不壊の白珠の作品情報・感想・評価

「不壊の白珠」に投稿された感想・評価

菊池寛のメロメロドラマ。清水宏監督がシャープに切り取っている。
好きな男性が自分の妹と結婚する。孤独な姉。
しかし天真爛漫な妹は結婚後、他の男と遊び惚ける。
姉に相談する男。密かに彼を慕っている姉の複雑な心中。
このまま押さえていた恋心がはじけて、不倫するかと思ったらそうではない。
昭和初期のモラルの厳しさからか、秘めた想いのまま踏み出さない姉。
不壊の白珠・・・姉の美しい魂は、決して穢れないし壊れない。

一方でモダンガールな妹は、益々エスカレートして遊びまわる。
まるでジャンキーな「パーティ・ピープル」だ。
昭和風俗に、古い倫理観と現代的女子の共存が面白い。この時代にもパリピは居たんだね(笑)。
今ならエグザイル風なパリピ男のチョビ髭が実に怪しい。遊び人のコイツは夫よりも妹の性質をよく見抜いている。チョビ髭が怪しさの象徴なら、チャップリンも元は怪しい人物象だったのかなと妄想して楽しんだ。

喫茶店での窓に映る影がオシャレ。藤城清治の影絵みたい。
フィルム状態も綺麗だし、軽快なサイレント映画でした。
(YouTubeでも観られるのだが、弁士の口上がないと流石に辛いと思う)