たかだか2分ほどのオープニング・クレジットだけで、作品の核心を伝えながら、これほどまでに何かを表しえた映画をちょっと他に思い出せない。スモーキーな白黒の映像に、ガウンをまとってリングに立つ男。これか…
>>続きを読むやたら太ったり痩せたりする「名優」デ・ニーロよりは、当然ジョー・ペシの暴力に至るまでの点火と発火に目が釘付けなわけです。
特にスコセッシ作品で毎度お目にかかる、小さなオッサンのふるう壮絶な暴力。
一…
“怒れる雄牛”の栄枯盛衰
人から集められる愛情や真意を信じられずに、ただ魂の渇望に任せて実力で突き進む主人公は”怒れる雄牛”そのもの。しかし、その姿は人間味に溢れており、嫌悪感を抱きながらも応援し…
ほぼ全編モノクロで、一瞬で過ぎ去っていく幸せがカラーで描かれているのがなんとも哀しい。ボクシングシーンは圧巻の一言なのだが、実はボクシング映画というよりも延々とモラハラを繰り返した果てに惨めに荒んで…
>>続きを読む スコセッシ&デ・ニーロの作品でいちばんクラシカルな意味で完成されてるのってコレなんだろうな。
ただその完成度の高さがかえって自分にはハマらなかった。雑味ありすぎ・はっちゃけすぎでもマフィア映画…
ストイックすぎる役作りで知られるデニーロだから、どんだけ素晴らしいボクシング映画なのか…!と見始めたら、全然違った。
正直期待していたボクシングシーンはそんなでもなく、むしろこの男の日常生活が異常だ…
夢を掴むために鍛えた拳が思わぬ方向に向いてしまう。
表舞台ではタフなボクサーだが、私生活では自信の無さから疑いや暴力に飲み込まれていた。
チャンピオンなのだが紛れもない1人の人間として描かれていて、…
こういうキレた役をやるのがうまいデ・ニーロ。アカデミー主演男優賞は伊達じゃない。
しかし、映画的にはタクシードライバーが好きだ。どっちもポール・シュレイダーが書いているが、いい意味でレイジング・ブル…
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