愛染かつら 前後篇の作品情報・感想・評価

「愛染かつら 前後篇」に投稿された感想・評価

田中絹代が可愛らしい。看護婦から歌手って...笑様々な障害を乗り越えて結ばれる二人~
どういうわけか、タイミングが合わず、またこのメディア鑑賞歴初期はあまり気にしてなくてやり過ごしてたのもあり、今回初めて観た。総集編で随分短くなってて、時間の重みや細かい経緯の具体描写、或いはダメ押し的説得力・余韻に欠けてるが、脚本の組立・進行・絡まりの見事な効果の表す力と気品、演出のシンプル・スッキリで嫌味皆無のこの作家の才の最大限の結実、役者の曇りない正直な役の主張と存在、今・月9や韓流の枠にはめ込んでも秀でるだろう名作だ。
セット・バジェットは当初シンプルというより貧弱だが、看護婦の量・画面埋め込み等増えてきて、そしてきら星の如くにスター・名優がふんだんに散りばめられてきて(主役ふたりをパターンに沈ませず、覚醒させる桑野通子は縦横無尽の意志・行動力、ドラマや映画をはみ出してもお構い無し、むしろスッキリくる)、客船の動感や応接の深い対応の外内ダイナミズムが突きだしてくる。俳優の正面バスト図の微塵もの気後れなさ、俯瞰めや縦めの透徹、最小最大効果の切返し・どんでん・90゜変のスッキリ無駄ない切り結び、横移動の人物群や状況捉え、DIS・FO・WIPE、動きの追いや2場対応スリルのカッティング、等もだが、多用も常に新鮮、初めて発見された手法如くの力・はみ出しを持ち作品の価値を決定したのは、縦運動・アクチュアリティ持って力溢れ寄ってく、(背越し・斜め)フォローや対象肉薄へ向かう・移動(時に横めフォローも)の、パターンなく映画を各々に突き抜けた生々しさだろう。
「静かに辞めて身を引くつもりでしたが、残って若先生を探せと仰るなら、見つける結果が逆にそちらを窮地にも。」「私を見損なわないで、あなたを退けて浩三さんと結婚なんて。どちらが結婚ではなくて、浩三さんを幸せに出来るのはどちらかという事。貴女も好きな人を求めるなら、覚悟を決めてとことん進んで。」「(経営難の為の向こうは婚姻・援助受けに? )私が結婚せず、持参金を自分の物にできるとして、津村医院を救いたい、と云ったら。」「貴女の夫亡き後の子育ての苦労の過去、看護婦仲間の助力・友情も知った。改めてこれまでを水に流し、将来を約束する愛染桂へふたりで向かうに戻る事へ。」
昨日、久し振りに再見・三見してもとより最高の映画と思っていたも、改めて激しく書き付けるを抑えられなかった芳亭作品に比べると、若干肉づきや肌理がよくないけれど、巧みな流れ流されてゆくメロドラマの妙というより、メロドラマの編み目を縫いながらも、誤解や行違いを拡がる前より塞き止める、強く姑息さと無縁の、意志の力のヴァリエーションが謳歌を停めることのない、全てに通じる人間讃歌のように思えた。押し付けがましさ、嫌味と無縁の、只清々しく併走してくれる、マラソン・一流ランナーを感じるような。
ち

ちの感想・評価

3.6
授業中に鑑賞した
あまりにもわかりやすい障壁と展開に少し笑ってしまったけど、テンポの良い展開で見やすかった
2人が純粋で真っ直ぐで特にヒロインがちょうかわいい
恋応援したさMAXになった
先日1954年京マチ子主演の愛染かつらを見た上での鑑賞

【あらすじ】
シンママ看護婦の田中絹代は病院の若先生上原謙と相思相愛になるのですが、その恋は様々な障害に邪魔をされます
家柄による身分差、恋のライバルの登場、子供の存在、すれ違いや誤解によりなかなか上手くいきません
要所で愛染かつらの歌が流れ場面を盛り上げるメロドラマとなっています

【感想】
総集編ということですが一応話は通ってるかと(リメイク版で流れ知ってるからかも)

ただ前半かなり駆け足な印象、出会って相思相愛になるまでが早すぎる
あとはクレジットでは服部の妹高杉早苗とか、木村医学士の妻水戸光子の表記があるけど切られてると思う

リメイク版とは細かいところも結構違ってる
1番の違いは恋のライバル的な桑野通子の存在、病院経営が傾いてるなんて話もなかったはず

全体的な雰囲気としてはこっちのほうが好きなんだけど、完全版で見られないのが残念なところ
昔あるあるだけどヒットしたからこそ総集編(短縮版)のためにカットされちゃったっていう悲劇

リメイク版と比較して気づいたのは
今作では待ち合わせ場所が新橋駅なのね、リメイク版の新橋駅と間違えたんじゃ云々の台詞に違和感があったけどちょっと納得

主演の田中絹代と京マチ子比較
田中絹代がとにかく綺麗、そりゃ一目惚れする
そして受け身、耐える女性ってのが似合うんですよね、そんな可憐な姿が良い
比較すると京マチ子はどうしても派手な印象、その分レコードデビューの件に関してはこちらのほうがありえそう、歌唱シーンも京マチ子のほうが様になってる気がする
Kunihiro

Kunihiroの感想・評価

3.5
戦前に作られたメロドラマの金字塔。絹代さんが役のイメージにピッタリだった。
すれ違いメロドラマ。
お嬢さんの凛として健気な姿に心を打たれる。
看護師仲間たちも良い人で良かった。
1975年2月27日、丸の内東宝で、母と見に行った。すれ違いドラマの典型だけど、当時は携帯電話等ない時代、恋人同士会えるのかハラハラしながら見たものです。
さ子

さ子の感想・評価

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可愛いおまえが あればこそ
つらい浮世も なんのその
世間の口も なんのその
母は楽しく 生きるのよ
これはちょっと問題作だと思います

元々フィルムが残っておらず、4本の映画化を90分弱にまとめた総集編ということなのですが
シナリオを読むと膨大なシーンがカットされています
シナリオは実に緻密に描かれておりほとんど別物です

またこの総集編愛染かつらをなぞるように無理なく膨らませたのが鶴田浩二版の愛染かつらです
話を追いたい場合はこれを見ればいいと思うのですが、元の失われた映画とは異なっています

映画のヒットに応じて話を膨らませた続編が作られたということですが、たしかに波瀾万丈な内容になっており、今見られないのは本当に残念です

この総集編をどう評価すればいいのか難しいところです
それなり面白いのがまた困ったところです
映画的にどうこうというよりも筋を楽しむタイプの映画だと思います
それだけに元の筋がよく分からなくなっているのが残念だし、これをヒット作、名作と判断した時、何が評価されているのか、さらによく分からなくなってしまっているのではないでしょうか
こむぎ

こむぎの感想・評価

3.5
フィルム映画ならではのフルっぽさが堪らない。この時代は馴染みがなく、出てる俳優さんは知らない方ばかりだけど、美男美女で見応えがあった。

すれ違いのラブシーンって、どの時代の映画でも本当に心にときめく。娘がお母さんのことを「ママちゃん」って呼ぶところが可愛かった!
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