大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]の作品情報・感想・評価

「大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]」に投稿された感想・評価

「生きるということは、男と女ということは、ただ女の腹に種をつけ、家の血をつないでいくことだけではございますまい」

家も立場も役割も越えて、一人の人間として生きる希望を見出す物語。

<あらすじ>
五代目将軍 徳川綱吉の時代。
大奥では、将軍の父 桂晶院と、御台所が派閥を争っていた。
桂昌院の推す、伝兵衛が松姫の父である劣勢を覆そうと、御台所は京より右衛門佐を呼び寄せる。
身分高い公家とはいっても、実情は貧しく、毎夜他家への女へ赴いて子種をつける自分を「ねずみのようだ」と感じていた右衛門佐にとって、熾烈な大奥での派閥争いは、むしろ生きがいに感じられるのであった。
そしてある日、右衛門佐が綱吉の目に留まり……。

<感想>
これは人が「いかに生きるか?」を求め、その道に踏み出していく物語である。
まずは、主人公右衛門佐。彼は、貧しい家のために、学才高く知性もありながら、ただただほかの女を孕ませる、種馬の役目を行うことによって金を稼ぐことしかできずに鬱屈していた。
それが、御台所の策略により、大奥に呼び寄せられて、水を得た魚のように派閥争いへと参加していく。
彼にとっては、謀略にまみれた場所こそ、自分の実力を発揮できる場だったのだ。
そして、その相手となるのが将軍 綱吉。
床狂いで、目に留まった男なら、それが他者の夫であっても無邪気に寝てしまう将軍。その将軍の気を引くために、大奥は右衛門佐と桂昌院の策略を隠しつつ、華やかになっていく。

けれどもそれが、綱吉にとって枷となるときがやってくる。
大奥で寵愛を競わせるのは、なんとしても自分の血を将軍家に継がせたい、と願う桂昌院の思惑と、その勢力に負けじとする右衛門佐の対抗意識でしかない。
世継ぎ松姫の死によって、綱吉は次なる世継ぎを産むため、と政から遠ざけられて、ただひたすら大奥へ通い詰めることとなる。
綱吉が、ただ将軍家という家の血をつなぐ役割のみ期待される人間になってしまった瞬間である。
それまで大奥は、あくまで綱吉にとって男遊びの場だった。ただただ遊んでいればよかった。しかし、大奥へ通うのは、逃れられない義務となったのだ。
その思いが爆発し、それを右衛門佐が目の当たりにした瞬間が、必見である。
そして、その思いを受けた右衛門佐が自らの生きがいの本当の意味を吐露し、それによって綱吉が自分をいかに取り戻していくか、そのクライマックスの描き方が、実に見事な作品だ。

よしながふみの作品は、人間を描く物語として、非常によくできている。それを尺にかぎりのある映画におさめるのは、苦難の業だろう。
原作が優れていれば優れているほど、映画化の難易度はあがる。
これは、必ずしも原作通りというわけではないけれども、家から個人へ、という物語を抽出しだすことによって、映画オリジナルとして成功した、たぐいまれな作品と言わざるを得ない。

美しい作品だった。
みりお

みりおの感想・評価

3.8
男女逆転大奥シリーズの中で最も切なく、苦しく、美しい愛の物語だと思う。

綱吉と右衛門佐、2人とも人間性で言えば、あまり褒められた方ではない。
傲慢で、したたかで、自身が人からどう見られるかよりも、自身の保身や、出世や、欲を重視する2人。
その2人が初めて感情のままに、損得なしに、他の何を差し置いても求めあったのがお互いだった。

すごく遅すぎたのだろう。
早く、早く通じ合ってほしかった。
なぜ「人」らしく、自分の気持ちに正直に生きられなかったのか、という切なさが止まらない。

だが、同時に強く感じる。
"他の何を差し置いても共にいたいと思える人との時間"と、"自分の欲や一時の感情"を天秤にかけたとき、人はどちらを取るのだろうか。
仕事が忙しく、家に帰っても寝るだけ、たまにの母との電話を早く切って寝ようとする。
これらは綱吉や右衛門佐の過ちと同じことだ。
自我と自由を履き違えてはいけないと感じさせる作品。
いきなり数年話が飛んだり、特殊メイクで顔は老けていても身体は若いままだったりして違和感が多かったが、最後に右衛門佐と綱吉が結ばれるところは感動した。
mayo

mayoの感想・評価

3.0
好き好き大奥✨
男女逆転もよいのぅ😌
しかし、いつも思うけど、この時代に生まれてこなくて…
良かった!!

