逢いたくて逢いたくての作品情報・感想・評価

「逢いたくて逢いたくて」に投稿された感想・評価

楽しく粋、それでいて切ない傑作!

園まりというスター歌手ありきの昭和プログラムピクチャーなんだろうけど、コメディセンスといい、カット割りといい、シネスコを活かしまくった撮影といい最高。

大学のカンツォーネサークルの運営費用不足から、部員の女のコがお金欲しさに出たそっくりさんショーで園まりの歌まねをしたことをきっかけに、喉を壊した本人の替え玉になってくれと頼まれて…、という話。もちろん主演一人二役もの。

大学の新入生サークル選びの冒頭から楽しく小気味よいのだが、部室2部屋を1画面で捉えてからの3部室1画面のところで相当なシネスコ使いと一気に気分がノッた。

そっくりさんショーに移る時間の省略、誘拐シーンの画面で2つの事件を同時に見せる、加藤茶の面白ぶり、替え玉作戦の見せ方等々、どのシーンにも仕掛けがあって全然飽きない。その上、構図もバキバキに決まってるし、人物の出し入れも絶品。

スター歌手映画なので歌がふんだんに入るのだが、導入も見事なまでに自然だし、クライマックスの園まりの決断の顔を別の歌シーンとのクロスカッティングで歌になぞらえ敢えては映さない。粋ですなあ。しかもスターはスターでなければいけない、というあの切なさ。本人ではないのだから、二重に切ない。

松原智恵子のツンデレも可愛すぎて常軌を逸している。

脚本も見事すぎるが、これって元ネタがあるのかな?オリジナルだったら巧すぎますよ、これ。

昭和歌謡映画がこんなに素晴らしいとは知らなかったので、どんどん観ていかないといけないことを思い知らされた。

ちなみに私は、黒沢清を推しすぎな評論家、藤崎康さんの人生ベストとのことで気になって鑑賞しました。

なお、今ならu-nextで観られます。でもDVD欲しい…。
haruna

harunaの感想・評価

5.0
短編映画だからこそ!のわかりやすさ、テンポの良さ!
面白かったし、とってもいい話でインパクトに残りました。