようなハッピーエンドではあるんだけど、めっちゃくちゃ切ないっていう!
今見るとちょっとキツイ部分もあるけど、それ以上に素晴らしい物語でしたのよ。
最新を観た後は最古。昭和8年、日本における最初のミュージカル映画。駅のホームで働くビール売りの娘、同じくアイスクリーム売りの若者、ヒット曲を作ってしまった音楽学校の学生による淡い三角関係が描かれる。基本的にはコメディだが、ラストはチャップリン映画っぽくホロリともさせられる。

映像音声ともに良好で、見ぐるしい聞きぐるしい箇所はほぼ皆無。芝居から歌唱への繋ぎがたどたどしいのは、最初のミュージカル映画なんだから情状酌量の余地あり。駅のホームや発着する列車がベニヤで作ったみたいなセットなのは、味わいのうちだろう。

昭和8年といえば、戦雲既に垂れ込めている時代だが、映画の中はまだ明るい。大らかに愛を語り、大声で笑っている。こういう世相だからこそ明るいエンタテインメントを、という反作用が、映画人たちの間にはまだ生まれ得ていた、という時期だったのだろうか。

そうした時代の空気をあれこれと想像できるのも、この時代の映画を観る楽しみのひとつである。