このレビューはネタバレを含みます

当時やってたドラマにどハマりして、映画も見に行った作品。
正直ドラマのほうが好きやった…!!(笑)家光と有功の2人の関係性のほうが可愛らしくて切なくて、年上有功が年下家光を可愛がってる感じがもう好きで堪らなくて(笑)、より個人的な萌えが詰まってたんですよね〜…。いやでも綱吉と右衛門佐も充分萌えるシーンがあったので良かった!!(笑)
一番好きなのは、「たくさんの男たちを楽しませるために、わしがどれほどのことを床の中で!!」って綱吉が激昂するところ…!ドラマもそうやねんけど、実はめちゃくちゃ傷ついてた女と、それを初めて知って同じように傷を抱えてた男が慰めるっていうのが性癖なんですよ…!!(いや右衛門佐は慰めてたって言わん気がするけど)(何で告白してちゅーせんのや!!)(←当時抱いたのがこの感想やったから映画の伝えたいことの本質が理解できてなかった)
今でも「歳をとってから愛し合うことこそがこの2人にとっての最高の愛」みたいな、この映画の伝えたかったのであろうことの本質をすべて理解することはできんけど(だってもっと早くから付き合ってれば良かったやんて思ってまう)、そういう考え方?愛の形?もあるんやなぁ、素敵やなぁとは思う。
ラストシーンの尻切れとんぼ的な終わり方も納得はいかないけど一つの形としてありかなと思うし(笑)、色々共感はできひん部分あるけど、素敵な映画でした!
これはこれで楽しめた。ファンタジー作品ですね。原作は絵が嫌いなので途中で止めた口です。
江戸幕府5代目将軍徳川綱吉が女将軍であるという斬新な設定。テレビドラマの続編。原作は漫画で男女逆転における明確で壮大なストーリーである様子…ドラマも原作も見ていなくてもこの不思議な設定を受け入れて鑑賞する事は出来た。

江戸時代における将軍職をめぐる世継ぎ問題という観点では女系将軍は自身が宿すしかないので難易度が高い事がうかがえるね。こなストーリーでも将軍家の血筋って薄いものだろうと思ってしまうね。
この作品では大奥といっても女の確執的なドロドロした人間模様ではなく、将軍や側室など地位の苦しみと愛する気持ちの葛藤を描いている。
切ないね〜。表情の演技が見事!
途中で堺雅人がイヤじゃ!もう離さへん!!って急に女の子みたいになるところ笑う。これでは叶わぬ恋だったけどリアルでは夫婦になったんだね〜!!!

このレビューはネタバレを含みます

ニノのやつみてから気になって
すぐ観た。

最近個人的に思いを遂げた壮年男性
脳卒中で死ぬ率高すぎて…

途中まで結局ラブストーリーじゃない
ってことなの?と思うくらい
遠回りしたから

え!堺雅人は綱吉好きやったん?
ってビックリした位だった。

最後のラブシーンについては
堺雅人の関西弁は、生々しいな
リアルじゃないけど…と思い照れた。

綱吉の裾さばきが綺麗なのに対し
堺雅人の裾さばきがどんくさかったのは
いかがなものか…と思った。

大奥物はいい話なのに
お布団とかがギラギラしてて
ちょっと眩しいね。って時があるね

西田敏行の若い頃に使う俳優キレイすぎやろ、ど厚かましいとはメモ。
TBSで放送してた大奥1本も見ずに映画。

二人の叶わぬ恋、すごく切なすぎた。
傍にいて言えない気持ち、悲しすぎる。

身分の違う世界での恋心の辛さが伝わりました。

菅野美穂の涙、きれいすぎ。
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