ぼやっと刻が流れる
全体的にぼやっとしてる雰囲気だが、タモリさんと少女の組み合わせがなんだかおしゃれで(概念上の)ナウさを出していて、そのペアによって作品がキュっと引き締まる感覚がした
なんだか寂し…
誘拐犯のタモリ、無口な少女、海、焚き火、自転車、知らんおっさんたち、それからゴリラのぬいぐるみ。
あとはそうだな、ジャン=リュック・ゴダールを思わせる色使いの服装。タランティーノばりの意味のない会話…
タモリが味のある役柄を演じている貴重な映画。
大きな出来事は何も起こらず、ただ過ぎていく平穏な逃避行と裏腹に迫り来る終わりの時間の足音がなだらかに流れていくまるで日曜日のような作品。
内容より、空気…
最後も含めて私はすごく好き!
いろんな人の会話を断片的だけど盗み聞きをしているような気分になった。ごく短いのにその人がどんな人なのか感じ取れて、魅力的。誘拐しているのに心地よくてなんだか不思議だった…